2020/05/10 のログ
■ファイネア > 「ふふ。呑みすぎてやられちゃうとしんどいわよね。
釣るつもりはないから、ゆっくり飲んで。楽しめないお酒は疲れるもの。」
そう言いながら白ワインをまた一口。
観察を内心で含める彼女の前でも臆する事なくお酒を口に運ぶ。
ワイン自体の味も良いので、楽しいお酒になりそう、と気分は上々だ。
「ん?そう? んー、どうかしらね。モテる、かぁ…。
コレって人、ねぇ…。ま、私は神官とか聖職ってわけでもないから。
口説く事もあるし、貞淑さとは割と遠いわ? 冒険者や傭兵でそういう傾向があるのも否定はしない。
特定の彼は今はいないけれど、一晩限りのお付き合いなんてのもアリよ、私。」
そこの考え方は人それぞれだろうが、聞かれれば答える。
それを蔑視するような人もいるだろうが…そこまで気にしていない、とも。
ただ、デートにしろ何にしろ粘着質にお誘いはしないし、されれば断る・通報するなど。
「甘いお酒、いいじゃない。私も好きよ。
スモークな香りは好みだものね。ひょっとしたら好きになってくるかもしれないし、その時楽しめばいいんじゃない?
ちなみにお高いエールは凄くフルーティな印象よ。あれは別物。」
そんなに回数は飲んだことはないのだけどね、と笑う。
笑んでから、グラスを干し追加を注文する。
箸休めではないが、そのつもりでサクランボを一つ摘まんで口に運ぶだろう。
■ティアフェル > 「そう…もう二度と酒呑まない…って宣言しちゃうよ。まあ、呑むんですけど。
いーやあ、楽しいと飲み過ぎちゃうってのもあるんだよねぇー。普段は呑まなくっても全然平気なんだけど」
スイッチが入る時もある。微苦笑気味に語りながらも、杯を傾ける。
時折しゃく、とワインに使っている果物を齧りつつ。
「わたしから見ても時々どきっとしちゃうもん。ちょっとその艶と色気こっちよこせとはかなり本気で思ってる。
口説く…どーやって口説くのかそこんところ詳しくお願いします姉さん。
い、一夜妻……きゃあ大人。響きに胸騒ぎだよ」
見た目こそこちらの方が大人なのだろうが、思考はかなり隔たっている。
一夜限りの関係に関しては当人同士が良ければよいではないかと思うが、それは自分に充てはまるかと云えば難しい。
あっさりした印象にそこがまたいいのだろうと感心したように眺めながら、こくり、とお酒を含む。
「だーよーねー。女子は甘いの好きだもん、ねー。
ウィスキーって料理やお菓子に使うくらいでいいの呑んだことないから、高いの呑めば変わるかもだけどね。
そーなの? 昔ラガーのいいのなら呑んだけど、味が濃くって余計駄目だった」
高級なエールを呑むという考えもなかった。ほほうと感心したように耳を傾け早くも追加し始めた様子に2杯目と頭の中のカウンターを刻ませる。
サクランボをつまむのに合わせて自分もひとつ手に取って見つめ。
「チェリーの茎を舌で結べる?」
■ファイネア > 「本物の酔っ払いは二日酔いに迎え酒で対応するそうね。私は試してみた事はないけれど。
あぁ、まぁ…雰囲気も大事。きっとその時は楽しいって思って飲んでいるのよね。」
お酒の飲み方としてはいい方じゃないかしら、と。
それによって起こる二日酔いはまた別の問題という事で…。
と、白ワインの2杯目を受け取りながら。
「よこせって言われても。性分とか性格じゃないかしら。
私はティアの事割と本気で可愛い人って思っているけれど。
口説き方ー…口説き方ねー…。」
口説き方、と言って少し悩む。たまに魔眼を使う事もあるけれど、そういう事ではないだろうし。
となると…。
「うーん、雰囲気?かしら。一緒に食事するとか、飲むとか。
別に二人っきりの時じゃなくても、二人で会話してる時に今晩いいわよで解決しない?」
大体それで解決しちゃうのがファイネアである。
無論相手から望んでくる事もあるわけで。
実の所、その『ドキッとする』辺りにやられる男性がいるのかもしれない。
「ま、私たちの収入ではお相伴にでも預からないとなかなかそのタイミングもね。
機会があれば試してみたらいいんじゃない?
ラガーのいいのって、それもタイミング少なそうね。ラガーのお高いのは私も飲んだ覚えがないわね。」
割と気に入っているのか、時折持ったグラス、その中身をまじまじ見つめる。
2杯目もまた一口とするする飲み進めていくだろう。
と、そこで不意の質問であった。よくある話である。
茎を一本、口の中に入れてモゴモゴ。あまり上品ではないが…。
「はい。」
と、一見片結び。が、先端を2回通したものをあっさり差し出した。
元が蛇なだけに、舌先は割と器用に動くのである。
■ティアフェル > 「信じらんない、あんな丸呑みした蛙が肝臓でのたうち回ってるような感覚の後でさらに呑むとかヤバ過ぎ。
楽しいか意地かね、めっちゃ呑んじゃうのって。今は楽しいから気を付ける…なんなら止めて?」
二日酔いだけは避けたい。楽しく呑んでほろ酔いなところでセーブしたい。なんだかいくら飲んでもケロっとしていそうな観のある彼女に飲み過ぎてたら止めてくれと両手を合わせて頼んだ。
「くうっ、ですよねー。分かってるよ。せめて近くにいて吸い取れないもんかと悪足掻きをする。
ありがとう……嬉しいんだけど、あれ、それって、あの、コイツアホだなーって感じのかわいい?」
お褒めに預かり光栄だが、この流れだったので自分に対する評価は低下状態。卑屈なのではなく割と本気で訊いた。口説き方については軽く乗り出し気味で真面目な顔をして耳を傾け。無駄にくわっと刮目までしていた。
「そん、な……口説くのも天性の素質あってだって云うの…?
同じことしたところでわたしの場合容赦なく、噴かれそう。盛大に。想像してヘコんだ呑もう」
そんなことしたことないし、それでは何も解決しない末路が読めて静かにカウンターに沈んだ後、グラスを煽った。
こんだけキャラの違う女子の意見は参考にしたら火傷しかしないと学べた。
「そうそう、それになんかもったいなくって、高級品はねえ……。これ一口でいくらって過っちゃう。
機会か……誰か奢ってくれないかなぁ。
実家の父がラガー派でね。誕生日には一番いいのを姉弟でプレゼントするの」
その時に一口もらってみるのだ。口に合わなくて後悔するけれど。
白ワインが気に入った様な空気に店主が、「銘柄をお教えしましょうか?」と声を掛けてきていた。
それから、呑みの場では時折やってみることのある、茎芸。
器用に二回も結びつけられた茎を目の当たりにして、やっぱり…!と開けた口元に手を当てて。
「本気になれば蝶結びできそう…! 絶対できると思った…! わたしはせいぜいこんなことしか……ッ」
茎を結ぶスキルのないこちらは摘まんだチェリーの茎と種を外さずにくっついたまま実を食べ切るとまでが精いっぱい。
「結べたらキス上手って本当かなー……都市伝説って思ってたけど、ファイネアちゃんを見てたらガチな気がして来た……」
■ファイネア > 「肝臓で蛙がのたうちまわる…凄い表現ね。丸のみしたことあるの?
はいはい。歩けるうちに止めてあげる。もしくは休憩しながら飲みなさいな。」
チェイサーとかで、と微笑む。
飲み終わったワイングラスを店主に返す。もう一杯、という意味を込めて。
受け取ったらしくグラスを回収していく店主に、さすが酒場の店主と感心をする。
「いいえ? ティアは一緒にいて楽しいと思えるような可愛らしさだと思うわ。」
と至極真面目に言い切った。
ちなみに毒まで一緒に吸い取っちゃうわ?と笑顔を浮かべておく。
毒食わば皿まで、なのかもしれないが。
「うーん…難しいものね。
確かにティアってこう、地道に関係を作っていきそうな人よね。
それはそれで堅実でいいと思うけれど。」
楽しい子ではあるが遊び人という雰囲気は微塵もない。
そもそもヒーラーなんぞ多少なり面倒見がよくないとやってられないだろう。
多分、モテるモテないではなくそういう人物なのだ。…純情そうだし、とチラりと視線を向けた。
「あー、まぁ、機会作れない事もないわ。
酒の流通やってる商人の護衛依頼とか。お目当ての酒に当たるかどうか、飲めるかどうかは運だけど。」
自分の経験からそういう事もあるという。
所謂ウチの酒を呑んでいってくれよかったら広めてくれとかそういう機会だ。
ま、下心で依頼を受けるのはどうかと思う事もあるが。
3杯目を受け取りながら是非と伝えておく。
メモで頂けると嬉しいとも。覚えておけるとは思うのだが。
「それはそれで凄いとは思うけれど。ティアも結構器用ね。
結べたら、キス、ねぇ。」
少しだけ顔を近づけて『よかったら自分で試してみる?』と甘い声で囁く。
同時に、ちらり、と舌先を見せてあげた。が、3秒後には、
「………なんてね☆」
という雰囲気を見せるのだが。
■ティアフェル > 「ある訳ないじゃん、そんなことしてたらド変態でしょ。二日酔いになった時にそう思ったの。内臓を這いまわっている蛙を感じた。
お願いします。ほんとね……もう蛙は呑みたくない」
ワインを気に入ってくれたお客に店主はどことなく嬉しそうだ。こちらはちびちびとサングリアと果物を減らしていき。そろそろ一杯目がなくなり始めた。
「ファイネアちゃんったら……! これからもくれぐれもよろしくね、仲良くしよう…っ?」
真面目なお顔でそんな風におっしゃられて、まあぁ、と口元を感動に震えて抑えながら顔を輝かせ、乗り出して軽くハグしようと。
毒まで、との表現に疑問符を浮かべて小首を傾げた。多少の毒なら薬だぜと思うが死ぬ程は吸いたくない。
「わたしも贅沢は云わないから人生で一度だけでもモテ期というものを味わってみたかった…。
地道なのかなー…? 気に入った人なら一晩だけは淋しくない?
わたししつこいんだろね。また会いたい!て思うよ」
上手く切り替えて一度だけ、と割り切れないのは不器用なのか。微苦笑気味に頬を掻いて。
自分とは違うように人生を楽しんでいる様子が少し羨ましい。こちらはこちらで眩し気に目を細めて見遣り。
「なるほどー。役得ってやつね。前衛だったらそういう機会も巡ってきそう。
わたしも治療のお礼にって……一杯くれないかな」
下心バンザイな性質。それで依頼を受けちゃうのもありかと考えるが、彼女の云うように好みでない酒を勧められる可能性の方がありそうだ。うーむ。悩ましい…と考え込むように腕組みしてアホ毛を揺らした。
白ワインの銘柄をメモした物を、お帰りの際に、と微笑んでいる店主。自分の選んだ酒が好評だと嬉しいのだろう。笑みが深かった。
「これはね、祖母がチェリーの上品な食べ方だから覚えておきなさいって。でも時々は失敗する」
そして、顔が近づいてほんのり白ワインの香りがする唇が甘い声で囁くので、どき、と胸を弾ませて。覗いた舌先に目を丸くし、思わず、かあ、と赤くなってしまい。その後冗談のように響く声に胸を抑えつつ。
「ちょおぉー……もぉ、どきっとするってば……これはそれは……落ちるよ。さすがだよ……」
こんな風にすればきっとモテる、けど、自分がやったらきっと噴……(以下略)
■ファイネア > 「そ、そうね。もちろん冗談よ。
…でも、普通は頭痛とかな気がするけれど…お腹まで痛くなるのってよっぽどなのね。」
無論冗談のつもりで言ったわけではあるが、ド変態という言葉にちょっと詰まった。
この娘蛇の種族であるからに…。
紛らわす為か、こくり、とまたワインを一口口に含んで。
ハグを求められれば、嫌がる素振りも見せずにそれを受け入れるだろう。
「そんなに感動する所? ま、ティアならその内イイ人見つかると思うな。私の勘。
そういう『また会いたい!』って一途な辺りが堅実だと思うの。方々で遊んでるって感じじゃないじゃない。
…それはそれで、私の割り切りとは別の感覚、私にはないものだからまぶしく見えるわ。」
隣の芝生は、という所なのだろう。
羨み、妬む程ではない。自分は自分というのは捨てきれないものだから。
が、そういう生き方もまた有るのだとは思う。要するに自信なんだろうな、と思わないでもない。
「巡り合わせが良ければそんな機会もあるでしょ。
まー、あんまりそんな依頼ばかり狙うと同業から飲兵衛って言われそうだけど。」
程ほどにね、と笑いながら店主に応えて礼を告げるだろう。
この分は少し多くお金を落としていってあげるべきねぇ、とも考えつつ。
ぷつ、とブルーベリーを手に取って、口に運ぶ。淡い酸味が心地よい。
「確かに、後で種を吐き出したりしなくていいものね。品がある、と言えばそうだわ。
ふふ。キスされるの想像しちゃった? そういう純っぽい所も可愛い。」
ドギマギとする姿にくすくすと笑う。
確かに、ティアがそうしている姿はあまり想像はできない。
向き不向きがあるのは…仕方がないとも思う。ワインを含みながら、そう考えた。
■ファイネア > 【後日継続予定】
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からファイネアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からティアフェルさんが去りました。