2018/05/15 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 小さな酒場」にフィル=クォーレンスさんが現れました。
フィル=クォーレンス > まだ少し、肌寒い風が吹き抜ける夜中の平民地区。
大分夜が更けた時間となっても、宿屋から酒場などが立ち並ぶ通りからは喧騒が溢れ、この時間は大通りよりも賑わいを感じさせる程である。
そんな夜中が本番といった人通りの中を、人の少ない方へとフードを目深に被りながら進んでいく少年。
通りに面した大きな酒場等を通り抜け、やがて小道に入れば見えてくる、通りに面した酒場に比べれば幾分小さい酒場の前で足を止め。
店前に出ている小さな立て看板に、少し視線を滑らせればそのまま店内へと足を踏み入れていき。

「えっと…これください。お酒は大丈夫です。」

手近な空いている席に腰を下ろし、メニューに軽く目を通せば店員へと声をかけ、注文をしながら会釈を一つ。
表通りに比べて小さいものの、その分ゆっくりと食べたり飲んだりといったことに、適していると言えるお店である。
とはいえ、普段に比べれば埋まっている席は多く、賑やかな会話も店内にちょこちょこと響いており。
注文もその分多く入っているのであろう、料理が運ばれてくるまでの間をゆっくりと待つように、先に運ばれて来たお冷を喉へと流しながら、軽く店内を見回していき。

フィル=クォーレンス > 「何かこの辺であったのかな」

余り込み合わず、騒がしいということが少ないこの酒場。値段もお手頃で味も良く、ちょっとした穴場と言えるものである。
お酒を飲んで暴れるような方向性の人々は見られないものの、多少気になるのであろう。
料理がくるまでの間、暫く視線を見回しながら誰に言うでもなくぽつりとこぼす呟き。
とはいえ、特に通りの催し物も思い当たらず、この酒場も何か特別な事をしてる様子は特になく。

「あ、ありがとうございます」

客層といった所も、何度か来ている時と一見代わり映えがある様子もないのであろう。
不思議そうに一つ首を傾げながらも、料理が運ばれて来れば直ぐに意識は其方へと引っ張られたようである。
切り分けられた少量の肉量料理にスープ、夜食には丁度いいくらいの量であろう。
食欲をさそう香りに鼻を擽られれば、運んできてくれた店員にお礼の言葉をそこそこに、ナイフとフォークを手に取り。
店内の様子など既に気にならないと言った様子で、口へと肉を頬張れば食事へと夢中になっていき。

フィル=クォーレンス > 「ごちそうさま、っと」

食べ続けること暫く。時折スープを口に運び、再び肉を頬張ってと全て綺麗に平らげれば軽く零す一息。
料理の余韻に浸る様に、食べ終えた食器を軽く重ねながら幸せそうに顔を緩め、大満足と行った様子である。
いつのまにか大分店内から人気も減ったようであるが、食事前に考えていた疑問は既に気にしていないのであろう。
そのまま運ばれてくる、御かわりのお冷を口へと流し。

「今日も美味しかったです」

やがて席から起ち上がるままに、カウンターへ足を進め。ウェストポーチから代金を取り出して払っていき。
一つ挨拶代わりの言葉を零し、会釈をしてから向かう出入口。
扉を開ければ入り込む夜風に一つ身を震わせ、少し被りが浅くなったフードを深く被り直せば帰路へとついていったか―

ご案内:「王都マグメール 平民地区 小さな酒場」からフィル=クォーレンスさんが去りました。