2019/08/27 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区/噴水広場」にシュバルトさんが現れました。
シュバルト > 平民地区大通りに幾つかある広場の中の一つ。
其処だけは他の広場と違い中央に噴水上がるため、
恋人同士が逢瀬に使ったり、怪しげな男たちが待ち合わせに
使うような、有り触れていながらも、とても良く目立つ広場である。

今夜はその噴水広場の噴水、その噴水の円形に沿って設置されている木製のベンチの一つに深く腰をかけ、仕事帰りの一服をしているところである。

口にしているのは薄荷やミント系の薬草を煎じて乾かしたものを紙で巻いた特殊は嗜好品、煙草と違って火をつけるでもなく、ただただ咥えて紙筒を通して薄荷等の香りがついた空気を愉しむもので、決して煙草などではないのだ。

それを乾いた唇に挟んで、上唇と下唇を器用に使って上下に揺らし、誰が見ても手持ち無沙汰な態度をアピールしながら、眠気が来るまでのんびりする心算である。

「――あー楽してズルしてお金持ちになりた……くは無いんだよな。代わりにパトロン欲しいなー店持ちたいなー……恋人は……今は良いや……うん。」

努力なくして得た結果など、後で絶対にどんでん返しが来ると思っているから、あえて軽い苦難を選ぶ、選んで困って愚痴るまでがセットなのだ。

今夜は貴族のご夫人の調律で、気に入られて娘を紹介しようか?と問われたが断った事が愚痴のネタ。

だって相手は一ケタ台、ロリでもペドでもないだ。
薄荷やミントの混じったスっとする空気を吸い込んで、代わりに似たような香りの息を思いっきり吐き出して溜息をつく。

シュバルト > 十分に休息は取れた。
心地良い眠気が身体に満ち始めた時、口に咥えていた薄荷の紙筒を掌に落とし、それを軽く握り締めるとベンチより立ち上がって広場を後にするのであった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/噴水広場」からシュバルトさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にホウセンさんが現れました。
ホウセン > 王国内外を問わず、何時でも何処でもひょいと顔を出す小さなシルエット。
今宵は、根城にして久しい平民地区に現れていた。
己の商館の本店があることと、定宿があるが故に、出現頻度が高くなるのも自明の理であるが。
それでも、遠方に足を伸ばさなかった理由があるとすれば、降って湧いた余暇であったから。
商談がうまく進み過ぎて、覚悟していた時間よりも手早く事が済んだからだ。

「幸か不幸か、というより、明らかに幸運の範疇なのじゃろうが。
 何しろ、山道のど真ん中で時間ができたというよりは、時間を費やすあてに事欠かぬからのぅ。」

浮いた時間を遊びに使うか、何処かの時点でしなければならぬと気に留めていた事柄を消化するか。
傍から見れば贅沢な悩みを抱え、自然とどちらにでも切り替えられる繁華街に向かったのが数時間前。
腹ごしらえついでと暖簾をくぐったのが、ある冒険者ギルドに併設されている酒場だ。
――故郷で見かける”暖簾”は無かったが。
大人用の椅子に腰掛けて、両足をプラプラ。
その割に、胃袋に収まった料理の量は大人顔負けであったし、しれっと傍らには酒盃もある。

ホウセン > この場に似つかわしい存在かといえば、明らかに否。
それも、単身である事を加味したならば、不一致度は五割増にもなろう。
だというのに、首根っこを猫掴みされて放り出されることもなく、さりとて温情的に声が掛けられることもないのは、
この店、ひいては経営母体たる冒険者ギルドにとって顔馴染みということの傍証か。
特に、客席は四割方の埋まり具合で、誰も彼も、どこかで一度見た顔であったから、奇異ではあっても、さして気にされていないようだ。

「此処で新しい依頼…というのものぅ。
 今のところ、護衛の頭数はそれなりに揃っておるし、人手が足らぬのは商いに長けた者よな。
 幾ら何でも、冒険者ギルドで手代募集とする訳にはいくまいし。」

河岸を変えて遊び回る前に、此処でやるべき事を忘れていないかと宙を眺めて独り言。
ギルド長がいるなら、顔繋ぎの一つとして挨拶をしておく位か。
この場に妖仙を結び付けているのは、酒盃の中に残った幾許かの葡萄酒が主たるもの。
後は、弱みを握った誰彼かへ、呼び出しの場として指定してはいるが、タイミングが合った時と緩い縛りがあるぐらい。

ホウセン > 程無くして、一口二口残っていた葡萄酒も喉の奥へと流し込み。
ひょいっと短躯を身軽に床へ下ろし。
勘定を済ませると、夜の街へと紛れて――

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からホウセンさんが去りました。