2018/04/30 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にブレイドさんが現れました。
■ブレイド > 「くっそがぁぁぁ!!!」
大通りを全力で走る少年。すでに取っ組み合いの喧嘩の後といった風情で
アザや傷をこさえつつもなにかか逃げるように走る。
そのなにか…
大男やら小男、とにかく数人の男が怒声を浴びせながら後を追ってくる。
依頼とは言え、ご禁制の薬を扱う賭場に忍び込んで証拠をつかめなど…。
前の依頼だ調子に乗りすぎたか、成功はしたが、見事にバレた。
ゆえに必死逃げているというわけだ。
■ブレイド > 「はっ…んなろっ!!」
足の早いやつがいる。捕まる訳にはいかない。
慌てて路地に潜り込み、尻尾で脇においてあった空き瓶をひろうと
自分の右手にパス。それを後方へと投げつける。
みごとに戦闘をはしっていたヤクザもんの頭にヒットする。
ガッツポーズと行きたいとこだがそんなこともしていられない。
走れ、走れ。
■ブレイド > 走る、走る…細い路地を走り回る。
奴らもしつこいもので人数を使ってくるもんだから
時折挟み撃ちなどされそうになるが、路地裏は入り組んでいる。
幸いなことに。
ゴミの山を飛び越え、木箱の山を蹴り崩し、壁を乗り越え逃げる逃げる。
再び出てきた大通り。
賑わう人々に紛れ込むには自分の姿は目立ちすぎるか…
「くそっ…」
とにかく走れ。
怒声は近い。
人々のごった返す市場へと走り出す。
■ブレイド > 小柄で身軽な自分は人の波をひょいひょいとかき分けて走っていける。
アイツらはそうはいかない。
少なくとも、デカブツ共はここで足止めだ。
無理やり走ってくるもんだから、野菜や果物が被害にあっている。
だが自分には関係ないし、自分のしたことでもない。
恨むなら裏稼業の奴らを恨んでくれ。
『市場の出口を塞いじまえ!』
と、いう声が響く。やばい。
先回りされると厄介だ…さてどうするか…。
「ちょっと失礼!」
さっと屋台に潜り込み。その裏に続く路地へと潜り込む。
人一人が通るのがやっとの道。
これなら撒けるか?
■ブレイド > 細い路地を抜ければまた路地裏の空気。
奴らの怒鳴り声は遠い。
こいつは重畳。このまま走ってギルドに報告してしまえばいい。
さすがに奴らもギルドの前で張っていることはないだろう。
だが、ギルドへ続く道を見張っている可能性もある。
動くなら早く。速く。疾く。
薄暗い路地を走る…が、足がカクリともつれそうになる。
「っち…は…はぁっ…はっ…はっ…はぁ…」
早くいかねばと思うが、賭場で一暴れした上でその足で街を駆け回ったのだ。
もうスタミナ切れだ。息も絶え絶えで壁に背を預けて座り込む。
声は遠い…が聞こえない距離ではない。もう少し離れなければ…。
■ブレイド > 「ぜひ…ぜぇ……はぁ……」
息を整えつつ立ち上がる。
走るのはまださすがに無理だが、歩くくらいならいける。
ともかくギルドに向かって歩きつつ、息を整えよう。
フードを目深に被り直し、少し急ぎ気味に早足。
疲れない程度の早歩き。
急げ急げ。
■ブレイド > 「かっこわりぃなぁ…」
息も絶え絶え、顔にはアザ。
追われ追われて路地の裏。
全身重たい、気分も重たい
思わず出てくる笑いは自嘲。
だけど相手は待ってはくれない。
だから歩けや歩け。
■ブレイド > 「ふー…はぁ……」
呼吸も整ってきた。
だが相手もその間に動いているだろう。
ギルドまではあと僅か。
依頼主が動けば、自分をおっている暇もなくなるだろうから
あとはほとぼりが冷めるのを待つだけなのだが…。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」に紅月/アカツキさんが現れました。
■紅月/アカツキ > …しまった、迷った。
そう気付いたのは暫く前、複雑な路地裏にうっかり足を踏み入れたが運の尽き…立ち並ぶ家々で何だか空も狭いし、早く出たいところではあるが。
そんな、眉を下げてへにゃりと困り顔をしている時だった。
…向こうから、誰か、来る?
人の気配を感じとり、そちらに視線を向ける…と、満身創痍の、子供だろうか?
何やらフラフラと歩いて来るではないか。
「…! お、おいおい…あんさん大丈夫かい?」
歩みよりながら声をかけてみる。
■ブレイド > 「っ!?」
追手!?…ではなさそうだ。口ぶりからして。
見たところ異国の人間か。
迷い込んだのかこのあたりに住み着いているのか知らないが…
こんな怪しいところで怪しいガキに声を掛けるくらいなのだ。
人がいいか……人を日頃から食い物にしてるかのどちらかだ。
「んだ?みせもんじゃねーっての…」
賭場の連中の用心棒…というわけでもなさそうだが
信用に足る相手かは計りかねる。
■紅月/アカツキ > おーおー、ピリピリしていらっしゃる…
「あぁ、喧嘩ふっかける元気があるなら大丈夫、かねぇ?」
ホッとしたような、ヤレヤレと言いたそうな…何とも気の抜けた苦笑をヘラリと少年に向けて。
「いや何、もし何か困ってるようならちょいと助けて帰り道を教えてもらおうかと思っただけよ、他意はないさ」
大太刀で自身の肩をトントンと軽く叩きながら、少し恥ずかしげに頬をポリポリとかいて言い。
■ブレイド > 「ちょっと走り詰めで疲れてるだけだっての…
怪我も何もねぇんだ、ピンピンしてらぁ」
どうやら敵ではないらしい。
道に迷った?なるほど。このあたりは入り組んでいる。
異国から来たとあれば無理も無いだろう。
「帰り道っつーか…どこ行きてーんだよ、アンタ。
道なら教えてやるから、厄介事に巻き込まれねーうちに帰ったほうがいいぜ?」
そりゃ助けが借りれるのならば嬉しいが
無関係の人間を巻き込んでしまうというのも寝覚めが悪かろう。
■紅月/アカツキ > 「おー、何だ、教えてくれるのか!
そんじゃま、宜しく頼むわ」
ニッと笑って後頭部をかく。
ふむ、疲れているとな。
…ならば地図代わりに少年を運べば、少年は座れるし自分は薄暗い路地から出られて丁度いいのでは。
思い付いたら後は早かった。
「なぁに、アテもない散歩の途中で迷い込んじまっただけの事…あんさんの行きたい場所から空がみれるんなら、そこで良いや!」
はっはと楽しげに笑って手をのばす。
…もし少年がこの腕に捕まったのなら赤い男の肩にヒョイッと乗せられ、そのまま少年が行こうとしていた方向に歩き出される事だろう。
■ブレイド > 「べつに、教えるだけならなんてこたねー
奥に行っちまってチンピラに集られてんのをみるのも気分わりぃ」
笑顔の青年とは対象的に仏頂面。
呼吸もだいぶ整ってきた。
人と話したおかげで少しだけ冷静さを取り戻せたかもしれない。
「あてがないって…まぁとにかくこっから出られりゃいいのか?
ん?握手か?べつにかしこまらねーでもいいのによ…って、なに!?」
手を伸ばそうと思ったらなんか肩の上にいる。
急に視点が高くなってキョトンとしていた。
なんだ?何が起こっている?
■紅月/アカツキ > 「ははっどうだ、眺めよかろ?」
楽しげに笑いつつ、からころスタスタ…少年がキョトンとしていようがお構い無し、面白いモノを見つけたとばかりに緩い笑顔でずいずいと路地を歩く。
それでまぁ、担いでみてわかったのだが…
「おんや、あんさん獣人かい?
その尻尾を見るに化け猫かね、俺の祖国にも猫の妖…こっちでは魔族やら妖精やらになるのかね、結構多くて親しまれてんだ」
懐かしいなぁ、と、ミレー族だと気付いているのかいないのか、のほほんと思出話までし始めた。
追われている少年の状況と比較するに、随分とまぁ能天気な事である。
■ブレイド > 「え?いや、まて…まて、まてまて」
状況がうまく飲み込めていない。
なぜ担がれているのかまずわからない。
めちゃくちゃのんきな話ししてるし。
まぁ、尻尾があるから担げばミレーということはわかるだろう。
いや、そうじゃなくて。
「あー、そうか…えーと、オレの状況から説明したほうがよかったか?
まあ、なんつーか、アレだ…目立ったらまずいと言うか…」
このまま表通りに出られたらそりゃ一目瞭然。バレバレだろう。
そんなことになればこの気のいい兄ちゃんも巻き込まれかねない。
■紅月/アカツキ > 何とも困惑した様子で『目立ったらマズイ』という少年の姿に、きょとーん…コテリと首を傾げて。
「なんだ、やっぱり追いかけっこでもしてたのか。
こう見えても俺、一応冒険者だからな…困ってんなら手ぇ貸すぞ?」
目立ちたくないなら肩に乗せるのはマズかろう、少年が降りやすいようにその場に膝をついてやり。
「俺、ボチボチ強ぇから!」
ケラケラと笑ってみせて。
■ブレイド > とりあえずわかってもらえたらしく、ホッと一息。
男が膝を付けば飛び降りて。
「追いかけっこつーかなんつーか…
まぁオレも冒険者でちょっとした依頼の途中ってわけだ」
それで依頼自体は成功したのだが、最後に身バレして追われているという状況。
情けないがまぁそういうことなのだ。
「困っちゃいるが、オレだって冒険者だ。
そりゃ腕はそれほど立たねぇが、自分でなんとかするっての。
アンタも、変な奴らに目ぇつけられたかねーだろ?」
なるほどお人好しだ。だが、手伝ってもらうにしたって、後は……そうか…。
「あー…ちょっとまて。んじゃ、この書類と薬、ギルドに届けてくれ。
道は教えるからよ」
自分が出れないなら別の人間に届けてもらえばいい。
報酬は……まぁ、背に腹は代えられない。
■紅月/アカツキ > 少年の状況を聞けば難しげな顔をして。
「あぁ、なるほど…そりゃあ何とも、冒険者のツラい所だぁな。
…ふむ、うんうんいいよいいよ。
この依頼、冒険者アカツキが引き継いだ!」
しゃがんだまま必要な物を受け取ると膝に乗せ、少年の頭をポンポン撫でようと手をのばし。
「あぁ、それで…あんさん名前は?
この仕事は幾らで受けたんだ」
ニコニコと尋ねて。
■ブレイド > 「わりぃ、恩に着るぜ」
出会ったばかりだし、本来ならば素性も知れないお互いだ。
依頼を任せるなど普通はしないし、依頼の引き継ぎなど普通は承諾しない。
だが、表向きの人の良さにかけた。
騙されてたなら自分はそれまでの冒険者だったということであきらめも付く。
とか考えてたら、なんかポンポン撫でられてた。
「撫でんなって、ガキかもしんねーけどそれで喜ぶほどガキじゃねーよ」
複雑な表情をしつつ手を引っ込めるのを待つ。
さすがに仕事を預ける相手の手を振り払うことはできない。
「ブレイド。ブレイド=エッジだ。
報酬は2000。まぁ、内容がないようなんで結構なもんだが…アンタが受け取ってくれていい」
■紅月/アカツキ > なんの事はない、暇だから受けた…そんな感じではあるのだが。
子供は好きだしモフモフはもっと好き、さらにお礼がきちんと言える子となれば完璧っある。
撫でられながら何とも微妙な表情をする少年に、ククッ、と愉快げな、悪戯っ子のような笑みをこぼして。
「おーおー、2000な?
ちょっと待っとれ」
スッと手を真横の壁に伸ばすと、途中から腕が消える。
所詮亜空間だとか四次元だとかいうやつなのだが、分かりやすく言うなら『空間のゆがみ』だ。
そこから、テキトーな肩下げ鞄をひっ掴み、雑に引っ張り出す…端から見れば、歪んで見える壁からズルリと鞄が出てきたように見えるかも知れない。
そして鞄を開けると歪みに再び手を突っ込んで、袋を2つ鞄に放り込む…ジャラジャリと硬質な、金属音が聞こえた事だろう。
「ほい、2000。
…後は上手いこと逃げろよー?」
ニコニコ笑いながら鞄ごと、ほい、と手渡そうとし。
■ブレイド > 「ん?え?お…?ちょ、まてよ!?」
腕が壁に吸い込まれるように消えると、そこからカバンを引っ張り出して戻ってきた。
それをもう一回…今度は小袋。カバンに補織り込まれたそれはおそらくは硬貨だろう。
こともなげにそれを手渡そうとしてくるので驚き戸惑う。
「いや、いいから!もらえねーよ!
オレはアンタに仕事をあずけた!
預けたからにゃこの仕事はあんたのだ。報酬もあんたのだ。わかるか?」
■紅月/アカツキ > 「えぇー?
いいっていいって、ちっこいのが遠慮しないのー」
なんだよ受けとれよ水くさいなー、そんな雰囲気を隠そうともせずに軽く鞄を振って。
「俺だってロクに働いてない仕事で給金なんざ貰えんよー。
努力は報われねばならん、これはあんさんのモン!」
へにょり、と困った顔のまま、ぐっぐ、と半ば押し付けるように渡そうとし。
「…あ、じゃあアレだ。
俺ぁこの国に来たばかりでアレコレ知らん事ばかりだ、だから…次に会ったら旨い飯屋でも紹介してくれ。
それでチャラだ、な、よかろ?」
良いこと思い付いた!とばかりに、にぱーっと笑いながら提案して。
■ブレイド > 「ちっこいのはよけーだ!」
押し付けられたカバンを渋々受け取りつつ
肩を落としてため息。
「わーったよ、ここで問答してても仕方ねぇ。
ありがたくもらっとく。わりーな」
パタパタと手を振ってカバンを背負い直す。人の良さにはかけたものの
ここまで人がいいと、逆に金をもらうのが気の毒になる。
「旨い飯屋な。オレもあんま知らねーんだけど…探しとく」
コクリと頷き承諾する。
「そんじゃ、あとは任せたぜ?面倒頼んでわりぃけどよ…道は…とりあえず地図にかいといたっつーか
まぁ、あそこ右に曲がってまっすぐいきゃ大通りだ。そっからはわかるだろ?」
■紅月/アカツキ > 「うんうん、素直が一番!
あんさん軽いんだからもっと飯食えよ飯ー」
鞄を受け取った少年の姿に満足げにうなずくと立ち上がり。
「あぁ、何なら飯屋じゃなくてもイチオシの店なら何でもいいぞ?
面白そうなモン見繕っといておくれ。
…ふむ、あいよ、ここまで解りゃあ大丈夫そうだ。」
にしし、と実に愉快げな笑みを浮かべた男は本当に次を楽しみにしている様で。
地図を受けとりしげしげと眺めると、ひとつうなずいた。
「んーじゃあまた、そのうち何処かで!」
件の薬やらを片手に、太刀を持つ手を振りながら大通りへと足を向けた。
■ブレイド > 「おう、イチオシな」
だったら貧民地区の自分が贔屓にしている酒場辺りだろうか?
まぁ、それも自分がうまく逃げおおせたならの話だが。
「おー、またな。できりゃ五体満足出会いたいもんだな」
ひらひらと手を振り返しつつ、男の背中を見送る。
さてと、自分はどうしたものか。
依頼主が動くまでは路地裏をコソコソと逃げ回る羽目になりそうだ…。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」から紅月/アカツキさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からブレイドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨屋」にピングさんが現れました。
■ピング > ちょいと汗ばむ程度には日差しも強くなってきた日中。
大通りは活気に溢れ、道行く人でごった返す時間帯だが、道を一本挟めばそれも鳴りを潜める。
別段人の通りが無いわけではないのだが、当然、大通り程どの店も入れ食い状態と言うわけではなく。
ある意味で有名ではある件の雑貨屋は、けれども日々繁盛する類の店で無いのはお察し。
バイト募集の貼り紙と、試供品と書かれたチョコ――媚薬と利尿剤入りの罠――が入り口に並ぶ雑貨屋の店内は今日も閑散としていた。
「さぁってどんな具合かねっと」
そしてその店主も相変わらず。
誰に憚る事も無く、カウンターの上に広がるのは大人の玩具。
特に目立つ巨大なディルドはある種の看板代わりだと言って憚らない己の性器を象った逸品。
本日はその他に、細々とした品を入荷し、中身を確認している模様。
■ピング > さてその品々を検分し、店の各所へと飾っていく。
目立つ様に置くものもあれば、目立たぬ様にひっそりと――他の品を見ていた際に不意にと目に留まる様に罠を張る事も忘れぬ悪戯心。
今日も平常運転で雑貨屋の一日は過ぎていくのだった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨屋」からピングさんが去りました。