2018/03/30 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨屋」にピングさんが現れました。
ピング > 賑わいを見せる大通りから一本外れた場所にある寂れた雑貨屋。
”本日、本が特価”という貼り紙が入り口にあった。

店内は相変わらず雑多な様子ではあるものの、奥まった部分にある棚に”お勧め”と言うポップが飾られており。
急ぎ本だけを固めたのだろうその棚は、内容は専門書から娯楽物まで順不同で並べられていた。
けれども開いてみれば判るが、その本の3冊に1冊は官能本という有り様。
性質の悪いことに表紙と内容を入れ替えている物もあり、さながら本を探す客を陥れるトラップ。
とは言え、ちょいと棚の一つでも跨いでみるならば、そこかしこに淫らな品々が混じっているのだが。

それはさておき。
今日は何度か、恥ずかしそうに本を閉じる客や、逆に周囲を気にしながらも読み耽る客を見て楽しんでいたものだった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨屋」にカイリさんが現れました。
カイリ > 広場から移動して、雑貨屋を見つける。
入り口の貼り紙を見ては嬉しそうな表情で店に入る。

「お勧めの棚がある...」

店の奥へ進み、ポップが貼られた棚を見つける。思わず独り言を呟き、その中の目に付いた一冊を取り出した。

最初はぱらぱらと、楽しげな表情でページをめくっていたが、不思議そうな顔をしたと思えばいきなり本を閉じ、元の場所へ戻した。

ピング > そんな具合で店番をしていたならば。
やってきた一人のお客。
誘われる様にお勧めと記された棚へと進むその姿を見ると、悪戯が成功したかのように笑みに緩む駄目な店主の姿が其処にはあった。

見事。

そう、見事にだ。
期待通りの反応を見せてくれたご様子に、わはは、と笑うと手をひらひらと振って見せ。

「おう、どうしたそこの兄ちゃん。―――あれだ。「当たり」の本でも引いたかぇ?
 ウチの店からのちっとした催し物ってぇもんだ。中々おもしろかろ。」

余りにも相手の反応が素早く切り替わったものだから。
ついつい面白くて、早速ネタばらし。

カイリ > 茶目っ気のある店主の悪戯に、笑みを浮かべつつも怒気を発しながら頷く。
自分だったから良いものの、普通にやってきた小さな子供が見たらどうするんだ...などと呟きながら店主に近づく。

「ええ、見事に引きましたよ「当たり」の本を、ね。
 入り口の貼り紙もこの為のものだったのですね...」

ネタばらしをされると怒気は失せ、楽しげに微笑む。この程度の悪戯なら、別に何ともない。
店内の目を付けてはいけないであろう場所からは目を逸らしつつ会話をしようと。

ピング > 子供等が訪れたなら…それもまぁ、気にはしないのだろう。
道端で拾った代物や、或いはどこぞで行われる諸々の行為を意図せず覗いてしまう事もあるだろうから。
余りにもこの国では、斯様な行為が有り触れていて性に触れる機会に富み過ぎる。

そんな訳で、倫理の緩い国に慣れ切った大人の姿が此処にある。

「まぁ、他意はちぃっとばかり。
 つってもな、案外、素知らぬ顔して買ってく客もいるもんだぁよ。」

驚いたり、気付かれてやしないかと挙動不審になりながら読み耽ったり、或いは堂々と購入に踏み切る輩。
訪れた客は少ないが、それでも反応は各々で、中々に楽しい日であるのだから。
かっか、と笑いながら手を揺らし「まぁ好きに見ていってくんな。」と賑やかしでも構わんと相手へと告げ。

まただらけた調子で店番へと戻るのだろう。
さてさて、他にも客は訪れるのだろうか――――。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨屋」からピングさんが去りました。