2018/07/02 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区/教会」にネルソンさんが現れました。
ネルソン > (平民地区の教会へと続く道を、胃が痛そうに胸元を抑えながら歩く。日中の日差しがないのがありがたい以外の恩恵はなく夜でもまだ熱さが残っている路面にうんざりする)

「熱い、気が重たいし、はぁ……帰りたいけどそういう訳にもいかないしなぁ……貧乏くじ引かされた。子供達は寝入ってるだろうから、それだけが救いだけど……ああ、見えてきた。覚悟を決めるか……」

(あることを告げに教会へ向かい、その教会が見えてきたところでもう覚悟を決める。教会の敷地へ入り、扉をノックすれば出てきたシスターに一礼して)

「こんばんは、こんな時間に申し訳ない。国からの通達を持ってまいりました。いえ、書面を渡すだけですからお気遣いなく。こちらになります……」

(中に入って長話になるのを避けるために、中に入らず入り口で書面を渡していく。その書面には教会が運営している孤児院への助成金を減額する、という内容である)

ネルソン > 「別にそちらに落ち度があった訳じゃないですよ。ただ、御存知だとは思いますが、この度の遠征の戦費が財政を圧迫してしまいまして。申し訳ないが孤児院への補助金を減額させて貰うことになりました。こちらの孤児院だけでなく、助成金を受け取っている教会の孤児院全てが対象になっているのです。確かにそちらには非がないですが、これも国の方針、納得して頂きたい……いえ、言いたいことは良く分かるのですが……」

(説明している間も胃が痛い、きりきりするような痛みを覚えながら全く自分達には非が無いにも関わらず、国の都合で減額されるのは納得いかないと遠まわしに、真綿でくるんだように抗議してくるシスターにどう答えたものかと、応えあぐねてしまう)

ネルソン > 「補助金が減った分は働ける子供達に仕事をして貰うとか、教会の敷地で野菜を育てて食費の足しにするとか……確かに直ぐに出来るものでもないですが、上手くすればこれから先、ある程度は自給自足になるでしょう。子供達の仕事も危険度の少ない内職的なものをされるとか……手に職を付けるというのは将来にも役立ちますよ?ああ、孤児院を出て独立した子に助力を頼むとか……いえ、見栄や意地を張っている場合ではないでしょう。とにかく、申し訳ないですが来月から補助金は減額されますので……確かに伝えましたよ?ああ、こちら、書面を入れていた封筒です」

(どれだけ抗議をされても一介の政務官にしか過ぎない自分にはどうすることも出来ない訳で、このシスターが理知的でまだ良かった。最後に封筒を渡して……一礼して教会の前の道へと出る)

「……こういうことをしても焼け石に水なんだけどな……はぁ、また貯金が減る……」

(ある程度教会から離れたところで立ち止まり教会を振り返る。渡した封筒、不自然な重さがあることにシスターが気づいたころだろうか。余り足しにはならないかも知れないものの、金貨を減額1か月分だけ忍び込ませておいたのである)

ネルソン > 「とはいえ、補助金が貰えてるだけ本当はマシなんだけどな……認可も受けてない、補助金が貰えてないような孤児院だってある訳だし……はぁ……戦災孤児が増えてまた大変なことになりそうだ……」

(戦死した兵隊の遺族に払われるお金も、どれほど削られるか分からない。国の財政がますます逼迫しそうな状況に気が滅入るばっかりで、ため息ばかりが増えていく)

「給料、下がらないといいけどな。贅沢しなかったら食べていくには困らないから、まぁ、まだマシな金の使い方だけど……贅沢出来ないなぁ」

(国から支給される王族としての食い扶持で生活出来るほどの収入になる、働いているのはちょっとした贅沢をする為だったのだけれど……なかなか出来ないのである)

ネルソン > 「さー、次の教会目指して頑張って歩こうか……胃が痛い、ああ胃が痛い、胃が痛い……」

(教会を周り説明し説得し、最後に封筒を渡す。教会周りが終わる頃にはもともと血色の良くない顔色が更に青白くなっている。後日、胃痛に良く効く薬湯、もしくは丸薬を探し求める顔色の悪い政務官がいたとかで……)

ご案内:「王都マグメール 平民地区/教会」からネルソンさんが去りました。