2019/02/18 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」に紅月さんが現れました。
■紅月 > ーーーかつ、かつ、かつ…
ふと、目が覚めた。
何の事はない、ただ単に夜中に目が冴えてしまっただけ。
満月も直ぐに迫っているし、余計に調子が優れなかっただけ。
「……、…それだけ、だ」
呟いて、家を抜け出す。
トン、と窓の外の木の枝に跳べば、そこからまたトントンと道へ降りて。
のんびり宛もなく歩き出す。
「…さむい、な……」
ふぅ、と吐き出した息は白い。
真冬の深夜…空気は異物を厭うかの如くにキンと冷えて、澄みきっている。
■紅月 > 歩き慣れた道は、それでも昼と夜じゃあ大違い。
耳が痛いくらいの静寂はいろんな事を考えさせる。
明日の事から始まって、世情の事、立場の事…故郷の、事。
是非も無き由無し事ばかりが、つらつらと…浮かんでは消えて浮かんで消えて、泡沫の如くに。
「……全く、困っちゃうや」
呟く声が静かに響く。
きっと、己を封じる枷を外せばこの何もない通りも随分賑やかになるだろう。
ゴーストや翅妖精など、見えないモノは何処にでも在る。
けれど、そうやって雑踏に掻き消すのも気分じゃなくて…結局、ふらり。
ゆるりゆるりと、月夜ノ散歩。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」から紅月さんが去りました。