2020/08/31 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区のどこか」に小藍さんが現れました。
小藍 > 夕暮れの空が、次第に暗くなろうかという頃合い。
昼間のうちは比較的街に出て、情報収集に勤しんでいる少女。
一応、それらの情報は帝都へと送られているのだけれど、細々とした治安や物価といったものまで調べるように指示されているのはどういうわけだろうか。
そんな疑問をいただきながら、空を見上げ。
そろそろ本来の侍女としての仕事に戻らないといけない時間帯だと、最近知ったばかりの近道へと脚を向ける。
ちょっとした裏通りを通れば、ショートカットできるのだけど、その入り口辺りで走ってきた誰かにぶつかりそうになってしまう。

「きゃっ…!?」

ドンと軽いとは言い難い衝撃に、思わず尻餅をついてしまう。
どうやらぶつかってきたのは冒険者らしい。
こちらも不注意だったかもしれないけれど、向こうも何かを追っているのか急いでいたらしく――

タマモ > ぴくん、少女の耳が揺れる。
付近を誰か行き交うのは当然の事だし、普段なら、そこらの誰かが声を出そうと、気にしないものだ。
が、その声に、聞き覚えがあるのなら別の話。
はて?と、視線を声の方向に向ければ、そこには見覚えのある少女の姿。
ふむ、と軽く頷けば、すっと音もなく、少女へと近付く。

「おやおや、慌しいものじゃ…先日振りか、大丈夫か?」

尻餅を付いた少女、その側まで寄れば、体を屈め、囁くような声で少女に問い掛ける。
ついで伸びる手が、少女の腰に回されれば、ぐいっと抱え上げようとするだろう。

もちろん、力はそのままだ。
周囲に居る冒険者だけは、なぜか、その時から、少女もまた認識しなくなってしまう。
何者かを追っている冒険者が数人、今、他は人の行き交わぬ場所。
己と少女を認識出来るものは、付近には居ない状態となるのだった。

小藍 > 「いたた……」

もとより短い謝罪の言葉だけを告げて立ち去ろうとした冒険者
その対応には、さすがの少女も多少はムッとしないでもない。
けれども突っかかったところで、ろくな結果が得られるわけでもないのも理解しているから、ため息交じりに立ち上がろうとして。

「え…? ありがとう、ございま……ふゃっ!?」

今日は力を使い過ぎたということもなければ、体調も万全の状態。
にもかかわらず、急に腰を抱かれてしまうと、思わず変な声が口を突いて出てしまう。
自分の声に驚いてから、抱き合うような距離から囁かれた声に、もう一度驚いて。

「あ、貴女は……あの時のっ!?」

見覚えのある声と顔に、大きく目を見開いて。
出会った時のことを思い出してしまうと、次の瞬間にはかぁぁっと顔が赤く染まっていく。
そんな状況だから、周囲の反応なんて気にする余裕はなく。

タマモ > まぁ、一人二人で敵わぬ相手を探しているのだ、気を張り詰めているのは仕方無いだろう。
それでも、礼儀の一つくらいは、なんて考えるのだが。
己を知る者がそれを聞けば、お前が言うな、と言いそうだ。

それはさて置き、己が抱いた目の前の少女である。
先日と違い、万全状態…なんて事は、知る由もない。
知っていたとしても、やる事は変わらないのだが。
そもそも、己に近付き、己を認識してしまえば、あの状況に戻ってしまうのだから。

「うん?…そんな、驚く事もないじゃろう?
妾もここに住もうておる、こうして出会うもあるじゃろうて」

驚く少女に、何を驚いているのか、みたいな表情を浮かべ。
ずぃっと眼前へと、更に顔を寄せる。
赤くなった表情は、その思い出した内容を、予想させるのは十分なものか。

「………先日振り、言うたじゃろう?
あれから、元気にしておったか?
自分で、ここを少しは楽しんだか?ん?」

わざわざ、少女だけに聞こえるような小声で、そう伝え。
腰を抱く手が少し下がれば、さわ、と衣裳越しに、そのお尻を撫でるのだ。
しっかりと、あの日の事を思い出し、認識していれば、それだけで…ともなるが、さてはて。

小藍 > 驚くこともないと言われても、こちらは相手がこの街に住んでいるなんて知る由もない。
そもそも、あそこから王都まで結構な距離はあったはず。
人のことは言えないけれど、何のためにあんなところに居たのか気にもなるわけで。

「え…? あ、あの……げ、元気は、元気…、ですけど……
 ふぁ……え? なんで……あッ……んんッ……やだ、また……!」

とくん、と身体の中で何かが弾ける。
少女の手が腰からほんの少し下へと下がる。
それがどこを指し示しているのか、言われずともはっきりわかってしまう。
自分で少しは弄ってはみたけれど、あの時のような快感は感じられず。もどかしさが募るだけだった。

それが、ほんの少し触るような仕草をされただけで、身体の奥が切なく疼いてきてしまう。
時期的にも今日は大丈夫なはずなのに、急な発作に戸惑ってしまって。
無意識のままにぎゅっと相手の方にしがみつき。

タマモ > いずれ、そこら中を出歩く理由が、ただの気紛れと知る事もあるかもしれない。
だが、今それを知る事は容易いものではないだろう。
そんな事を気にするよりも、もっと、別に気にする事もあるのだが。
それはそれ、今から、それは知る事となるか。

「………ふむふむ、そうかそうか。
弄ってはみたが、自身では、思う通りには…と言った感じか?」

その反応から、漏らす言葉から、ある程度の予想は立つか。
思い浮かぶ予想を、少女の耳元で囁き続けながら、ぎゅ、と尻肉を鷲掴む。

「ふふ…また、期待をしておるな?
それならば、ほれ、少しだけ…のぅ?」

その疼きと戸惑いを感じながら、視線を、意味ありげに裏通りの奥へと向けて。
そう誘うように、少女へと問い掛けるのだ。
その言葉に、逆らうのも、従うのも、少女の自由である。

従うのであれば、少しばかり、この場を後にしよう。
何が起こるのかは、もちろん、二人だけの知る事であろうが。

小藍 > 図星を刺されて、「なんで……」と怯えた表情を見せる。
けれども、ほんの少しお尻を撫でられるだけで、疼いてしまった身体はその愛撫を嬉々として受け入れる。

「んッ……やだ、お尻……触っちゃ……ふぁ……」

切なげな吐息を漏らしながら、小さく首を左右に動かす。
耳元で囁かれる声が耳朶を擽るだけでも、もどかしくて仕方がない。

「き、期待……なんて……あッ……」

なおも首を横に振りかけて。
誘うように路地裏の暗がりを示されると、ぎゅっと服の裾を掴んだまま固まってしまう。
おずおずと、躊躇いがちに伸ばされた手。
それが少女の服をちょんと摘まむと、小さく、見逃してしまいそうなほどに小さく首を縦に動かして―――

ご案内:「王都マグメール 平民地区のどこか」から小藍さんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区のどこか」からタマモさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にスバルさんが現れました。
スバル > 平民地区の一角、住宅街にほど近い道である、周囲は冒険者や、大人たちが仕事を終えて帰って行ったり、逆にこれからお仕事に出かけたりし始める入れ替えの時間帯。
大人たちが、多く行交う道の中には、小さな子供もちらほらと混じる。基本的には両親と一緒に食事に出かけたり、私塾から帰る子供たちだ。
遊んでいるような大半の子供は、そろそろ家に帰らないといけないから、と家に戻ってしまっている。
今、此処にいる少年―――スバルは、日課の運動……訓練所での訓練の終わった帰り道。
いくら鍛えてもほっそりした腕や、小さな体は大きくならず、他の子供よりも一回り小さいまま、姉はもっと小さいが気にしてない模様。
とは言って、自分は男の子だから、少なくとも普通の大人くらいにはなりたい。
屈強な冒険者たちの後姿を追いかける目は、羨望とあこがれの混じる物。ただ、ただ。自分には圧倒的にそれがない。
それに、臆病であり、人と話すのさえ、怖くて、髪の毛で己の眼を隠しておかないと、まともに人に向き合えない。
今の現状でも、まともに向き合えるのは知り合いや、慣れた相手くらいだ。

そんな少年は、今宵は、まだ家に向かう歩みをせずに、慣れた道を進む。
今日は、お小遣いを貯めたので、いつもとちょっと違うものを、食べてみたいと思った。
食べておいしければレシピとか、教えてもらって、料理のレパートリーを増やしたいと、そんな風に考えていた。

あと、歩き回っていれば、お母さんとかお姉ちゃん、妹とか、誰か見かけるかもしれない、と言う一抹の希望も。

スバル > 一寸外食、と意気込んでみたものの、さて、どこに何を食べに行こうか。基本的にこの国の食事事情はすごい。この国の料理だけなら兎も角、最近はシェンヤンの料理もあるし。海が近いからか、他の国の食べ物だってあるのだ。
そうして、そういう感じの料理のお店だってある位だ。そして、同じ料理にしても、貧民区、平民地区、富裕地区でまた、違ってくる。
少年は両親が今この場に居ないし、保護者になる人もいないので、冨福地区の場所には行けないだろう、屹度追い返されてしまう。
それなら、貧民地区か平民地区、になるのだけど、貧民地区は怖い。
治安も悪いし、自分なんかじゃ直ぐに捕まって売られて殺されて犯されてしまうだろう、それを考えるだけでも前進がぶるぶると恐怖に震えて怯えて、鳥肌が立つ。
と、成るとこの周辺となるのだが、さて、何を食べるのが良いだろう。新鮮なお魚、おいしいお肉、野菜料理の技術も捨てがたい。
うーん、うーん?少年は優柔不断に唸り、首を傾ぎ。それでも足を進める。
とりあえず、レストランのある場所まで行って、其処で看板を視たりして決めるのも良いかもしれない。

そんな風に考えて決めて、少年はレストランなどの有る、商店街の方へと歩いていく。

スバル > 直ぐにたどり着く、基本的には商店街は、平民たちにとって使いやすい場所に在る物で、子供の足でも然程離れていないと言える場所にある物だ。
なので、ずらりと並ぶパン屋に、食堂、酒場……いろいろな店を眺めながら少年は進む。こういう時には、この店がどういうお店なのか教えてくれる人とかいれば良いのにな、なんて思う。
しかし、だ、少年は忘れている、そんな人がいたとしても、美味くしゃべれるかどうかはまた別なのだ。特に、少年自身が。
おいしそうなにおいはそこかしこからしていて、あれも良いな、これも良いな、と目移りしてしまう。
少しばかり、悩んだ結果―――

「パン屋さんが、良いかな。」

パンはおいしく焼ければ素敵だし、それに持ち運びにも使えるから。
新しいパン、美味しそうなパン、そう言ったものを見て覚えて、そして帰れれば、屹度良いだろう、
うん、と少年は嬉しそうに一つ頷いて、手近なパン屋へと足を運ぶことにした。
普段からよく使うパン屋になるのは、御愛嬌と言う物だろう。
少年は、全く知らない人にお話をするのは苦手なのだ。

パン屋に入り、美味しそうなパンを幾つか買って、そして、家に戻るのだった―――

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からスバルさんが去りました。