2018/01/26 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にイシュさんが現れました。
イシュ > 夜が盛りとばかりに活気づいている酒場。
屈強な男たちが酒を煽り、商売女たちがこぞって好みの男を物色し、カウンターでは静かにグラスを傾ける者もあり…
とにかく面倒事以外ならなんでもアリの店だった。

「はァい、 いらっしゃいませぇ~
何名様?おふたり? ハイハイ、お好きな席にどぉぞ」

そんなときとして戦場のような酒場の中で、人と人の間をくるくると回るように移動する女がいた。
紛れもない酒場の店員のひとりだが、おっとりと甘い声で客人を店の中へ案内していく。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にリューゼさんが現れました。
リューゼ > からん、と音を立ててドアを開く。
入ってくるなり、ん、と少し考えた。
想像していたよりも混んでいるようで…席は空いているだろうか。
一人なのでとりあえずカウンターに目をやりつつ店内へ入り、様子を伺う。

「…一人だけど、いいかな?」

柔らかそうな物腰で近くにいた給仕に声をかける。
おっとりしてそうで声をかけやすかったのかもしれない。

イシュ > 「おひとりサマ? ええ、どぉぞ。
マスタぁ、端のお席片付けてちょうだいな」

ちょうど1人の客を見送ったあと、入れ違うように入ってきた真面目そうな風貌の青年。
店内の混み具合に戸惑ったらしい彼を笑顔で迎え入れるとまだ片付いていないカウンター席を指差しながら声を上げた。
あまりにも探しくて聞こえなさそうなのに、マスターと呼ばれた白髪の男性は前の客人の痕跡を綺麗に消し去っていく。

「ごめんなさいねェ、騒がしくって…
ああ、もう邪魔しないでったら」

青年を連れてカウンター席に案内しようとすると、あちこちから手が伸びて女の肩やら、尻やらを挨拶するかのように撫でていく下品な男たち。
鬱陶しそうに一蹴し、ぽつりと開けられた席を示す。

リューゼ > 「君も大変だね。」

男たちに手を伸ばされたりする給仕の女性。
職業柄、こんな事はよくありそうである。
とは言え青年もさりげなく気づかれないようにその男達の手を邪魔していたりはするのだが。

案内されるがまま、カウンターの席へ。
最後に店主がふきんで拭けば綺麗さっぱりという感じ。
さてもひとまずはとエールを注文する。

「あと…そうだなぁ。ベーコンの焼いたやつと、野菜の煮物。」

つまみとして注文して、店内を眺める。
先ほどの給仕はなかなかに大変そうだ。美人だし、しょうがないという所もあるのだろうけれど。

イシュ > 青年からのオーダーを受けると、女はすぐさま店の奥に入っていく。
給仕はは他にも何人もいるがほとんどは男だった。
治安の面を覗いても、このような酒場で女が働いているのもあまり多くはない、はずだが。

「お待ちどうさまぁ エールと、ベーコンと… 
煮物はあと少し待ってねぇ」

ごゆっくり、と声をかけて店の奥へ戻っていく。
真面目そうな青年、きっと鍛えているだろう。
後ろを歩きながら邪魔な男の手を退けてくれていたようだった。

これは、今日の食事は決まりかも。

ほこほこと湯気を立てている、東洋風の野菜の煮付けを片手にほくそ笑む。
ホールを回るのはやめて、カウンターの中に入り彼の前に姿を見せた。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にアントーニアさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にアントーニアさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にアントーニアさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にアントーニアさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にアントーニアさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にアントーニアさんが現れました。
リューゼ > 運ばれてきたエールに早速口をつける。
ごく、ごく、と喉が動いてぷはっと景気よく息を吐きだした。
最初の一杯はエールに限る、大部分の冒険者がそうだろうが、青年も例外ではなかった様子。
それからカリカリに焼いたベーコンを少しつまみながらエールを飲んでいく。
ゆっくりとしたペースで野菜の煮物を待っている様子…。

と思ったら先ほどの給仕が姿を現した。
煮物を運んできたようだ。

「さっきは大変だったね。」

穏やかな様子で現れた女性へと笑いかける。

イシュ > 「大変? …ああ、いつものことだから、でもありがとう」

庇ってくれていたのを知っていたので、青年からの言葉には素直にお礼を言わざるを得ない。
煮物を青年の前に置くと洗い終わったグラスの山の中からひとつ取り、丁寧に磨いていく。

それにしても、真面目そうで…
どう手を出そうかなぁ、なんて考えている。
思い切り酔わせるか?それとも…

穏やかな相手の笑顔につられて、へらりと顔が綻ぶ。

「お客さんは、この辺のヒト?うちの店、初めてでしょ?」

リューゼ > 礼を言ってくる女性の様子に笑いかける。
グラスを磨く姿はサマになっている。働いて長いのだろうか、と少し考えた。
届けられた野菜の煮物をつつきつつ、エールをまた一口。
女性の下心(?)にはまだまだ気づく様子はない。

「いや、この辺…というか酒場は色々寄ってるよ。冒険者だしね。」

今日入ったのはたまたまさ、と続ける。
短く宿の辺りを説明すれば、平民地区内ではあるが近くもなく遠くもなくといった所。
軽く飲んだら帰って寝るつもり、という感じ。

イシュ > 店の中は相変わらずの喧騒が続いているが、カウンターにいるとなんだか遠いところで聞こえているように感じる。
エールを飲みながら煮物を、という青年の仕草をいちいち観察するように目で追ってしまっていた。

「冒険者ねェ… アナタがあっちにいる奴らと同じことしてるなんて、信じられないケド。」

あっちにいる奴ら、と言うと後ろで馬鹿騒ぎをしている男たちを顎で示す。
今度はなんだか飲み比べをはじめたようで、酒の強さを競っている。
呆れたように首をすくめ、やれやれと首を振った。

リューゼ > 人参を口に運べば、その甘さに舌つづみ。
またエールを流し込めば、ほう、と息を吐いて。
寒いと言えど、冷えたエールの良さにはかなわない様子。
仕草を見られている、という事にも気づいているのか、ん?という表情で女性を見たりもする。

「はは、まぁ千差万別さ。俺だってたまにはハメを外すこともあるよ。」

そう言って穏やかに笑う。
酒の強さも冒険者に必要な時もあるだろう。
どちらかと言えば傭兵などの方が多そうではあるが…そこまで差があるとも思えない。
ちなみに青年はと言えば…。

「俺は…強くもなく弱くもなく、くらいかな。」

飲み比べを眺める女性にぽつりとつぶやいてみせた。

イシュ > 「ハメを外すって、どんな風に?」

エールがなくなる頃を見計らうと、おかわりは?と問うようにぺらりとメニューを差し出した。
2杯目も同じものを頼むのか、変えてくるのか。
口では、青年が言う(ハメを外す)ことへの興味を口にした。
真面目そうに見えるし、そうはいってもな… と、思わなくもないが。

「お酒は楽しく飲めればいいと思うケド、あんな水みたいに飲まれちゃぁねえ…
冒険者は酒と女が必要だーなんて、あの人たちはよく言うけど…
アナタもそう思う?」

リューゼ > 「ん? ぱーっと飲む事もあるよ、って事だよ。」

2杯目か、とエールを飲み干してジョッキを置く。
メニューを眺めてから、ホットワインを、と注文した。
帰る前には身体を温めたい様子。
ほふ、とジャガイモを口に運ぶ様子からも見て取れるだろう。

「んー、そうだな。どちらかと言えば思うかな。
あぁやって騒いでいても、明日には命がかかった仕事に行く事もあるわけだし。…要するに刹那的なんだろうね。
俺自身はっていうとあそこまでじゃないけれど。」

まぁそれなりに、という感じ。
女はともかく酒は割と飲む。一度にガバガバ飲むわけではないが。

イシュ > 「なァんだ。 てっきり… ああ、冒険者だからって一括りにするのは、よくないわよね。」

アルコールと、セックスと、なんて刹那的な生活をしている者が多いとは言え、ひらひらと手を降ってそれをなかったことにしようとした。
グラスはいくらでも隣から沸いてくるものだから、女の手が止まることはない。
青年からの次のオーダーを受けて、ホットワインを持って戻るくらい。
たくさんの人の熱気で熱いくらいの店内だけれど、時折店の扉が開くととてつもなく冷たい風が入り込んできていた。

冬の夜の冷たさに頭が痛くなりそうだった。

「ま。それが冒険者ってものの魅力なのかもネ。
ところで… この後は、もうお家に帰って寝るだけ?」

リューゼ > 「はは。ま、当人達以外にそう見えたって不思議じゃないさ。」

笑顔でそ女性の言葉をフォローしつつ、ワインを受け取る。
こく、とゆっくり一口飲めば温かさにほっとする。
ベーコンをかじり塩味を楽しみつつ、ワインの香りと味わいに一息。
心地よい時間だ。

「ここ数日は特に冷えるし、この稼業も楽じゃないね。
ん?俺は…そうだね、寝るだけかな。」

もう夜も遅い。
仕事と言う時間でもなし、明日に備えて寝るだけだ。
もぐ、と煮物を平らげてしまえば、またワインを一口。

イシュ > 「ほんと、随分冷え込んで… 
風邪、ひかないようにね。」

サービスだから、と透き通ったコンソメスープを青年の前に置く。
よっぽど身体が冷えていたらしい青年の前で、それはゆらりと湯気をくゆらせていた。

「ああ… ごめんなさいね、呼ばれちゃった。
じゃあ、ごゆっくり。」

そう言って笑うと、ひらりと手を振り店の奥に入っていった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からイシュさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からリューゼさんが去りました。