2018/02/20 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にフィル=クォーレンスさんが現れました。
フィル=クォーレンス > 夜風吹き抜ける静まり返った路地に佇む雑貨屋。人気もなく、既に明かりも消えたその店の前で揺れる影一つ。
店のドアの鍵を確かめるように、ガチャガチャと音を響かせながら何度も引っ張り。
やがて満足したように一つ頷けば、クローズの文字が刻まれたかけ看板の位置を直し。
ローブを目深にかぶり直し、店から離れるように進めていく歩は繁華街を通る道。
とはいえ繁華街へ出るまでには少々距離があれば、静まり返った路地には靴の音だけが大きく響き。

「まだまだ夜は冷えるなぁ…あの辺のお店まだ開いていればいいけど。」

少し夜へとずれ込んだ作業となってしまい、夕食をしっかりと取れなかったのであろう。
静まり返った路地を進みながら、夜空へと視線を向けて吐息と共に零す言葉。
宿屋や酒場が並ぶ方へと足を向ければ、夜が更けてもまだ開いているお店は多い。
暖かく小腹に溜まるものでも一つ、と言った所なのであろうが。すぐ傍と言うほどは雑貨屋からは近くはないのである。

「スープ…手持ちで食べれるお肉料理とかもよさそうかな。」

距離があってもそれもまた一興というところであろうか。
何を食べようかとばかりに、思案を巡らせていけば自然に口物は緩み。
警戒心と共に気も緩んでしまうのは、ここでは少々不用心と言えるかもしれないが。
意識が食べ物や暖かいものに向いていれば、気にしていない様子である。
思考に意識を向けすぎたせいで躓き、扱けそうになるが転倒しなかったのは不幸中の幸いか。

フィル=クォーレンス > 「わっ…と!…あー、びっくりした。」

比較的綺麗に整えられているとはいえ、躓くのに十分なでっぱりはある地面。
つんのめりそうになりながらも、数歩早足で進むまま壁に手を突けば取り直すバランス。
食べ物に取られ過ぎていた気を一気に引き戻され。
そのまま少し乱れてしまった呼吸を戻すように、胸辺りを手で押さえて何度か繰り返す深呼吸。
少々ずれたフードを頭に深く被せ直して一息つけば、やがて気を取り直すように再び歩き出し。

「やっぱりここまで静かだと…思ったより音響くなぁ…。」

躓いてわたわたと慌てて乱した靴音は、予想以上に静かな路地に響き渡り。
少しとはいえ上げた声も、同じく反響を残すものであれば気にもなるのであろう。
普通に寝静まっている人達だって、住んでいる家だってあるのだ。
驚かせて目を覚まさせてしまったりと、近所迷惑なことになっていれば一悶着である。
一度足を止め、耳を澄ませ。当たりの様子をうかがいながらも、どうやらそのような様子は周りから感じ取れず。
一つまた胸をなでおろす要に手を動かせば、安著の息を零していき。

フィル=クォーレンス > 場所が場所故に、大きな音がすれば思わず身構え。
風で何かが揺れたり倒れたり、といった具合であれば気を抜く。
そんな事を繰り返しながらも、しばらくすれば僅かに届き始める喧騒の音。
酒場が並ぶ一角からの物であろう。目的地まであと少しなのを感じとれば、自然と歩く速度は速くなるもの。
とはいえ、再び躓かないようにと気を付けてはいるのであろう。視線は時折地面へとちゃんと向けられおり。

「音は聞こえるけど、匂いは…まだしないか。」

酒場がまだあいているなら、他が閉まっていたらそこで買えばいい。
少々深夜の酒場周りは治安が悪くなりやすく。できれば夜遅くまでやっている普通のお店で買いたいのであろうが。
やはり少々何かお腹に入れるものを確保したい、といった思いの方が強く。
その聞える音の方へと向けて進める足が止まることはなく。

「朝御飯分も…できたら少し買っておいた方がいいかな。」

何て再び考えてしまえば、注意が散漫になってしまう危さがあり。
通りに出るために一つ道を曲がり、もう一つ横道に入って。と、歩いていくそれは、人とぶつかるかもしれないという注意が、少々緩んでいるようにも見えるもの。
とはいえ、運よく何事も起こることもなく。無事通りへとたどり着いていけば、そのまま朝御飯の分も手に入れることはできたようであり。
軽い足取りで帰路へとついていったか―。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からフィル=クォーレンスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にアルマさんが現れました。
アルマ > ギルドや冒険者向けの道具屋が立ち並ぶ通りから少し歩いた、住宅街からも距離を取られて建設されたその場所は、ギルドに所属する冒険者が自由に使用できる訓練場となっていた。

「ふっ!…ハアッ…タァっ…!」

昼間であればビギナー冒険者に向けての講習会やパーティでの攻略、連携の確認といった目的で使われているこの場所であるが、日も落ち、夜も更ける今、その空間にいる影は1つしかない。

静寂の中、自らの周辺に最低限の明かりを灯し、型を確認するように拳を虚空へと撃ち出す動作を繰り返していて。

アルマ > 跳躍、疾走、打撃…一連の動作は成熟し、完成された流れる様な行動、と言うわけではない。
それはむしろ一撃一撃の威力を重視したもので、必要最低限の打撃で1人を倒し、最短距離で違う敵に肉薄、迎撃するという1対多を想定したもの。

急停止と急加速を繰り返すその動作は徐々に早くなり、やがてその姿があたかも残像残すようなレベルへと達した瞬間、女の体はピタリ、と停止した。

「……やっぱり寒いわね…」

そう小さくぼやいた口からは白い息が漏れ出す。
額や首筋に汗を垂らすほどの運動を行ってもやはり寒いことには変わりはない。
女は今にも雪が振り始めそうな寒空を見上げて再び白い息を吐き出した。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にマイさんが現れました。