2018/07/01 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 武具店」にボブさんが現れました。
ボブ > (ちょっと小耳に噂を聞いて、最近人の口に上がる事の多い武具店へと脚を運んだ褐色肌の男。
手にショートソードを取り、鞘から剣を抜き出し、その剣の造り具合を凝視するように熱く見つめていて)

「う~~ん? 名工の弟子の作品が並んでいるという文句にしてはコイツはお粗末だな。
こっちの剣は…っと……むっ!! こっちの方は凄いな……というか、店主はちゃんと分かって値付けしてるな。
お粗末な武器にはそれに見合った値段、名剣にはそれ相応の価格を……嘘や詐欺めいた事ではないようだが…」

(二本の剣のデキを見比べ、更にはそれぞれに付けられた価格を眺め、納得したような納得しきれない様な微妙な表情を浮かべて)

ボブ > (お粗末な剣の方を鞘に納め、元の位置へと戻していく男。
そしてもう片方の手に残ったかなりいい出来の剣を改めて凝視していく)

「こいつは本当に使い方次第では将来、剣としての名を残しそうなヤツだな。
まぁ、俺としてはそんないい武器は必要ないよな、表立って剣を振るう機会もそんなにない訳だし」

(そう独り言を漏らし、出来が良い剣も鞘に納め、元あった場所へと戻していき、店内を軽く見渡していって)

「武器はその武器を必要としている者の所へと行き着くべき……
さて、こいつはちゃんと見る目があり、そして使いこなしてくれる者の所へと行き着くのかね?」

(店内を見渡した後、再び出来の良い剣へと視線を向ければ、まるで出来の良い剣に話し掛けるように独り言を洩らしていって)

ボブ > 「さてと……見てるだけの客はそろそろ立ち去らないとな。
久々にいい武器が持つ輝きも見れた事だし個人的には満足だしな」

(あまり長々と居座っても店の人間に迷惑を掛けると思い、他の客が店を立ち去っていく、その人の流れに合わせて男も立ち去っていった)

ご案内:「王都マグメール 平民地区2 武具店」からボブさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にキュリオさんが現れました。
キュリオ > 人の通りも多く賑やかな日中の大通り。
権力を誇示するかのような下品な程に豪奢な馬車が一角に停まり、その周囲には距離を広げて人だかりが出来ていた。

ほんの数十分前の事だ。
とある青年が切り盛りする商店に税収官が訪れた。
脱税の疑いがあると碌な証拠も提示せずに、税を正しく納めよと強欲に押し入ったのが事の発端。
その店には、店主の若者の恋人が遊びに来ている所だった。
謂れの無い脱税の罪に対し、どうかお目こぼしを、と願い出たのが間違いだったのだろう。

一目でその関係性を察したその男が取った行動は、その恋人の体を差し出させる事だった。
健気にも、恋人は青年に対し『大丈夫だから』と笑顔を見せて馬車の中へとその姿を消し。
その出来事を見ていた周囲の民衆が遠巻きに事の推移を見守って今に至る。

キュリオ > 変化があったのは、遠巻きに皆が見守り始めてから数十分後。

――はひぃんっ♥♥

馬車の揺れと共に、甲高い、雌犬の如き鳴き声が鳴り響く。
素朴で純粋そうな女が出したとは思えぬ様な嬌声は、一瞬、皆がその声の出所を探した程だ。

如何な手管を使ったものか、引き続き響く声は確かに馬車から聞こえるもの。

―――それらめっ♥ らめでしゅっ♥♥ あ、あぁあ゛っっ♥♥♥

否定の声なれども、甘さをたっぷりと孕んだ声が響く。
見えぬ馬車の中の光景がありありと想像出来る状況に、恋人の青年は耳を塞ぎ店の中へと逃げる様に引っ込んだ。

キュリオ > そんな中、一人の女性が馬車へと近づいていく。
それを見た周囲の人々が止めておけ、と止めるものの。
『あんなの我慢できない!』と向こう見ずな態度で突撃だ。

相変わらず、甘い声が響き、定期的に揺れを見せる馬車へと上がり込むと問答らしき声が僅かに漏れ聞こえていた、のだが。
如何なやり取りがあったのか、また10分程度は静けさを見せていた馬車から、声が鳴り響く。

――待ってっ、待ってっ、こんなの知らにゃっひぃんっ♥♥♥

直訴に参った女性と思われる、先の女性とはまた違った声色の嬌声。
ひっ♥ ひっ♥ ひぃっ♥ と比較しても高く大きな声が、先ほどよりもより良く響き、手籠めにされてしまっている状況が容易に想像出来る状態となっていた。

キュリオ > 暫しの後、馬車の外に投げ出される様にして追い出された、2人の女性。
最低限の身だしなみは整えられているものの、その体はあちこちに汗が浮かび、覗く素肌には赤い痕も散っていた。
何よりも、足元にまで垂れるなにがしかの液体。

望洋と、酒にでも酔った状態でふらふらと歩くその2人を尻目に、馬車はその場を後にするのだった―――

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からキュリオさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にソウレンさんが現れました。
ソウレン > ひゅう、と開けた引き戸から風が吹き込む。
今日は多少暑さがマシだな…そう思いながら、焜炉に向き直る。
薪の調子を確かめてから、駆けてある鍋の蓋を開けた。
ほわり、と湯気と共に醤油の香りが昇る。

「…締まりすぎていると思ったが悪くなさそうだな。」

某所で依頼書を見た本日の獲物の肉である。
小遣い稼ぎついでにと思って行ってみたが、猪に似ておりなかなかのサイズであった。
無事に討伐し王都に持ち帰る事ができた。肉は多すぎたので分け前をいただいたというわけである。
それを、どうせ暇だろうとじっくりと煮込んでいる所。
若干、煮詰まっているという感じにはなってきているが、薄くスライスすればちょうどいい肴になるだろう。

しかし、いい加減暇だなぁ、と開けっぱなしの引き戸を恨めしそうに見つめた。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」に竜雪さんが現れました。
竜雪 > 平民地区のとある一角に向けて 気配とか諸々人の轍を超えてしまっている存在が動く。
見た目だけは黒髪黒瞳の少女風なのだが、何処となく隙の無い剣士風なそんな感じの風貌。

引き籠り竜にして 某商会の使いとして 目的の店の提灯を見つけるとズンズンと近づきそして。
開けっ放しの引き戸があるので そのまま暖簾?を潜って入ってしまうのだった。

「蒼い髪に同色瞳、着流しのソウレンという者は汝か!」

いきなりなんだ 店主だろうソウレン目掛けて 名を問いかける少女が一匹。
胸の隙間にねじ込んでいた紙の束を取り出して 御遣いとしてきた!と付け足す様に言い放つだろう。

ソウレン > 引き戸から焜炉に視線を戻し、ことことと揺れる鍋を見続ける。
見ながら、くぁ、と控えめにあくびを一発。
一杯ひっかけようか、と考え始めた所であった。

人が入ってくる気配を感じて引き戸を見れば、ひとり少女が暖簾をくぐる所だった。
しかし入ってくるなり威勢のいい声をこちらに向かって投げかけてくる。
お使いとは、とやんわり微笑みを浮かべて手を拭く。

「いらっしゃい。あぁ、私で間違いないよ。
何用かな、お嬢さん。」

取り出される紙束。
その光景は男性ならば嬉しい光景なのかもしれないが…。
あいにく女性であった。ふむ、とその様子を見つめながらマイペースに調理場を動く。
冷水でじっくりと出した緑茶を湯のみに注ぎ、どうぞ、とカウンターに置く。

「暑い中ご苦労様。まぁ、座ったらどうかな。」

竜雪 > 店の内装は聞いていた通り 小さくて無駄のない造りをしている。
平屋ではなく二階建だとは聞いている、大まかな事は全て母から伝え聞いてはいたが、
この店の主は種が違うとはいえ竜らしいから 逆らわんほうがいいと!

使いとしてきたが 要件は 紙の束を彼女に渡す事である。

「トゥルネソル商会長女が竜雪と申す。母篝より、陸文洞酒造の目録を奏上すべく罷り越したまで。
 初夏から秋口に至るまで 当座用意できる酒を明記したものを此方に」

紙の束を―半紙ではなく多分和紙みたいな上質の丈夫な紙に墨で認めた文字が連ねてあり、
余りに長い為に何枚かに分けて持ってきたのだ。その紙の束は彼女に差し出そう。

「うむ、お邪魔致す」

すんなりとカウンター席に座るが、僅かに首を垂れる仕草をして。
ちりりと簪が鳴ったかもしれない。置かれた湯のみを持ち上げると一口啜る。

ソウレン > 改めて紙束を受け取り、説明と共に目を通す。
なかなか揃っている。
これは普通に問屋巡りして買ってくるよりもいいかもしれないなぁ、と思う。
まぁ、あれはあれで掘り出し物探しのようで楽しいのだが。

「あぁ、篝殿の娘なのか。それはそれは。」

納得。
所謂気配というのも母に比べればわかりやすい。
綺麗な紙に書かれた流麗な文字に目を通しながら。ふむ、と一つ頷く。

「数が多いから吟味させてもらうよ。
この所の騒ぎで卸値が上がったり数が無かったりで大変だったからね。
モノが決まれば商会の方に手紙を書くか、顔を出すかしよう。」

ありがとう、助かった。とカウンターに座る娘さんにうっすらとした微笑を向ける。
湯呑を傾ける姿を見ながら、

「さて、ここは酒と食事を提供する所。君は食事はもう済んでいるのかな? 
労いという意味ではそういう物の提供がわかりやすいのだけど。」

竜雪 > 紙の束の確認をしてもらっている間は 待機であった。
商会自体は王都に他の都市にもある、酒造は魔族の国である。
問屋経由しないで酒造と商会がタッグを結んでいる 
問屋からしたら相当恨まれそうだが、今の所 商会の大半が竜な時点で、逆恨みとか妨害とかはなかった。

「某以外は 大なり小なり隠蔽のスキル持ちなので、気配は薄い。
 某 隠蔽なくても困らんで。…先日の出兵大失敗だろうか。
 某たちは関係なかったが。…そちらの紙に送付先を明記したので良しなに。
 篝母より、商談の相談は、リス母の方が真面だ。…礼には及ばぬ。」

少し照れたように 視線を逸らす 娘。が、すぐに戻ってくるのは。
湯のみの中身を飲み干してしまったのと 要件序の、

「軽めには済ませている、が小腹が少々空いてる。居酒屋もしくは小料理屋というのであろう。
 酒は飲むと母に勤め中だと叱られるので酒は堪忍。」

ソウレン > 少女の言葉にふむふむと頷く。
喧伝されている内容は成果はあったという事であったが…。
やっぱり失敗だったのか、と考える。
そもそも策はあれど正面から向かっていけば失敗するだろう。
人と魔では個体での戦力差が激しすぎる。私なら戦わないな、と考えるだろう。

「なるほど。リス、という人に頼むのが適任と。覚えておこう。
そうそう。ここは居酒屋っていうんだ。
あまり女っ気の無い場所だけど、食事くらいは出せる。」

小腹が空いている、と聞けば一つ頷いて支度を始める。
それほど多くは要らないのだろう、と考えながら出汁を張った鍋を火にかけ、
それから出来立ての肉の塊を鍋から取り出す。
醤油と酒、臭み取りの香草の匂いがわずかに広がる。
まな板に置いたそれを薄くスライス。煮豚のようなそれを皿に盛り、次に炊いてある米を茶椀に盛る。
もう一つの椀に干した海藻と醤油を入れ、温めた出汁をかけ、小葱を散らす。
ものの5分程で簡単な定食が出来上がる。

「さぁ、できた。食べていくといい。
酒は…まぁ、また今度にしようか。」

と笑いながら盆にのせた3皿を少女の前に出し、湯のみに新たな茶を注いであげる。
酒が飲めるのは驚いたが、酒蔵持ちの竜種なら飲んでいても不思議じゃないか、と考えなおした所。

竜雪 > 出兵騒ぎの際は何かあったら困るという事で酒造地に篝母が防衛にいた。
昨日あたりに大きく流れが決したというのだが 結果は大抵弯曲されて発せられる。
真実通りに成果はあったのか、娘は思う 人は真実から背けたくなる時は嘘を混ぜて広報するのだ、と。
王国広報というのを鼻っから信用していない為か、竜としては傍観しているのかどうでもいいらしい。

「トゥルネソルというのは某含めて5名いる。名前でどうか取り次いで欲しい。
 女っ気…王都も治安が悪くなっているから気を付けてほしい、というのは母からの言伝である。 では頂くとする」

竜というか商会の竜は総じて大喰らいである、湯のみを中身を飲み干していた事に気づくと、ことりとカウンターに置く。
料理は母よりかは出来るが 達人とはいかずに精々半人前が料理を作る様な 有体に言えば素人が料理をする程度。

「いただきます。酒は勤め中は禁でな、どうにもならん」

是は某の某が己で定めた禁でね、と箸とおぼめしき諸道具を手に取ると、
それは出来た所作というか手慣れた手つきで食事を開始するのだ。
無駄なくきわめて合理的にただ美しく食事を嗜む。

ソウレン > 正直な所、ソウレン自身も出兵の件はあまり気にしてなかった様子。
出兵の結果がどうあれ、こちらの台所事情の方が大事なわけで。
結果、魔族が大挙して王都にやってくるなどとならなければ…。
この仕事はそれなりに楽しめているのであまり手放したくない、というだけだ。

「なるほど。心得た。君と篝殿は知れた。あとはリスという方に取り次ぐだけだね。
…ご忠告痛み入る。務めて気を払うようにすると礼と共に伝えておいてくれ。」

実際の所、襲われるような事態になっても自分をどうにかできる者の方が少なくはあるだろう。
けれどそれは口にせず、ただ礼だけを伝えてるように言った。
行儀の良い少女の食事姿を微笑んで見つめているだろう。

「気にする事は無いよ。小腹が空いたらいつでも寄るといい。
別に絶対に呑まなきゃいけないって事はないのだから。
行儀のいいお客様はいつでも歓迎だよ。」

難点は女性一人では入りにくい事かもしれないね、と笑っておいた。
いかんせん、店構えがお洒落とは程遠いわけだから。

竜雪 > 魔族と一括りにされて居そうな竜ってどうなんだろう。
あの出兵騒ぎの際はタナール砦から上空は退避して過ごしていたのだ。
大きさ的に確実に勘違いされる篝母の竜形態から、その配下たち、列挙して動けば魔族大移動と広報されそうな気もする。
生半可に動けないので あの出兵早々に大失敗になってくれたおかげで商売もぼちぼち再開出来そうな。

「うむ、先触れとして帰宅後に 伝える。
 商売先が増えると嬉しいのである。」

此度が初対面だが 目の前の店主 強いと漠然と思う。
竜眼とか使わなくても本能でそう直感する、多分如何にかしてしまうだろうと。

食事も軽めと言って居たのであるので、早々に食べ終え
「ごちそうさまでした」というのも忘れないし、箸置きに箸を揃えておくのも。

「承知した。何かあったら寄らせてもらう。
 そろそろ 某は帰るのでお暇を致す。…一応 礼儀として心づけ…食事代を置く。釣りは不要。 では」

湯のみをもう一度 一気に飲み干してから、それを置き。
ことこと、と食事代と心づけをそれぞれカウンターに置く。
では失礼致す、と言い残すと ごめん と共に颯爽とその店を後にしていった―。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」から竜雪さんが去りました。
ソウレン > 颯爽と去って行った少女を見届ければ、一息ついて皿を下げていく。
綺麗に食べて、整えて置かれた箸にくすっと笑う。
食事代として置かれた硬貨を手に取ると、もののふのような子だったな、と思った。

「あの親にして、か? どうかな、篝殿?」

そう独り言を呟けば、また店番に戻る。
程なく、数人の商人が入ってきた。
それは対照的に賑やかな手合いであり、それはそれで、楽しんで相手をしていたという。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からソウレンさんが去りました。