2020/04/08 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシュバルトさんが現れました。
シュバルト > 平民地区の大通り……ではなく大通りよりも少し寂しくて、さりとて寂れてはいない、良くある商店立ち並ぶ通りの一つ。

今夜は大通りに面した場所を借りることが出来なかったために、人通りも疎らなこんな通りで露店を開く嵌めになった白衣姿の青年1人。

そんな露店は酷くシンプル。
木製の大きなテーブルに少しお高めの赤基調テーブルクロス、自分が座る木製の椅子に加えて、お客様にお試しするための背もたれの無いスツールが一脚、忘れちゃいけないテーブルクロスの上には亜人の職人が作り上げた見事な意匠のガラス瓶。

ガラス瓶。
中身は有り触れたモノから、有り触れていないモノまで様々そして色もまた様々で、どれもが100ゴルド均一に設定し、値札をつけている、が中身の説明はわざとつけていない、理由は……それを切欠に言葉でそれを勧めたいからである。

さて準備は万端である。
だが辺りに視線をキョロキョロと向けても人通りは疎ら、今夜はあまり上手くいきそうもない、と多少ネガティブな思考に支配されながらも、一先ず誰かお客が来るのを待つとする。

テーブルクロスのしいた木製のテーブルに両肘をつけて、頬杖をついて、あまり商売っ気あるようには見えない姿で、お客様をお待ちしておりますという奴で。

シュバルト > 「オイルの一つでも売れると寝る前に1杯温まれるんだけどなー…な?」

赤基調のテーブルクロスが敷かれた木製のテーブルの上に並べたポーション瓶の一つに思わず愚痴を零し、頬杖の片方を崩した代わりに自由になった手で指先でツンとその瓶を突く。

ゆるん

と瓶は突かれた衝撃で中身の透き通る赤色の液体が揺れて、瓶もまたクランクランっと前後に揺れた――…倒れないように加減は勿論したので倒れない。

しかし、本当に人気(ひとけ)がない。
時々通りかかる人はチラと自分の露店に視線を向けただけで足を止める事は無い、男性でもお気に召すと思いますよー?と声をかけたいが、自分は露店を眺める最中に声をかけられたくないタイプなので、なるべくそれもしないようにしている。

勿論商品に食いついてくれば別の話。
その時は効能効果使用方法からお試しまで、たっぷりとご説明するつもりである。

此処に並べたのはそれに値する美容液やアロマオイルやら、その有り触れていないちょっと刺激的な液体まで揃っているから、此方も説明のし甲斐が……でもまあそれもお客様がくればである。

こなければそれをお披露目することも無く。
来たらきたで気に入ってもらえたら仮宿まで案内をして、或いはこの場でじっくりと施術をだな……。

シュバルト > 今夜は来客は無さそうだ。
いそいそとテーブルクロスから商品から何から何までざらっと片付けると、最後に木製のテーブルと椅子を肩掛け鞄にスルっと仕舞いこむ。

仕舞いこむにはサイズが違う筈なのに鞄に付与された魔法の効果でするりと仕舞い込むと、溜息を一つ吐き出してからゆっくりのんびりと帰宅するのであった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からシュバルトさんが去りました。