2020/08/30 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区のどこか」にタマモさんが現れました。
タマモ > ここは王都マグメール、平民地区。
太陽は沈もうとも、高い気温は少し下がる程度。
そんな中、人気の余り無い、裏通りの一つに少女は佇んでいた。

「………さすがに、この暑い中、駆け回るのはのぅ…」

周囲を見渡しながら、ぐ、ぐっ、と軽く体を解す。
耳を澄ませば、遠くを駆ける、足跡が幾つか。
少女は、それが、誰のものかを分かっている。
相も変わらず、己を捕らえようと、追い続ける冒険者達だ。
そんな状況にも関わらず、少女はなぜのんびりしているのか?
まぁ、理由は簡単。
軽く惑わせの術式を用い、己を探る冒険者を限定し、その者達だけ己の認識を消失させているのだ。
少女は、名前は覚えるのが苦手。
しかし、その顔だけは、一見だけで覚えている。

今もまた、数人の冒険者が、声を掛けあい横の通りを抜けていった。
その様子を、ふっ、と優越感に浸りながら、眺めて。