2020/03/24 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にジラさんが現れました。
ジラ > 「ふぅ……ふぅ……」

買い物の帰りだろうか。
メイド服の華奢な少女が大量の荷物をしょってよたよたと歩いている。
屈強な大人ならどうにでもなるだろうが、極端に小柄なこの少女には見るからに重荷だ。
もちろんこれは、少女ジラの『主人』が嫌がらせで命じたものであった。

「……この街は趣味のよろしい人ばっかりだな、まったく……」

通り掛かるものは今の所奇異の目で見れども、手伝おうなどとはする気配がない。

ジラ > 「ああっ……!」

よたよたと歩いていたがバランスを崩してつんのめり、
道にさまざまな雑貨や食糧といった荷物をばらまいてしまう。

(こうなるよね……)

あとで『主人』にも怒られるだろう。
こういう失敗することをわかっていてやらせるのが『主人』の趣味なのだ。
むしろ今日の嫌がらせはまだマシなほうだ……
とはいえそれに感謝する気にもなれない。

「……すみません……」

通行人に謝りながら荷物を拾い集める。

ジラ > 「はあ……」

なんとか自力で集め終わる。
誰かに荷物を取られることはなかった。
まだそこそこ治安のいい場所といえるのかもしれない。
少なくとも今回受ける折檻は、最悪のものにならなさそうで、
そんなことに安堵してしまう。

そうしてまた、重い荷物を背負ってとぼとぼと去っていく。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からジラさんが去りました。