2017/12/15 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にタピオカさんが現れました。
タピオカ > 王都の朝。太陽が登ってすこし経った頃。
宿場と冒険者ギルドとしての機能も兼ねている、平民地区にある酒場。その隅っこで遊牧民がテーブルに1人で座っている。近くにある暖炉の温もりに目を細めながら両手を動かして何か作業を続ける。

「~~、……。
よーし、片方出来上がりっと」

棒針や毛糸をまわりに広げながら、声音も明るく何かを掲げる。
作っているのは手編みの手袋だ。ふかふかの毛糸で編み込まれたそれを片手にはめて。にぎにぎ、にぎにぎと握って穴が空いていないか確かめ満足そうに笑んだ。続けて、もう片方にとりかかり。

――自分に適したギルドの依頼が来ていないので、今日は編み物でもして過ごそうだなんて心算。うまく作れたら、ギルドを通じて買い取ってもらおうかと手作業が捗り。自然に生まれる鼻歌。

タピオカ > 寒い朝だ。昼近くになるまで荒くれ者の冒険者達は起きてこないし、起きたとしても昨日の酒精が残ったままのガンガンする頭をかかえてカウンターに大人しく座るだけ。そして二日酔いにきくハーブドリンクをのろのろと飲む。他には、ギルドの世話役がギルドメンバーの不始末の処理のため、書類を前にしてやはり頭をかかえていたり、昼食の仕込みに厨房から良い匂いがしたりする。つまり、酒場内は静けさが保たれたまま。

ほどなく手袋のもう片方も完成して。毛糸の柔らかさに両手を包んでみては、両頬にて頬杖をついてその感触を確かめてみる。
上手にできました。ひとりニコニコと頬緩ませ。
仕入れてきた毛糸が余っている事に気づいたら毛糸のフカフカ具合を利用して小さなポンポンはりねずみのヌイグルミを作って遊ぶのだった――

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からタピオカさんが去りました。