2019/05/11 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にミレイラさんが現れました。
ミレイラ > バカげた話だ。
貴族同士の顔合わせなど、腹の探り合いとマウント合戦と相場が決まっている。
紫煙をふー、っと揺らしながら、平民地区をゆるゆると歩く育ちのよさそうな女。
貴族同士の会食を嫌がって体調不良を理由に、たっぷり自由な散歩。

兄や姉には悪いが、付き合いきれないのが本音だ。

ミレイラ > そして彼女はその本音をそのまま行動に繋げられる行動力持ちである。

「………旅ねぇ。」

憧れなくもない。
ただ、この状況でぬくぬくとここまで育ってきておいて、今さら実力が無ければ死ぬだけの世界に飛び込むほどの勇気もない。
彼女にできるのは、なんとなく現実を倦んで、少し足を延ばして逃避する程度だ。
黒髪ポニーテールを揺らしながら、ふー、っともう一度紫煙を吐き出して。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にヒューさんが現れました。
ヒュー > ふらりと平民地区を歩く、ガタイと迫力のある男。
普段は男が紛れても、ある意味で溶け込める貧民地区を中心に活動しているが、
たまには散歩にでも行こうかと酒を片手に訪れる。

貧民地区よりも、平民地区の方がやはり服や身なりも整っている者が多く。
然程意味もなく立ち寄った出店で売っていた焼いた肉を刺した串から肉をひとかけら咥え、引き抜くと、上を見上げる様に口の中に。

そして、視界を戻したとき歩きながらタバコを吸う平民地区にいる物とは異なる身なりの女。

興味がわいたのかゆっくりと歩み寄っていく。

ミレイラ > ふー。 もう一度紫煙を吐き出しては灰を落として。
さて、と少しだけ視線を上げれば、大男がずずい、っと近寄ってくるのが見えて、ぅお、っと少しだけ身構える。

「………えーっと。 何か用かな。
 依頼なら冒険者ギルドの方に出してきたばかりだが。」

それでもあくまでも堂々とした素振りができるのは、彼女の強いところ。
そういう育ちである。
上質な衣服を身に纏ったまま、すぐに自分を立て直して、要件を問うてみる。

ヒュー > タバコを吸う女。
中々様になっていて、良いものだ等と小さく笑いながら、近寄る男。
長身と、その分厚い体で特に何もしないが相手には圧迫感を与えるだろう。

「あぁ、まぁ たまにはそういうこともするが俺の本業は傭兵だから依頼に興味は特には無いな。
夜、平民地区を歩くにしちゃぁ浮いてるいい女がいたからな。
ナンパをしに来ただけだ。」

此方を見上げ堂々とした様子で振る舞う相手を男は愉しそうに笑いながら、唯一開いている片方の目で相手を見詰める。

「嬢ちゃんみたいないい女が夜のこんな場所をぷらついていたら、竜の前で金銀財宝を磨くような物だ。」

と、少し変わった言い回しをしながら、相手は変わりものなのかを確かめる様に今度は男が問いかけた。

ミレイラ > 「ふふ、まあ、目はいいかもしれないが。
 私はこう見えてそれなりの家柄でね。

 ……あれだ、帰らないといろいろうるさいんだよ。」

偉そうに言うかと思いきや、顔を顰めて一つぶっちゃけて話をする。
自由に遊び歩くこともなかなかできやしない。

「はっは、とはいえ、財宝も時には日に当てないとカビの一つも生えるというものさ。」

なんて、ウィンクを一つ見せておこう。

ヒュー > 「うむ。 一つしかないが、目には自身があるぞ。
なんだ、てっきり、そういうのが退屈で攫われたいのかと思ったが、そこまでの阿呆ではなかったか。」

顔をしかめてぶっちゃける相手、男はにやりと、楽し気に笑う。
阿呆も好きだがそういった、時分の事を弁えながらももがく相手は興味を惹く。

「それも一理あるな…。 嬢ちゃんはちゃんと日に当てて磨けているのか?
いい女が諦めに燻り諦めて朽ちていくのはもったいないからな。」

ウィンクを向けられながら、男は変わらず楽しそうに笑う。
もう一度頭の先から、足の先までを眺める様に視線を滑らせていく。

ミレイラ > 「流石にな、攫われた先が分かるわけでもなし。
 ここはまだ人通りも多い。そうそう攫うこともできんさ。」

まあ、奴隷やミレー族であればその限りではなかろうが。
治安の悪さは、重々承知の上だ。

「さあどうだろうね。
 お貴族様っていうものは、大体大事にしまい込んで腐らせるってことにかけては天下一品。
 それは娘であってもおんなじようなものさ。」

じろじろと見られることには、割と慣れたもの。
貴族の会食でも大体そうやって見られるものだ。肩を一つ竦めて。

ヒュー > 「うむ。そうだな。天国の様に見えても地獄なんて言うこともあるしな。
かかか、お貴族様の割には甘いな。
人通りなぞあっても頼りにはならんぞ?」

男は別に善良ではない。
そんな男ゆえ、相手のその発言を揶揄い。

「そうだな。 まったくもって無駄な事だ。 野に咲く花の愛で方を知らずに抱え込み小さな庭園で腐らせる。
体裁ばかり気にして美味い物も食べられない。」

手に持つのは粗野でシンプルな肉を塩とほんの少量のハーブで焼いた庶民の食べ物。
それを相手に見せびらかす様に肉を一つ引き抜き咀嚼するとくうか?とばかりに相手に最後のひとかけらを差し出す。

ミレイラ > 「お貴族様だから甘いんだよ。
 まあ、でも確かにそうか。………つーても、誰かを連れて歩くのはダルいんだよな。」

はー、っと溜息をつきながら、相手の言葉になるほど、と顎を撫でる。
まあ確かに、明るかろうがどこだろうが、悪いことはおこるものだ。

「全くその通り。他人からもらったものも食べられない教育の徹底よ。
 無駄なんだがね、あの場所で生きていくには必要で、困ったもんだ。」

はは、と笑いながら掌を向ける。
美味であろうとは思うが、食事はそれこそ自分で考えたものしか食べていない。
この町で外歩きをする、ということが危険であることは分かっているようだ。
だから食べない、と口にするのは空気も悪くなるが故、貴族の教育のせいにしておくが。

ヒュー > 「まぁ それも分かるがな。確かに、面倒くさい。
気ままに歩くからこそ楽しいし、出会いもあるからな。」

と、男は愉し気に笑みを浮かべながら断られることが分かっていた男。
最後の一つ口に含み櫛から引き抜いていく。
それはそれは美味しそうに最後の肉を食べる。
食事を選ぶ自由に腹を壊す自由。 毒を入れられる。
そんな事もあるだろう。
だがいずれも自分の選択である。
それを貫き通す相手は心地よくもある。

「いい心がけだ。 俺が嬢ちゃん欲しさに毒を盛るかもしれんしな…。
まぁ毒を使うぐらいなら攫う方が俺の好みだが。」

等と、どこか悪戯っぽく楽しそうに笑っている。

ミレイラ > 「そういうことさ。気ままにあるきたいからうろついているんだ。
 ………とはいえ、そろそろ帰らないと出歩きがバレるなぁ。」

ふー、っと溜息をつきながら煙草を口に咥えて。
美味そうに食べるのを興味津々、というわけではない。
むしろ、そういった食事を食べたい年ごろは過ぎてしまった。
3年前くらいなら食らいついていただろうなぁ、なんて思う。

「はっは、毒なんて盛られたら一発だな。
 警戒もしなきゃいかんか。
 ……攫うて。さっきも言った通り、まだまだ明るいから目立つってもんだ。
 ま、なぁに、私は今日は帰るさ。」

ウィンクを一つぱちん、と決めて。

ヒュー > 「そうか。 せっかく楽しかったのに残念だ。」

なにやら虚し気に支援を吐き出す相手。
手の中の櫛を弄びながら頷き。

「そうか。 送っていこうといいたいところだが、警戒心溢れる嬢ちゃんであれば、断るだろうからな…。 気をつけて帰れよ。
寄り道をしないようにな─。」

と、男は小さく笑い、ウィスキーを片手にちびりと煽り、ひらりと軽く手を振った。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からミレイラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からヒューさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にヒュージさんが現れました。
ヒュージ > 平民地区の人通りの多い通り、その端を非常にゆっくりとした足取りで歩く少年。

赤外線を蛇の様に舌で感知しながら補助で杖をつき、石畳を進む。

ヒュージ > 少年は今、訪れたばかりの街になれるため、積極的に出歩き、目が見えないながらもできる仕事を探している所である。

先立つものはなく、どこかに飛び込める様な伝手も無く。
冒険者ができるわけでもない…。

今はとりあえず、雑草むしりやら、外に薬草を取りに行ったりしながら日銭を稼ぎ、糊口をしのいでいる。

周囲を感じるのは赤外線に、舌による匂い、そして耳による音を頼りに散歩序の夕食探し。
今日は何を食べようか、等と考えてはいるが、何度か訪れた店以外では中々に買い物が難しくもあり、それが少年の気持ちをすこし落ち込ませる。

ヒュージ > 賑やかな広場に出た少年。
やや困った表情で人々の話し声や、肉の焼ける音、商売人たちの売り言葉。

そして周囲に充満する食欲を誘う匂い。
お腹がすいたと、思いながらも、どれが美味しいのか、おぼろげな赤外線視ではよくわからない。