2018/06/15 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 雑貨屋」にフィル=クォーレンスさんが現れました。
フィル=クォーレンス > 昼に上がった気温を冷ますように、心地よい涼しさを伴って吹き抜けていく夜風。
大通りからも人気が減り始めた深夜、昼でさえ人通りの少ない小道は靴音すら響きそうなほどに静まり返っている。
そんな地区外れの一画にひっそりと建つ、小さな雑貨屋の中で一つ店内の明かりに揺らめく影浮かび上がっており。
中を覗きこめばそれの正体は、静かな店内のカウンターの椅子に腰を下ろしている一人少年である。

「今日も静かだなぁ…」

元々普通の買い物をするお客さんは少ないお店。
扱っているのは普通の品物ばかりの、ただの雑貨屋であることに違いはないのである。
ただ、店主へと品物を持ち込んでくるお客が主だった物になっていれば、店番をしている少年からすれば、静かなものなのであろう。
珍しい物が見れるわけでもなく、お客さんも少なければ、既に最低限の閉店の準備は終わっているようであり。
まだ鍵を開けている、お店の出入り口に視線を時折向けながらも、少しボーっとした様子でゆったりとしており。

フィル=クォーレンス > 雨の中の連日の配達に比べれば、椅子に座ってじっとお客を待っている方が多少は良いかもしれない。
けれども、珍しい道具などを見れることは早々なければ、ただじっと店番をし続けるというのも、度を越えればどうしても暇にもなるものである。
窓から見える小道にも、特に人影が見えるようなことはなく。
多少うつらうつらと眠気に誘われそうになれば、一つ口に手を当てて零れそうになる欠伸をかみ殺し。

「んっ…ふぁ…たまには、休みの時に遠出とかしてみようかな」

とはいえ、町の外を自由に歩けるほどの力量があるわけではない。
そんな事をポツリと零しながらも、周りの地域や他の町等を思い浮かべれば一つ零す笑み。
ずれ落ちかけたらローブのフードを軽く、手で引っ張る様にして被り直し。
何度か顔を揺すって眠気を振り払うようにすれば、まだしばらく店を閉め切って帰路につくまで寝ない様に、といった様子であり。

フィル=クォーレンス > 眠気を追い払って暫くしても、店の外に相変わらず人が通ることもなく。
カウンターの椅子から立ち上がれば、窓の鍵を確かめる様に店内を軽く歩き回り。
やがてチェックを終えれば、出入り口へと向かう少年。
店内を見回し、最低限の明かりまで明かりを落としていけば、店から零れる明かりも僅かになり。

「それじゃあ…帰ろっかな」

ドアを開ければ吹き込む、涼しさを運んでくる夜風に目を細め。
程よくまた眠気を払われれば、ドアの掛け看板を裏返していき。
外からの鍵を施錠し、何度もドアを引っ張る様にして、鍵がしっかりと締まっているのを確認すれば、お仕事完了といった所である。
コツコツと静まり返った夜道に靴の音を響かせながらも、そのままゆっくりとした足取りで帰路へとついていったか―

ご案内:「王都マグメール 平民地区 雑貨屋」からフィル=クォーレンスさんが去りました。