2018/10/07 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にカイサーさんが現れました。
■カイサー > お店が立ち並ぶ大通りは人通りも多く活気にあふれている。休日のお昼過ぎ、お気に入りのカフェのテラス席に座り、日差しも心地良い中ゆったりとした様子で文庫本を読んでいる。
いつも着ている純白の騎士服ではなく、しっとりとしたシンプルな私服姿。カイサーがいつも注文するお気に入りのイチゴパフェが運ばれてくると、いつもツンと冷たく可愛げのない表情が、ふわ…っ と無防備に少し緩んでしまう。
持ち手の長いスプーンでストロベリーアイスをすくって一口。きゅうっと目をつぶり、思わずハイヒールのつま先がパタパタパタっと動いてしまうのが止められない。
「ン~~~~~♥♥♥」
甘味を食べる時位はいつものピリピリとした雰囲気が少し和らいでしまって。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にエズラさんが現れました。
■エズラ > 昼までの仕事を終え、帰途につく。
その途上、平民地区を進んでいると――何とも珍しい光景に出くわすことになる。
「……こりゃ驚き――そういう格好もするんだな」
甘味に舌鼓を打つ姿を目にした男が、席のそばまで歩み寄り、笑みを浮かべてそう告げた。
いつもその身を包んでいるのは厳めしい騎士服。
その姿もとてつもなく似合ってはいたが――今日の姿も、彼女の魅力を十二分に引き出していた。
男の方はといえば、いつもと変わらぬ姿であったが――
「向かいの席は空いてるかい――騎士殿」
■カイサー > ちょうど大きなイチゴをぱくんと一口頬張ったタイミングで声をかけられ、パフェに向いていた視線が声の持ち主へと移る。
「…………。ン~~~ッ?!」
直後、頬を赤らめ何か言おうとするものの、口の中のイチゴをもぐもぐと咀嚼しながらでは無理で。もぐもぐもぐもぐ、と味わう間も無くどうにか飲み込み――
「…………あ、空いている」
と答えて。いつもと違う状況、プライベートの服装を見られて何やら気恥ずかしいやら気まずいやらで、向かいの席に座る男にちらちらと視線を向けて。
「……いや、あの、だな、少し頭を使って糖分を欲していたから、たまたま食べてみたのであって、その、いつもという訳では……」
と言ったタイミングで、顔なじみのウェイトレスから「騎士様、いつもありがとうございます、ごゆっくり~」とひらひら手を振られ、固まってしまって。
「……とりあえず、君も何か注文しろ」
と、兎に角この状況を流すべく男にメニューを手渡して。
■エズラ > どうやら彼女はこの店の常連客であるらしかった。
それを取り繕う様子にくっく、と喉を鳴らしながらメニューを受け取って。
「いや――そうだな確かにそう、頭を使った時は、甘いものが欲しくなるもんだぜ」
先ほどの慌てぶりを揶揄しながらウェイトレスに珈琲を注文し、改めて相手の様子をまじまじと見つめ。
いつも凛々しい姿に身を固めているだけに、ギャップというのか、今日の姿にすっかり見惚れてしまう。
提供された珈琲をひとすすりした後――まったく唐突に。
「……この後空いてるか?どこかへ出かけようぜ――よけりゃ、だが」
見たところ非番の様子、しかも相席を許したということは連れはなし――そう予測しての直球であった。
■カイサー > 男の揶揄いに顔を赤らめムスッとしたまま、放置するわけにはいかないとパフェをぱくり。
男の誘いに二三度瞬き。そういえばこの男に何処かへ行こうなど誘われる事など初めてかもしれない。
「あ、あぁ。この後は特に予定はたてていないから構わないが。どこか行ってみたい所でもあるのか?」
ふと、男が注文した珈琲にスプーンですくった生クリームを差し出して。
「この店の生クリームは絶品だ。珈琲に入れても美味いのだぞ」
と、本人としては悪気なく、珍しく深く考えずに提案してみたもののすぐにはっとして。
「すまない、口をつけたスプーンなどはしたないな」
と慌てて引っ込ようと。
■エズラ > 「オッ、そいつぁ嬉しいね――オレは休みの日にゃ、街の外へ出かけるのが好きでな――」
景色のいい場所、落ち着ける場所――そういうところを、色々知っていた。
そんな話をしていると――不意に差し出されたスプーン。
暫し呆気にとられていたが――引っ込める腕を差し止めて。
「おおっ、と、と、いやいや、もらっとくぜ――」
相手の手を柔く掴んだまま、生クリームを珈琲の中へ。
それを一口味わって――
「ンム……こりゃうめぇ。アァでも――珈琲に入れるなら、もっといいもの、オレは知ってるけどな……――」
ムフフ、と意味深な笑みを浮かべて、相手の目をじぃっと見つめ――すすす、とその視線が胸元のあたりまで下がったり。
そんな他愛もない会話を暫し続けるのである――
■カイサー > 「そうか、私はあまりそういった場所を知らないからな、色々教えてくれると嬉しい」
自分が休日に行く場所といえば、隠れ家であるガラスの東屋や図書館くらいのもの。
唐突な提案ではあるも、男が受け入れてくらたのに安堵し、それが舌に合うのなら嬉しそうに瞳を細める――が、続く言葉と脂下がった目元と邪な視線に、眦を吊り上げて男を睨み。
「全く、君という男は恥ずかしげもなくそういう事をっ!」
と怒鳴りかけるも、ここが往来の場であるのを思い出しコホンとごまかすように咳払い。
パフェを食べ終えると男と連れ合ってその店を出て行ったのだった―――。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からエズラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からカイサーさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2/橋の下」に月永遠花夕さんが現れました。