2018/02/27 のログ
イグナス > 一日の仕事の後はこう、いい具合に酒が進む。
にぎわう酒場の中、カウンターの前にどっかりと座った男。
やっぱりでっかいジョッキを片手にぐびぐびぐび、――いっきに飲みほした。
給仕の店員がちょっと驚くくらいにがっつりと喉に通した後、はーと息を吐いて。

「んー、んー。今日も一日終わり、ィ、と。
 ―――はー、…こォ、やっぱいまいちだよなァ。」

空になったジョッキをごとんとカウンターに置きながら腕を組んで呻いた。
ここ数週間ほど、街の周りのいくらかのダンジョンに潜り込んでいるが、結果は芳しくない。
儲けもいまいち。単純に難易度が低めで、面白くない。
――面白いことでもないかとちょっと不満げに呻いて、視線をぐるりと回したり。

イグナス > といって、そんなことはなかなか落ちているものでもないようだ。
仕方ないかと苦笑いして、しばらく食事を楽しんだ後、酒場を後にした――。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からイグナスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にさんが現れました。
> 日が地平線に沈み、街のあちらこちらに灯りが灯され始めた平民地区。
ギルドやショップが立ち並ぶ通りの一つの建物から出る一人の女性の姿がある。

「毎度さん、またよろしくさね」

気だるい口調で店主へ挨拶をかわすその者の片手に下げられたのは地に着きそうな程の大きな四角い鞄。

「ふぅ…解毒薬はこれで最後かね、あと残っているのは…」

ため息とともに額を拭った女性は趣に鞄を開け、丸めて突っ込まれていた紙――顧客リストを確認する。
開かれた鞄の中からはカラン、という子気味の良い音を立て大小様々なサイズのボトルがみっしりと詰められているのが見えた。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にさんが現れました。
> 風邪薬や解毒薬等、日常使いや冒険者向けのものから娼館や貴族に発注されたあまり表立って言えないような物まで。

全て彼女が自らの手で調合、精製を行ったものである。これを一件一件自らの足で運び、納品するのが彼女の仕事の1つであった。

「やれやれ…こういう時使い魔でも使えれば多少は楽出来るのかね……」

通の端、通行人の邪魔にならないように軒先の下へ鞄を運び込むと慣れた手付きで煙管を取り出し、口へ加えながら小さくそうボヤいた。

> ぼんやりと煙をふかしながら、ふっと広場の方から声が聞こえ始める。どうやら露店が賑わい開き、賑わい始めたらしい。
そんなことを考えいると不意にぐぅ、と小さな音が腹部から響く。

「午後は歩き回るから昼も控えめにしてたからねぇ……まぁこういうこともある、しょうがないさね、仕方ない仕方ない。」

音を誰かに聞かれたという訳でもないのに恥ずかしさを誤魔化すような独り言を呟くとトランクを持ちそのまま賑わいの元、広場の方へ歩きはじめる。
もう店を回る気は食欲に掻き消されてしまったようで。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からさんが去りました。