2020/01/20 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区の通り」にフィルさんが現れました。
■フィル > 昼間の寒さは夜になればより強まり、吹き抜ける夜風は身を震わせる。
既に人気の減り始めた大通りとは裏腹に、夜になるほど賑わいを増す酒場や宿屋が並ぶ通りを行きかう人々も、厚着なのが多いのは仕方がないかもしれない。
それでも、立ち並ぶ店の中から聞こえる喧騒は賑やかなものであれば、多少の寒さなどは吹き飛ばせそうな活気も、感じられそうなものだ。
そんな夜更けになっても人々が行き交う道を、少年はフードを少ししっかりと被って、人の合間を縫うようにウロウロと進んでいくが。
「んー…大きいお店は、結構満員なところ多いみたいだし…」
軽く温まりながらご飯を食べる場所探し兼、面白いお店探しといったところのようである。
キョロキョロと時折あたりのお店を見回しては、歩み寄って看板やメニューへと目を通し。
あふれてくる料理の香りに鼻を聞かせて店内の賑わいを見ては、満員といった様子であればまた道へと戻っていく。
時折露店的な出店があれば、そこへも歩を進めては商品を見て。と繰り返していくが、なかなかこれと思うお店が見つからないようである。
「…いっそ化けるのも…いや、ばれたらまずい、かな」
しばらくそんな散策を続けていくが、周りの行き交う大人に比べれば幾分か背丈が小さいからだろうか。
客引きなどに少年が声をかけられるということは、あまりなくてすんでいるようであるが。
お客を呼び込んでいるようなお店のいくつかは、女性に声をかけてることも多ければ、少年はそんなことをふと思いついてこぼしてしまったようだ。
もっとっも技の悪用、というよりドジったらと思うところのほうが幾分強かったようであり。
少年は改めて、時折人にぶつかりそうになりながらも、道を少しの間進み続けていこうとするようであるが。
■フィル > 「やっぱり美味しそうなところは、大体埋まってる感じかぁ…」
賑わっているとはいえ、店外はこの寒さである。
外であえて飲み食いを長時間しようという人は少ないようであり。
めぼしいお店は大体が席が埋まってしまっているのが、お店の外から除くだけでも確認出来てしまうのだ。
店内で楽しそうにしてる人々といえば、既に出来上がっていて寒さもあまり感じてないような人たちが大体のようであり。
空いてそうなお店といえば、どこか人気が少ないのが納得できてしまう。
そんな雰囲気を感じるようなお店ばかりであれば、さすがに一人で勢いよく踏み込むという勇気は、少年には出なかったようである。
「ならこっちの道は…って…けほっ!?」
大きな通りにいくつか小さな通りは、横道となるように口を開けている。
平民地区とはいえ、あまり無防備に裏道といえるほど、奥まった路地に不用意に行くのはあまりよろしくはないのだが。
割とひろめであり、そこそこ人気が感じられる横道であれば、ちょっと踏み込んでみようと少年は思ったようであり。
掘り出し物はないかといった感じ様子で、少しフードをかぶりなおすように手で引っ張りながら、足を進めていくことにしたようだが。
少し進んだところで、香を焚いている露店があることに気づかなかった少年は、流れてくる甘い香りを思いきり吸い込んでしまい。
思わずむせこんで、よろけるてしまうことになるが。
■フィル > 「なにこれ…煙…火事!?
って…お香…?」
今の状態でも、人よりは十分に少年の嗅覚は鋭いのである。
むせこんだ後に、思わず鼻を両手でしっかりと覆って、近くの壁によろけるままに手をついてしまうことになり。
慌ててその状態から、そんな言葉を口に出してしまったようであるが。
明らかに焚火などとは違う、甘い香りの上に目に染みるような煙が、黙々と立ち上がっているわけでもないのだ。
その慌てた反応に対して向けられる、周囲の視線にようやくその段階で気づいたのだろう。
普通の人の反応にしては香りに大げさだったこともあり、気恥しそうに少し視線を伏せたまま、そそくさと奥へと進もうとしていくようだが。
「…こういう露店の通路…だったのかなここ…」
まだしっかりと鼻に残る香りは甘ったるく、どこかそれでいて体の芯をくすぶらせる感覚を受けてしまう。
リラックスさせるようなお香とは少し違う種類だったのだろう。
新鮮な空気を吸いながら、改めて散策しようと進んだものの、どうやらその通路に並ぶ露店やお店は、酒場などが並ぶ場所とはいえ、香を扱っているところが多かったようであり。
なかなか途切れぬ様々な香りに、だんだんとフラフラとした足取りが戻らなくなりつつあるのか。
危なっかしい足取りで少年は奥へと進んでいくことになったようであるが。
■フィル > 「けほっ…とりあえず…回って戻って…いつもの場所、にしようかな…」
だいぶん香りが落ち着いてきたときには、通路の奥まった場所である。
わざわざ同じ道を通って戻るという気にもなれず、しっかりと見て歩くにもきつそうであれば、回り道をすることにしたようだ。
奥の通路から続く道をとって、迂回して大通りへと戻る、少々人気がなさすぎる道を通ることになるわけであるが。
香りが強い道を戻るよりはいいと思ったのだろう。
少し時間のかかる迂回をしつつも、少年は調子が戻ればそのまま空いているかわからないものの、いつもの外れの酒場へと足を向け。
軽く軽食をとってから帰路へとやがてついていくことになるが。
香りの影響が抜けきらなければ、そのまま直接宿に向けて帰っていったか―
ご案内:「王都マグメール 平民地区の通り」からフィルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にランバルディアさんが現れました。
■ランバルディア > 今夜はどうも自宅に帰って寝る気分では無い。
そう思って、ギルド内、テーブルの一角を借りて閉め出されるまでのひとり酒。
具合の良さそうな冒険者でもいれば、酒と飯を奢ってやるのも吝かではない。
勿論対価はいただこうというのだけれど。
外はどうやら雪も降ってきたらしい。
幾らか歩いて宿には行かなければならないが、それすら億劫になりそうだ。
目も覚めるような美女とは言わないにしても、
からかいたくなるような可愛い娘でも姿を見せないものかとぼんやり。