2018/02/22 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にティエラさんが現れました。
ティエラ > 酒場というのは、いつも大盛況である。
 平民地区の大通りにある可もなく不可もなくという感じの普通の酒場に女は足を踏み入れる。
 ほかに連れはいなくて、ローブを防寒着として羽織り、時折覗く腕や足にはしゃらん、と心地よい音を鳴らすアクセサリ。
 褐色の肌を持つ女は、葡萄色の瞳で周囲を見回し、空いている席を見つけ出す。
 猫のようなするするとした静かな足取りで酒場の中を移動し見つけた席に腰をかける。
 楽しげな声を耳にしながら、注文を取りに来たウエイトレスに、酒と軽食を注文してみる。
 ウエイトレスがされば、フゥ、と疲れ混じった吐息を一つ、こぼしてみせる。

ティエラ > 「こういう寒い日には、誰かと楽しく飲みたいものね。」

 ぽそりと、蒼く彩られた唇から溢れるつぶやきは、何時もの酒盛りの雑談に溶けて消えていく。
 誰の耳に入ることのない言葉を漏らしたあとに、来るのはウエイトレス。
 先程注文したお酒と、軽食を持ってきたのだろう、気軽な言葉とともにそれが自分の前においていかれる。
 すぐにほかの酔客の注文が発生し、注文を取りに彼女は走り去る。
 繁盛しているということを認識して、この喧騒の中少しだけ孤独を忘れられることに小さく笑みをこぼす。
 喧騒の中に入っているわけではないので、真の意味でこの、孤独感を忘れられているわけではないのだけれども。
 とりあえず、仕事が終わり疲れた自分の体をいたわるという理由から注文したお酒を一口。
 喉を滑るアルコールの刺激、熱くなる喉に次、とばかりにお酒を流し込む。
 ごく、ごく、と胃の中に熱を落とす液体を飲みおろし、酒精交じると息をふぅ、と吐き出す。
 そして、つまみに手を伸ばして、ひとつ、二つ口に入れる。

 もぐもぐ、と軽く咀嚼してみる。

ティエラ > やはりおつまみである。
 酒を飲むのにちょうどいい味の濃さで、食が進む。
 あまり食べると体型維持にちょっとどころではないダメージがあるものの、ダンスはこう見えてカロリーをたくさん使う。
 なので、大丈夫と自分にいいわけしながら、おつまみをつまんでお酒を飲む。
 おかわりを早めにウエイトレスに注文してから、窓の外を見る。
 外はすごく寒そうで、実際寒かった。ローブに魔法をかけていなければ今頃凍えていただろう。
 そうだ、そろそろつくりあそこに行かないとな、と考える。
 市場でいろいろ売ってもお金が稼げるし、踊りたくない時とかの収入も増やしたいところである。
 それに、行くだけで商品見れるのは楽しいわ、とそんなつぶやき。
 もう一口、酒をあおる。

ティエラ > 口の中を馴染んだ味が滑り落ちていく。
 あまり多い酒量とは言えないけれど普段飲まないだけに酔が感じられる。
 もう、これでいいか、と酒を切り上げることにして、残ったおつまみを食べていく。
 興味の湧く話題も人もいないし、手早く食事を終わらせて、この店から出ることにしよう。
 ほどなくして食事は終わる、酒も飲み終わる。
 それならば、代金を支払って女は歩き始める。
 そして、そのまま夜の街の中に消えていくのだった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からティエラさんが去りました。