2019/11/19 のログ
ミンティ > すべてのチラシを配り終えるころには、空もすっかり暗くなっていた。最後に回った酒場から出ようとしたところ、ついでだから夕食を食べていくといいとマスターに誘われて。
悩んだけれど、安くしておくという言葉につられて、言葉に甘える事にした。それからしばらくの間は、のんびりと外食を楽しんで…。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からミンティさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にタピオカさんが現れました。
タピオカ > 初冬の晴れ間が続く王都。昼下がり、遅めの昼食をとる商人や町人、それに混じって今起きたばかりといった様子の冒険者たちがのんびりと過ごす宿兼酒場。冒険者ギルドの支部でもある。

もともと冒険者だったという宿の主人が狩ったという、両手を広げても足りないほどの獰猛な魔物化した雄鹿の角が飾られた屋内。その脇にでかでかと設えてあるクエストボードの前で褐色肌の小さな人影が頬や顎に指をやりながら、所狭しと並ぶ依頼書をあっちこっちと身体を動かしながらにらめっこ。

「前の依頼をこなしてから十分休んだし、また思い切り身体動かしたいな。
んー……。どれにしようかな」

簡単な採取から、遠征の討伐まで。
はてには近所のおばちゃんの話し相手から、おじいさんの夜のお悩み相談室、やたらと高額なウエイトレスの求人まで混じっている。完全に冬が来て動きにくくなる前にお小遣いも欲しい。ボード前を、うろうろ。

タピオカ > 興味深い依頼書は多いものの、多くて目移りしてしまう。
そこで討伐依頼に絞ることにした。
剣を帯びる者として、大物を狩ってみたいものだ。
そんな思いで目にとまったのは、ゾス村周辺で目撃が相次いでいる巨大な足跡の調査依頼。秋の収穫期も随分過ぎた頃から、ゾウの何倍もの大きな足跡がいくつも発見されたそうだ。村人によると、巨大なものが歩くような地震があったり山の影が動いているという情報も。

場合によってはその正体の排除も含めて、なかなか高額報酬のその依頼書を剥がした。巨大化したモンスターか、それとも巨人か。相手にとって不足はない。
早速宿の主人を呼んで、依頼を受ける旨と、他の冒険者への声掛けを頼むことにした。
退治なら1人でも出来るだろうが、調査や追跡となると自信が無いからだ。

手配を済ませたら、飲み物を注文しながらテーブルにつく。
人数が揃うのを待ちながら、曲刀を鞘から引き出し、曇りが無いか確かめる。手入れを欠かさない得物。刃の背に自分の顔が映って、満足げに唇を三日月に笑み――。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からタピオカさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にナータさんが現れました。
ナータ > (晩秋と言うべきか、初冬と言うべきか。いずれにせよ、ここ数日で一気に冷え込んで来た夜。少し身を縮めるようにして、路地を進む少女の姿があった)

「あうう……寒くなって来たなぁ……ぅー……どうしよう」

(今日も今日とて日雇いの仕事。今日は配達物も多かった。その分給金も少し多かったけれど。安食堂でお腹を満たした後、定宿にしている宿へすぐに向かうことも考えたが―――少女は悩んだ)

「だって、こんなに……寒いんだし……」

(ぎゅっと自分を抱くようにする。そう、宿には水しか出ないシャワーのみが設備としてあった。それを浴び、ろくな暖房もない部屋で毛布に丸まって寝る―――風邪を引く。風邪を引けば、働けず給金が貰えない。不の三段論法が頭の中に渦巻き、とはいえ宿を変えるという選択肢も思い浮かばずに。少女はその場でうろうろとし始めた)