2019/10/09 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にマンディさんが現れました。
■マンディ > (夜でも酔っ払いを含めて賑やかになっているその道。
周りには楽し気に暮らす人々が多く居り、どこへ目を向けても楽し気になっていた。
そんな道の中に少々、浮いたように歩くシスターが一人いた。)
「…ん、何とかお薬を売れた…。
これで何とかなるかな…?」
(ゆっくりと人に当たらないように小袋の紐を緩めて中に入っている金貨を数える。
宝石の様に輝いて綺麗な瞳で金色の小銭を眺める白一色に近い少女は今夜の売り上げを確認していた。
今夜もどうやら何とか売れたらしく、生活には困らなさそうだと思い、ホッと一息ついたような様子で再度懐に仕舞う。
そのまま、自分の店がある家へと帰ろうと思い、人込みに紛れて歩き出す。)
「この町は酒場が多いし…少し胃薬関係のお薬を調合しようかな…?」
(ブツクソと独り言をしながら考える。
売れた薬のほとんどが酒関係であったため、それに関する物を多くし入れた方が良かったのではと思えた。
考えながら歩くと、ふと通りがかりの人にぶつかりそうであった。
考え事をすると、どうしても周りを見ることが出来ず、思わずぶつかりそうであり、隙を多く作るようになってしまうのである。
そんなこともお構いなく、避けながら歩けば今後の仕入れを考え続ける。)
■セイバー > 人の流れを逆らうようにして歩く。
帰路を急ぐもの新たに酒を飲める場所を探すもの諸々の色々な顔をして人々を横目に歩き続け、同時に獲物の物色を続ける、
流石にそろそろ懐事情が厳しくなったので、此処でヒトツ何とかしないと……と一際慎重に周囲に視線を這わせる。
その最中、獲物を物色するために辺りを伺うように向けている眼に正面からなにやら小袋の紐を弛めて覗く人影が映る。
……此処は平民地区なのでシスターが一人歩きしているのは然程珍しい光景ではないのだが、
シスターに似つかわしくない行為なのか、それとも世のシスターも金勘定をするのか、
ともかく今宵の獲物に程よい無防備な姿と勝手に獲物認定をすると、
フードから垣間見える口元をニタァと笑みの形にして、
正面から独り事に加えて何か考え事をしているように見える無防備な様子のシスターとすれ違う間際に
スルリ、と手を伸ばして紐を緩めているシスターのその小さいけど重たそうな袋を引っ手繰ろうとする。
慢心、である。
手その慢心ゆえに見え見えの動作と速度で腕を伸ばし手を伸ばしその小袋を掴もうとする、
何故ならどうせ素早く防ぐことも出来ず、不意をついて奪えば茫然自失になって追いかけてこないだろうと、
そう考えたからである。
「……こんな所で金なんて数えると誰かに獲られちまうよ?」
と、シスターに囁くようにその品のないニタァとしまりの無い笑みを向けて、獲れたか獲れていないかも考えず走り出そうとまでするのである。
宝石の様に輝く瞳は見えない。
視線はそんな瞳を持ったシスターの手元に集中していたから、
もしその瞳を見ていれば何か変わったかもしれないが、
そんな事より日々を生き延びるためのお金が重要である。
■マンディ > (しばらく考えるとやっとの思いで解決した。
基本的に胃薬を多めにし、他の薬も少しづつ増やしていこうと言うことをにした。)
「そう決まれば…早速家で纏めないと…。」
(重要なことはすぐにまとめて、いつでも思い出せれるように管理しようと思い、忘れないうちに書き留めようとした。
そうやって歩くと、少し違和感を感じた。
自分の近くを歩く小人。
周りの人間と比べて小さく、少年の様にも思えたが、その雰囲気に覚えがあった。
魔族である。
同種族がここに居ることに少し不思議そうになり、そちらを見るように瞳を動かした。
すると、フードの下、ニタァっと笑うその横顔を見る。)
「…あれ?サイフ…!」
(先ほどの言葉を聞き受けると、思わず自分の体を触る。
先ほど仕舞ったばかりの小銭入れが無くなっており、さっきの魔族が奪ったのだと気づいた。
しかも、見え見えの分かりやすい速度での盗難。
完全に舐められたと思うと、すぐさま見つけようと思い振り返る。
そうすると、細かく見なければ気付かない。彼女の目が複眼っと化す。
蠅やトンボと言った昆虫がする視界をあらゆる方向で見る目になると、多くの人間の顔をその瞳で確認し、さっきのフード小人を見つけ、素早く人の間をすり抜けるように走りながら捕まえようとした。)
■セイバー > 慢心である。
更なる慢心である。
アレだけ見え見えの手でゆるく伸ばした指先でこんなに容易く小袋を手に入れられると思ってもいなかった。
だから慢心した。
普段より三倍ほど慢心した。
今夜の獲物は見た目よりも重たいずっしりとした感覚。
是は幾らくらい入っているかな?までは流石に路上ではやらないが、
掌の上でポンポンと小袋を弾ませて手慰みに遊びながら、のんびりと人ごみに紛れてそのまま消えようと。
絶対に追いつくわけがない。
ぼんやり無防備シスターが素早く追いかけてくるわけがない。
ゆるゆるとでも行き交う人々の流れに逆らい人ごみに紛れてしまえば捕まることはないだろと思っているからだ。
「警告は盗る前にするべきだったかなぁ?まっあのシスターも良い勉強になっただろ、是はアレ、勉強代という奴だなうん。」
口からそんな独り事を歌えば鼻歌も混じり始める。
周囲を警戒する必要なんてないので、頭の中はこの金の使い道と後で酒場にでも入り込んで
美味しいものでも食べようと、そんな事で一杯で。
「……しっかし、こんな時間にシスター1人って買い物?お使い?……何だ孤児院も人手不足なのかネェ?」
孤児院の出身である。
なのでシスターという職業の忙しさを知っているので、
余計な心配をして癖か軽く小首を傾げるのだが、まあそれはそれ。
――…こんな風に財布を盗られるのは無防備なシスターが悪い
だから想像で余計な心配はするが、罪悪感なんてものは全く無いのだ。
そしてこんな状態で歩くのだから捕まえるには容易い
普通仕事の後にこんなのんびりしていたら持ち主に首根っこすら掴まれてもおかしくないだろうに、
本人は全くそんな事が起きるとは思っていないのであった。
■マンディ > (人の隙間を通り抜けて走ると、複眼をフルに使って周りを見渡した。
そのまま、自分の金貨を奪った魔族を見つければキッと目つきを鋭くして追いつく。)
「見つけた…。」
(まるで巨大な昆虫の化け物。
禍々しいオーラをシスターのような姿から発する。
人混みの中でもあるため、騒ぎにならないようにしようと思い、後ろから相手の首根っこを掴まえようとした。
指先はとても強い万力のような握力があり、クワガタの挟みのような強靭さがある。
半場、切断しようと思われる程の強い握力で捕まえ、そのまま、誰も居ない裏路地へと連れていく。)
「さぁ、私のお金…返して下さい…。」
(通りの人からは見えにくい物陰の中に魔族を追い込みその目の前に立つ。
殺気のような威圧のある雰囲気を醸し出し、ゆすりの様に相手か金貨を取り返そうとしていた。)
■セイバー > ゾクゾクッ!!
背筋を駆け抜ける寒気。
本能が警告の鐘を鳴らし、肉体が心臓の鼓動を打ち鳴らさんとするが、
風邪でも引いたかな?で済ませてしまうのが間違いであった。
人より優れた聴覚、ゴブリンの血が混じったことで尖った先端の耳が捉えた
自分の方に向けられた声、其処で初めて意識を再びシスターに戻したところで、
風邪で済ませてしまったそれが何なのか知り、それに至るほどの強く禍々しい
何かに頬が引き攣りあがって、足も無意識に駆け出そうと路面を踏みしめたところで
ガシッと首根っこが掴まれた。
それも暴れもがく気にもなれ無い強さ、ズルズルと素直に路地裏に連れ去られるしかなく、
あっという間にシスター?と思われる何かに捕まってしまった。
その最中で出来たのは先程シスターから盗んだ財布をズボンの中にしまう事だけ。
ポケットなんてしゃれたものがないシンプルなズボンに押し込んで、怪しく股座を膨らませたまま
正面に立つシスター?に向けることが出来たのは引き攣った笑みだけで。
「……いったいなんのことでしょう?なにかかんちがいをなされてるのでは?」
此処最近感じたことがないほどの圧力を身に浴びながら、フードから見え隠れさせている視線をつつーっと
シスターより外して薄らすっ呆けよう。
言われてハイ、ごめんなさい、といえる空気でも相手でもないし
まず行き成り全面降伏なんてプライドが許さない。
隙が隙が何処かにある筈だと、泳がせる視線はその隙をさがして……。
流石に声をだして助けは呼べない。
下手をすれば常習犯だとわかってしまうから。
■マンディ > 「なるほど…あくまで知らないんですね…。」
(先ほどまで引き起こしていた殺意を押さえるかのように落ち着いた雰囲気をして消す。
静かになり素直に謝るかと思えば、そのままセイバーに近づく。
近づいて歩くたびにゆっくりと片手の裾を捲り、肩に巻き付けるようにして行くと、人間の腕の横にあるはずのない、カマキリの鎌が収納されていた。)
「はっきりと言ってください…。
このまま、素直に謝罪をして私のお金を返すか…それとも切られて死ぬか…または…。」
(今度は口元を隠すベールを外す。
そこには人間らしい顎は無く、左右に開く昆虫のような捕食に適した口をしていた。
開くと、細かく刻むかのように奥まで牙が生え、唾液の様に垂らしている液体は地面に落ちるとジュワっと音を立て、小さく煙を上げる。
酸性の体液を口から漏らしていたのだ。)
「ゆっくりと溶かされて死にますか…?」
(明らかなる怒りを露わにして迫る。
相手に逃げ場を与えず、生き残るための選択を一つだけ渡したのだった。)
■セイバー > ――…選択肢の無い選択肢。
是が是が慢心していなければナイフの一つでも投げて牽制……も駄目そう。
切り札の鈴も取り出してから振るという動作の間に首と胴体がお別れしそう。
相手の口に指で弾いた飴を突っ込むとか曲芸も無理……となると選択肢は一つしかない。
と、考えるのもそうだが、まず相手は一体全体何者か?
人間ではありえない部分にある何か、金属?それとも他の何か?
それにシスター…さんの口元は素敵な唇ではなくて昆虫?か何かのような、その凄い口。
そして視線をその口元から滴る体液に向けると、体液が落ちた先がジュワーッと……溶けた。
――なにこれ怖い、けど何処か妖しく綺麗な……。
いやそれどころではない。
思考をめぐらせている間に相手は更なるお怒りのご様子である。
此処は此処はひとつ謝罪方法の最大級のモノを見せる、前に……。
ズボンの腰の辺りに手を突っ込んで、まあ、あまり好ましく見えない場所から
ズルリと所有権が自分に移ったはずの明日の糧でもあり、小遣いでもある小袋を取り出すと、
僅かに震える手でそーっと、そーっと相手の方に突き出して一言。
「もうしわけございませんでしたっ!!!」
涙目にはならないが、もう全力で大きな声で謝罪して小袋を突き出したまま頭を下げるしかないのであった。
■マンディ > (相手が恐ろし気に自分の小袋を前に置き、大声で謝罪して頭を下げる姿を睨むように見る。
その後、人間のままの腕を伸ばして回収すると、やっとの思いで腕をセイバーから離す。)
「…わかったのでしたら、良いのですよ…。」
(捲った裾やベールを戻して先ほどの白い姿のシスターへと戻る。
複眼の目もただの人の目に戻り、慈悲の有る聖女へと戻れた。)
「こちらこそ、脅迫染みた行為をしてしまい…すみません。」
(自分の胸に手をあてて申し訳なさそうに謝罪した。
自信も傷などの治療を取り組む治療師のため、このような鼓動はあまりとりたくなかった。
それ故に、相手に申し訳ない事をしてしまったなと思えた。)
■セイバー > 異形と言い切るには矢張り美しさを兼ね備えていた。
少なくとも自分の目にはそう見えた。
けど怒りが静まったのか、静まったと思いたいが、彼女の姿が極々普通の聖女の姿へ
と戻るとそれはそれで非常に魅力的である。
――だが先程の一件からして、手を出そうと思うなんてとんでもないと本能が訴える。
「いえ、わかってくれてとてもうれしいです。こちらこそ、もうしわけありませんでした。」
抑揚も何も全く無い、棒読みに近しい言葉を返しながら、首を横にブンブンと振って相手の謝罪に対して
気にしないでくれてきな態度をとる、とる事しか出来ない。
此処でいいや許さんっといえる立場でもないので素直に謝罪を受け取ろう。
ああでも掌に先程まであった重たい感触は今は遠く、最初から走って逃げれば良かったと
今更後悔をしつつ、さてこの場から逃げようとズリズりとすり足で横に移動を始める。
「とても素敵なお口でしたね?」
無言で行動するよりも軽口をたたいてしまうのは性という奴だ。
逃げるにしても隙を作らねばならないし、敵対したまま逃げても
逃げ切れるとは絶対に思えない、なので此処はヒトツ友好的な言葉を返した……つもりで。
■マンディ > 「ええ、わかってくれて良かったです…。」
(口元は見えないために、目だけ見れば普通に受け入れて優しくするかのような顔であった。
先ほどの狂人さが嘘かのように、今の彼女には食い殺すような意識は見えなかった。
そのまま、横にスリ足で移動する様子を見ても、返してもらうものは返してもらえたので追い打ちをかけるつもりはなく、これ以上の行動は抑えようとしていた。)
「…え?あ!…えっと、その…こ、このことは…内緒で…その…。おおお、お願いします…。」
(口のことを言われ、初めははて?っと首を傾げるもすぐに思い出すようになる。
思わず顔を真っ赤にすると恥ずかしがるように口を積もらせ、内緒にしてもらおうと必死の言い方をした。)
■セイバー > 「はい、今夜のことは全力で内緒で……はい……。」
重たいモノが無ければ悲しいかな身は軽く、すり足は直ぐにステップに
ステップは直ぐに駆け足となる。
顔を真っ赤にするシスターの相貌は中々に楽しいものがあったが、
矢張りその裏にはもうヒトツの顔が隠れていると思うと、ゾクッと
思い出すだけでも背筋が凍る思いで思い出が刻まれて……。
人の姿であれば手なり何なり出したくなる美しきシスター
それの裏に隠れた怖ろしき姿はこれ手を出したら捕食されるんじゃない?
と危惧しつつ、あのお口では……こう、と余計な事を考えながら
人の少ない路地裏より脱して隠れ家のほうに走っていくのであった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からセイバーさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からマンディさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にボブさんが現れました。
■ボブ > (村の作物の運搬を馬車を持っている木こりの男が請け負い、その作物を商店へと運び入れたのち、
露店で買った牛の串焼きに齧り付きながら、王都の中を散策していて)
「いやぁ~~、相変わらずこの王都の賑わいは凄いもんだな。
うっかりボォ~~っとしてたら何回、人とぶつかってただろうな」
(串焼きを食べながら、すれ違う人のギリギリをすり抜けるように巧みに歩きながら、独り言を洩らしていく褐色肌の男)