2020/08/07 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区のどこか」にタマモさんが現れました。
タマモ > ここは王都マグメール、平民地区にある公園の一つ。
その中央付近にある噴水、その側に少女は居た。
設置されたベンチ、それをわざわざ噴水のすぐ側まで動かし、そこでぐったりと寝転がる。
ちょうど、こう、手を伸ばすと噴水の水に触れられ、時折、ぱしゃぱしゃと水を掻いて遊ぶ。

………本来の目的は、こんな事をするものではなかった気がするが。
この茹だるような暑さ、耐え切れず、この噴水側へと逃げ込んで来たのだ。

「あー………冷たくて、心地良いのぅ…
いっそ、ここで寝泊るか…!?
…いやいやいや、さすがに、それをやったらあれか…」

そんなだらしない様子に、たまに、通り掛る子供に指差されたりするが、気にしない。
むしろ、寄って来たら襲ってやる。
とか何とか、考えながらも、そこから動く気配は微塵も無い少女だった。

タマモ > それからしばらく、ぐったりし続けている少女。
そして、ぱしゃり、水を叩く。
唐傘を取り出せば、それを広げ、傍らに立てておく。
これで日陰が出来、更に涼しくなるだろう。
そして、ぱしゃり、また水を叩いた。

「………」

そんな事を、何度か繰り返せば、じーっと噴水に張られた水を眺める。

「………飛び込むか?」

ぼそり、呟く。
呟きはしたが、そこから、動く様子はない。
飛び込めば、確かに涼しくはなるだろうが、後々を考えるとさすがに、と言うものである。

タマモ > そんな少女の姿は、日が昇り切り、日が沈みそうになる時間まで、続けられていた。
気が付けば、先の火を遮る唐傘から、幾つもの氷菓子がベンチの傍らに、手には扇子と、色々と追加があった。
それでも、やはり何か満足していない少女は、更に考えてはいたようだが…

日が沈む、その時間になれば、いつのまにか少女の姿は消えていた。
知る人は、いつもの少女の気紛れと。
知らぬ人は、あの少女は何がしたかったのだろうと。
そんな、各々の考えを浮かばせた事だろう。

ご案内:「王都マグメール 平民地区のどこか」からタマモさんが去りました。