2019/11/24 のログ
アノン > 悪戯するぞと言葉を紡いで見せたがいいが、今は――…淡い笑みに包んで隠すことにして、先に結果を何処か楽しそうに声色をほんの少しだけ弾ませて歌うように告げる。

「――方角は南。海を越えた彼方にあるか、それとも越える前でもなく近くにあるかまでは見えてこない。地理的にはセレネルの海を越えた先か、それとも九頭竜山脈のほうかってくらいだね。」

見えた未来視と彼女の希望をあわせた結果を少女にも少年にも属さぬ不思議な声色で歌い上げると、指先でテーブルの上に雑に転がした占いでも何でもない天然石と水晶達を混ぜながら青緑の涼やかな彼女の瞳を見つめて緩やかに笑う。

じゃらじゃらじゃらと手慰めに指先を使い混ぜて混ぜて混ぜて最後には露骨に手持ち無沙汰がわかってしまうくらいに指先を遊ばせ天然石と水晶の小さな山をテーブルに築き上げる。

「……悪戯………。」

占い結果の告げた後にクスクスと笑った彼女の目元をゆるめた愛らしい笑みを思い浮かべながら改めて思案する。
パっと見た外見は美麗よりも可憐で、発育が少し乏しい彼女の肢体は山に澄む美しい獣を想像させてくれる。
本当ならたわわに実る双丘が好みの筈なのに指先を伸ばせば届く彼女に興味が湧いて、ふむ、と小さく唸るのだった。

「……悪戯。それなら軽いゲームでもするかい?勝てば代金がただには厳しいから銀貨1枚オマケ。負けたら悪戯っていう条件で。」

彼女の対して初対面であるのも構わず提案を笑みを浮べた唇で語り、瞳に少しだけ悪戯好きな輝きとまだ彼女を離したくないと少しだけまだ共に言葉を交わしたいとそんな意思を交えて見つめ、彼女の唇から返答が紡がれるのをジっと待つ。

タピオカ > 「……南!そういえば、セレネルの海へはあまり出かけた事が無かったな。うんっ!きっとその方向でとっても良い空が迎えてくれそうだよ。……占ってくれてありがと!アノン!」

旅する方向を誰かと決める経験も、初めてだ。
いつも、風まかせの行き先は幸も不幸も運次第。
そこへ相手の吉兆という指針が与えられたのがなぜか嬉しく心強く。表情も明るく、頬に指をあてて早速船出する港や船便の事を思い巡らせる。笑顔を返してお礼を告げ。銀貨5枚を改めて取り出すと机の上に差し出そうとして。

「ふふっ……!僕は旅人だし、同じぐらい冒険者なんだ。
そして剣士なの。
ゲームとか、勝負事を挑まれたら首を振るなんて出来ないな!
その条件で、受けて立つよ!」

先とは別の意味で表情を明るくすると、にー!と白い八重歯を浮かすよな笑みを向ける。大きく頷いて、銀貨を路銀袋へと戻し。浮かしかけた腰を再度、足を揃えて椅子に落ち着け相対し。

アノン > 彼女に告げた占いの結果は勿論未来視以外の要因も幾つか交えての結果である、例えば寒空の中で一番青空が綺麗に見えそうな場所の知識とか……それだって天候への知識とそういう場所を知っているか、と様々な事を知らなければ出がたい答えである。

でもそこで全ては答えない。
答えて教えたら彼女の冒険を邪魔することになり、それを彼女が望んでいるようにも思えない。
――…故に占いの結果は酷くザクザクっとした大雑把な答えになった。

「……お礼の言葉を占い師にいう客は初めてなんだよなー。」

嫌味でもなく素直にうれしいという意味合いを含めて小さく呟きを零してから、彼女の人懐っこそうな八重歯可愛い笑みに悪戯心をわき上がらせて、それを隠すように咳払いの真似事を一つ。

「……勝利条件は簡単。今からテーブルにある石の山から青色の石を多く取った方が勝ち。で、順番に石を取るわけだけど、時間制限があって……もう制限時間に間に合わなかったら相手の番になる。今な勝利した時の報酬の上乗せも受け付けてるけど、どうする可愛い剣士さん。」

彼女が明るい笑みを浮べるなら、自分は悪戯っこ見たいな笑みを浮べた後に両手を引っ込めて赤い染料で縁取られた真っ白なローブのフードをそっと脱いで顔を左右に降り揺らし、真紅の長い髪を左右に振りながら、性別不詳の中性的な暴走をテントの怪しい輝きのランタンの光の下に曝け出す。

瞳はどこかぼんやりと曇った翡翠色、今はその瞳には悪戯したいという欲望が丸見えにキラっと輝いていた。

「……此方は勝ったら服を脱いでもらうとか付け加えようかな……。」

すっかりと忘れているがテントはまだ営業中の設定のままであり、何時新しい客が来るかわからない状況である。
それでも遊びにゲームに意識が向かってしまうのは今夜の占いの依頼者を可憐な剣士様を気に入っての事で。

タピオカ > 「アノンに相談できてよかったよ!
なんとなく、今回の旅の行き先はすんなり頭の中で決まらなかったから。なんだかすっきりした気分で旅に出られそう!」

咳払いの意味にも思い当たらずに、続いてはしゃぐ声音。
占い師の占いという羅針盤が与えられたら、あとは旅という航海に身を任せていればいい。相手の言葉が優しく背中押してくれたような気がして目元緩め。

「……。
……えっと、手元に青色が多いほうが勝ちってことだね。わかったよ。
報酬の上乗せ?お互いの掛け金の金額を上げるって意味かな。うーん、それじゃあ……。
――あははっ!」

夕焼けのように赤く長い髪に一瞬見惚れつつも。
ルールに頷くと、上乗せの意味を確認して。
勝ったらタダという条件では厳しいという先の言葉を思い出し、何か適当な上乗せを考えているうちに、ぽつりと聞こえた相手の呟き。耳にして、笑い声を弾ませる。

「勝負事ならそうこなきゃ!わくわくしてきちゃった!
じゃあ僕が負けたら、服を脱ぐよ。あとは好きに悪戯していいよ?
そのかわりアノンが負けたら、占い代金は銀貨4枚。それに革袋ごと、その水晶を全部頂いちゃうよ。それでどう?」

元は気の荒い遊牧民の出自。リスクをとることに喜びや興奮を覚える戦闘民族でもあった。どこか楽しげに条件を書き換えて。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からタピオカさんが去りました。
アノン > 大通りから一つだけ路地に入った奥まった場所に佇む小さなテントは今夜も元気良く営業中である。

だけどもテントの中からは楽しそうな笑い声が響きあう
なんとも賑やかな一夜が過ぎていくのであった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からアノンさんが去りました。