2019/12/09 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にイグナスさんが現れました。
イグナス > 「もー、ひと声。いやァ、おっさん、こりゃ高ェよ。なあ。」

休日の広場、賑わう人の中で、ひときわデカくて目立つ男が難癖付けていた。
正確には値段交渉――、なんでもありのがらくた市で、これを売れ、アレを値切れと言いまわって、笑っていた。
こっちの迫力に気おされたのか、高いと店主も思っていたのか、しぶしぶの値下げでよくわからない陶器を買う。
別に金が惜しいわけじゃあない、やり取りが楽しい。

「おう、ウン、掘り出しモン、掘り出しモン。よくわかんねェけども。
 ――さァて、これどうすッかね。」

小脇に紙袋を抱えて、中身をどうしたもんかと思案する。
どうせがらくた市の品物だ、いっそどっかに売り払ってもいい。値段相応の値が付くかは知らないが。
ついでに小腹でもすいてきた気がする。美味いメシ、なんかないか、――面白いものでもいい。
何かないだろうかと、視線をぐるりと回してみる。