2020/10/02 のログ
リス > 「……ん。」

 しばらくの間、どの店から入ろうかといろいろまごまごしていた少女、それぞれの店のお客の入りかたとか、店主の動きなどをじっと見つめていた。
 その中で、一番自分の接客に近い、好ましい動きの店主を見つけた。あの店にしましょう、と。
 品物に関しては、入ってから出ないと判らないし、其処はある意味諦めるべきところかもしれない。
 なので、入ってから考える異にして、少女はゆるりと立ち上がり、藤の籠を持ち上げる。

「ごめんくださいまし。」

 そして、一つの店に入っていく。
 その店の中で、少女は少し化粧に関して教えてもらったり、雑談したり。そんな一日を過ごすのだった。
 とはいえ、まだまだ、化粧に関しては、無知もいい所なので、誰かに教わりたいな、そんな風に考えるのだった―――

ご案内:「王都マグメール 平民地区2 商店街」からリスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にスバルさんが現れました。
スバル > マグメール平民地区はそれなりに広い公園がある、色々な人が憩いの場所として使うその場所に、一人の子供がやって来た。
背中にバックパックを背負い、腰には、重そうに脇差を挿した子供で、黒い髪の毛は、覆いのように顔半分を隠していて表情が見えない。
きょろきょろ、と周囲を確認するように見まわしながら公園の中を進む。
その右手には、少年の手にぴったりと誂えたような小手があるが、冒険者など少しでも武を齧る物から見れば、素人以下の腕しかないことが判るだろう。
それの証左するかのように、少年はきょろきょろと落ち着きなく周囲を見回し、歩くのだ。其の様子は、小動物が、警戒する様子に似ているか。
暫し、周囲を警戒するように見まわしつつ歩き、適当な広さのある場所に到着すると、少年は背負っていたバックパックを下ろす。
少年の体に対して、少し大きい其れは大人用のものだ。解れたりしているところを見れば、おさがりとわかるもの。
その中から、少し大きめの皮のシートを取り出し、地面の上に敷いてその上に座る。
カバンの中から、一つ、二つ、とお弁当の箱を取り出して、置いていく。それは、どれもぎっしりとおにぎりだの、串焼き肉だの、たっぷり入ったお弁当だ。
この子供一人で食べるには、少し多い量かもしれないが、バックパックから少年は一つ、また一つ、と取り出して、シートの上に並べていく。

スバル > 「――――うわぁ。」

自分で並べておいて、少年は自分でヒイた。理由は簡単であり、躰を強くするためにと、開いた本の中に、ご飯を一杯食べるというものがあった。
だから、其れでいっぱい食べれば体大きくなるだろうか、と思って、色々な本を読んで体に良いとされるものを一杯作ってみた。
そして、表に出た理由は簡単だ。
食べきれるかどうかわからないし、それを家の中に置いておいても家に普段から誰も帰らない。自分しかいないのだ。
あと、母親が置いて行った子供。
偶に戻って来た時には世話はするが、基本的には自分が世話をしているし、今も背負っている――バックパックが大きい理由はその中にゆりかごのようにして背負っていたのだ――――。という事なのである。
沢山作っても、食べきれなかったとき、それを腐らせるのはもったいない。
だから、誰か来たら、おすそ分けして食べてもらおう、と言う子供の考え。
ただ、誰が来るのか、という所まで考えてない、来ない可能性だってある事を、失念しているし。


一番強い理由として、少年は人とちゃんと向かい合ってしゃべることができるかどうかが関わるのだ。
無論、知らない人と向かい合ってしゃべるのは、殆ど無理だ。