2017/12/22 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にイグナスさんが現れました。
イグナス > 「………っへっくし!」

先日、豪雨に降られて以来――案の定、風邪を引いた。
ずびーと鼻をすすりつつ、忌々しい鼻づまり感に、ふん、と息を吐いた。
こういうときはあれだ

「酒ぇー……おかわりー…!」

酒に限る。そうでなくても酒は飲むんだが。
時々、ぶえっくし!ってはた迷惑にくしゃみをしつつ、鼻をすすりつつ。
でも遠慮なく酒を飲みに酒場にやってきてた。
周囲の客は実に実に迷惑そうに、そそくさとその周囲から離れていたが。
お蔭でカウンターを半分独り占めみたくしつつ、店主に嫌な顔をされつつ酒を飲んでいた。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にタピオカさんが現れました。
タピオカ > ギルドでの依頼を終え、あたたかくなったお財布。
そのぽかぽかなお財布で冷え切ってしまった身体を温めようと酒場の扉をくぐる。
中に入ると大柄というよりも巨大な身体で大きくくしゃみをし、酒を煽っている人影が視界いっぱいに入ってくる。

「イグナス!しばらくぶり。
……風邪、ひいてるの……?」

一度彼に挑んで敗れてからというものの、彼とは冒険者仲間のような間柄。燃えるような赤い髪と刀傷もいかちい横顔を見ればぱあっと顔を輝かせ。酒場に居る荒くれ者ですら背中を丸めて隅っこへ自身のジョッキを持っていくのを横目に相手の隣に座り。盛大なクシャミをしてる様子に心配そうに首傾け。

イグナス > 背後から声が聞こえる、しかも聞き覚えのある声だ。
ずびってまた鼻をすすりながら、視線をそちらに向けた。

「お?おー…、タピオカ。
 そう、いや、身体が丈夫なンがウリなんだけどな。
 こればっかは、ひいちまったモンはどーしょーもねエわ。」

心配されるそれに、しかしこっちはぐびーっと酒を煽った。
どうやらがぶがぶとお酒を飲めるくらいには元気みたい。あるいは風邪ひいてても、それがつらさとして表れにくいのか。
ごとん、とジョッキを置きつつ、視線を横に向けて。

「お前はどーだ、風邪とかひいてねエか。」

タピオカ > 「イグナスが風邪引くなんて、明日は空から槍でも降ってくるかな!……なんてね。
ああほら、鼻たれてる鼻……」

ハンマーで殴ってもホコリがぐらいしか立たないような立派な巨躯がクシャミで揺れる様子にくすくす肩震わせながら冗句を口にし。すすりあげられる鼻に向けてハンカチを取り出して渡そうとし。

「あは……。イグナス、お酒で風邪治す気……?豪快だなあ。僕は平気。風邪とかあんまり引かない性質なんだ。……でも、1日じゅうギルドの依頼で寒い中動いてたから、身体が冷えちゃったかな。」

まったく健常者のようにジョッキを傾ける様子に苦笑を浮かべつつ。彼らしいと頬緩ませて。酒場のぬくもりに両手の手袋を外せば、ふぅ……と安堵めいたため息。

イグナス > 「槍ァ困るな。飲みに出かけれねェ、って、ああ、悪い、悪い。」

遠慮なくハンカチを受け取って、ずびー。まさか本当に治るわけもないけれど、酒をまたごくり。
どうも、酒をがばがばと飲んでるとちょっとずつ鼻の出も少なくなっているような具合もあるが。
酒を飲料に、薬に、あるいは何んとも冒険者らしい。

「ふン?なら良いんだが――おぉ、おぉ、飲め飲め。
 身体温めるなら、酒と暖炉が一番だ。なンなら抱いてでもやろうか。」

いかにもらしい下品トークを飛ばしつつ、わははと豪快に笑う。
そのあたりも、なんとも冒険者らしいか。
勝手にさっさと注文すれば、タピオカの前にもごとんとジョッキが置かれた。
ついでに温い食べ物も、いくつか。

タピオカ > 「えへ、どういたしまして。
……って、お酒がお薬になってる……?
イグナスの生命力ってどうなってるのさ……」

せっかく荒々しくもかっこいい、そんないかちい顔つきが鼻で台無しになっちゃうよとにこにこ笑顔でハンカチ差し出し。飲むほどにくしゃみも鼻水も収まってきてるみたいで。アルコールの速効性が薬効成分に変換されてる様子にぱちぱち瞬き。

「うん。身体温めるには酒と暖炉と、あったかいご飯。あとは気の合う人とのひとときだね。――あはは!……じゃあ。イグナスに僕の身体、温めてもらいたいな……」

彼らしいトークに軽く笑い声たてて。目の前に置かれたジョッキをひとくち、口つけた。それから背を伸ばせば彼の耳元へ届くほどの声音でそっと囁き。悪戯っぽく微笑んでお強請りをしてみる。

イグナス > 「ふふン。まあ、ただモンじゃないからなー…!
 ――ってか、いや、あれ、ほんとに治ってきて、るか?マジか…?」

むしろ自分自身が若干びっくりした。冗談交じりに言っていたハズなんだけど。
ともあれ、治ってきてるんならそれはそれだ。まだちょっとだけ残る鼻を、ず、っと出し切って。
すっかり調子よくなってきたまま、ぐびーとジョッキの中を飲み干して。

「全部揃いやあ、ご機嫌なンだけどなー……って、おう?」

やっぱりこれも冗談のつもりだったんだけど、案外とノってくる言葉にちょっとだけ驚いて。
ク、っと喉を鳴らして笑った。ごとん、とジョッキを乱暴にカウンターに置けば。

「じゃあ、他ので温まっちまう前に、さっさとそうしちまうか、なあ。」

にやりと楽し気に笑って、立ち上がった。冗談の言い合いみたいな流れから、とうとうそれを本当にしてしまうつもりで。

タピオカ > 喉を鳴らすように笑い彼へ、悪戯な笑みを深めて。

「他の何よりも、その方法のほうがお互いの身体があたたまるもの。僕と汗を流せば、イグナスの風邪も治っちゃうかもしれないし。……うん。イグナス。僕を、温めてほしいな」

熱っぽくそう告げて、彼と共に立ち上がり――

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からタピオカさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からイグナスさんが去りました。