2020/02/12 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 酒場」にブレイドさんが現れました。
ブレイド > 「…ふぇー……」

テーブルに置かれたエールを一気に煽り、一息。
今日の宿はまだとってはいない。
まぁ、まだ夜も深くはない。焦らずともいいだろう。
それよりは、これからだ。
まずは拠点…冒険者の宿でもなんでも…とりあえず長期間滞在できる場所。
知り合いのシスターに兵舎のそばの家をおすすめしてくれたが…見に行ってみるのもいいか。

「ぷぁ…ぁー……」

まとまったお金はあるが、だからといってずっと依頼を受けないわけにもいかないし。
ため息交じりの食事はすすむ。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2 酒場」にソラさんが現れました。
ソラ > 「これで全部ね、毎度ありがとうね」

酒場の裏口、最近始めたアルバイトの最後の荷運びを終える。
最初は冒険者の休業中の繋ぎとして始めた仕事であるが今ではほとんど本業。
元々酒場での知り合いが多かったのがこの仕事で早くに立ち雇い主の評価も良く。
その上に最後の配達を終えれば楽しみもあり、それを判っている店主からの「一杯飲んでいけ」という誘いにも直ぐに乗り。

「それじゃ一杯だけ貰って行こうかな」

仕事後のエールは得に美味しいからと満面の笑顔で店主に告げ。
エールの入ったカップを受け取調理場を通り抜け酒場へと向かい。

「あれ……?久しぶりね、ブレイド君」

何処に座ろうかと酒場内を見回し、一角に本当に久しぶりに見たフード姿の知り合い。
あそこにしようと決めて近づき声をかけていく。

ブレイド > 「んえ?」

聞き覚えのある声に振り返ると、見知った女性の姿。

「ん、よう…ソラ。はは、久しぶり…」

少しばかりバツが悪い…というか、依頼とは言え長期間シェンヤンの方に依頼で行っていたといえど
しばらく顔を合わせなかったのは事実。
深い仲の彼女の言葉が少しよそよそしく感じるあたり、少し怒っているのではと勘ぐってしまう。
まぁ、怒られても仕方ないのだが…。

「お、おう…久しぶり…っつか、わりーな。しばらく居なくてよ」

ソラ > 「元気そうでよかった。見ないから心配してたのよ」

何も言わずに姿を消してしまった少年に対しては最初は怒っていもした。
しかしこうして元気な姿を見ると怒るよりも無事でよかったという気持ちが強く。
勝手に向かいの席に座れば笑みを浮かべて顔を見詰めて。

「仕事だったんでしょ?だったら仕方ないから。
それとも……奥さんでもできた?」

少年も冒険者なのだから仕事は仕方ないと首を振り。
冗談ぽくそんな事を告げて手を伸ばし、フードの中を額を指先で突こうとして。

ブレイド > 「すまねーな。ちょっとシェンヤンの方に…」

こちらとしては申し訳ない。
見つめられると少しだけ視線をそらし。
だが、こちらとしても久しぶりに見るソラの顔に少し安心する。

「なにいってんだって…できてねーよ。
ま、長い仕事だったからな…こっちに帰ってきたのも最近だ。
えーと…ソウシはげんきか?」

素直に突かれつつも頭を下げて。
彼女との子供…今どうしているのか気になってしまう。

ソラ > 「あっちに行ってたの?本当に怪我はない?」

そんなに遠くまで行っていたとは思わずに目を丸くし。
ここが酒場でなければ直ぐにでも怪我の有無を確かめる為にフードを剥いでいたかもしれず。
視線を逸らせる様子に、何?というようにそらせた先に顔を移動させて。

「ブレイド君は可愛いからあり得るでしょ?
そんなに長い仕事なら……大変だったよね。
それは先に聞いて欲しかったかも……凄く元気よ、会いに来る?」

突くと頭を下げる少年にそうなんだと楽しそうに見詰め。
それは最初に聞いて欲しいと不服気にしてエールに口を付ける。

ブレイド > 「大きな怪我は一度も。今も健康そのものだって。
オレもそれなりにはやるようにはなったしよ。
まぁ、なんだ…ずっと留守にしてて悪かった」

流石に驚かせてしまったか。
まぁ、距離的にはだいぶあるからそれも無理はない。
土産の一つも買ってこれればよかったのだが…

「はは、ねーって。それにカワイイからって…なんだよそれ」

少し不満げ。長い依頼もきっちりこなして、少しは冒険者として実力もついてきたと思うのだが…
かわいいとは…。

「仕事は大変だったけどよ。帰ってきて、ソラに会えたからな。
ソウシも元気だってなら…そうだな会いにきてぇところだな」

申し訳なさげにおなじくエールを飲みつつも、調子を取り戻したようで。

ソラ > 「本当に?前はよく無理をしてたから。
便りがないのが元気な証拠って言うけど…遠くに行くときは一言欲しかったかな」

そんなに遠くに行くなら一言欲しかったと流石に少し怒った顔。
元気ではよかったがそれだけは許さないという様子を見せて。

「可愛いからありそうなのに……私がもらってあげようか?」

不服気にする少年を見てペースを取り戻していき本当に楽しそうにして。
パッと見ては判らないがシェンヤンまで行き元気に帰って来たのだから自分よりも強くなったかもと。
それでも自分には少年は可愛いと思うのだ。

「それなら会いに来てくれればいいのに…私の家は変わってないよ。
来るならいつでも大歓迎だからね、それに…ソウシに弟か妹も考えてくれていいからね」

申し訳なさそうにしているが前のように感じる少年。
遠慮されずに話してくれることがやはりうれしくて。

ブレイド > 「大丈夫だって。五体満足ってやつだ。なんなら、後で調べてくれてもいいぜ?
あー…まぁ、出発が急だったからな…そこはすまねぇ」

ソラの頬に手を伸ばし、そっと撫でる。
自分が居ないことに怒ってくれる。かわいらしい少女だ。

「そもそも可愛くねぇっての。って…はは、もうとっくだろ、そりゃ。
むしろオレがもらったようなもんだろ。ソラをよ」

結婚というプロセスは踏んではいないものの、ソラとの絆は深い。
二人の間には子供もいるし、たがいに愛情を持っている。
しかし、カワイイと言われると反発してしまうのは、自分だって立派な男であるという自負があるからだ。

「流石に転がり込むのも悪いだろ。あそこ借り物なんだろ?
ソラが良くても大家に申し訳ねぇし。…ん、まぁ…ソラの生活が大丈夫そうなら、それもありかもな…
えと、シェンヤンの方の依頼も結構もうかったしよ」

ソラの言葉にどきりとする。
弟や妹…久々にかえってきた王都、ソラとの絆を確かめるのもいい。

ソラ > 「それは判るけど……後で念入りに調べるわね。
忘れてそうだけど、私も冒険者だからギルドに伝言でもよかったのに」

こうして久しぶりに頬に触れられると嬉しく。
怒ってしまった気持ちも直ぐに落ち着いてしまうのが不思議。

「私にはブレイド君は可愛いのです。だから可愛いの。
確かに色々あげちゃったし……貰ってあげて?」

最初は仕事仲間だったのだが絆は深くなり、結婚こそしていないが大事な相手。
大事だからこそ少年の子供を産み、絆をもっと求めてしまったから。
ただどれだけ立派に逞しくなっても少年を可愛いと思う悪い癖。

「何人もだと困るけどブレイド君だけなら大丈夫。
ブレイド君の事は大家さんも知ってるし今更だし…。
これでもちゃんと稼いでるので大丈夫、だからね?」

何度も訪れている少年の事は大家も知るから大丈夫と言い切り。
お互いに余裕もあるならどう?と熱っぽく見詰めて。

ブレイド > 「忘れてはいねぇけど、いや…そうだな、わりぃ…」

頬をなでつつも少しうなだれて。
冒険者であり、仲間であったことは覚えている。
だが、自分の子を生んで、その育児に励んでいる彼女。
危険から遠ざけたいという意志が強く働いてしまっているためか
冒険者としての扱いはできなくなっていた。

「確かにソラより年下ではあるけどよー
これでも少しは成長してるんだぜ?
ソラを貰ってやれるくらいにはさ」

自分がミレーであることと、この国に対して色々思うところがあるせいで素直に結婚とはいかない部分もある。
だが、それでも、ソラを愛していることは確かだ。
自分は多くの女性に愛を注ぐようなろくでなしだが、優劣はつけてはいない。
だれであれ、等しく愛している。

「ん…全く、義理がてぇっていうか…
そうだな…じゃあ、つくるか?」

ソラの視線を受け止めつつ、酒場だというのに正面に座るソラの唇を奪う