2017/12/04 のログ
■クウ > 男性の後をついて歩き宿にと入れば酒場とはまた違う高級そうな食堂が見え。
それを見ればお金が足りるかなと心配にはなるが大丈夫と信じて。
暖かなフロア内を珍しそうに眺める姿はお上りさんのそれ。
「自由に動ける騎士?それでいいの…?
うん、それは大丈夫」
元々立ち寄って食事をする食堂は当たり前、それは気にしないと。
レストランに向かう男性の後ろをついて歩き、満席に近い様子に驚きを見せる。
「あちこち見たりしてここまで来たから…うん、遠かった。
こっちだと珍しいみたい。でも国に帰ったらこれが普通だから。
そうって聞いてるから気を付けてる」
まだ絡まれたことはないが妙な目で見られたことがあるだけに判っていると小さく頷いて。
■ヴェルム > 「まぁ…うん、一応…師団長だし…」
彼女が相席を許せば、テーブルに二人向かい合うかたちで座る。
こういった宿や食事は高くはないが、物珍しそうな仕草のクウについ頬が緩んで見つめてしまう。
ただ騎士について改めて問いかけられてしまえば、なんともばつの悪そうな顔で視線を泳がせ、自信無さげに師団長、一つの大部隊を束ねる長である事を告げる。
自信が無いのは信じて貰えないこととがほとんどなため、あんまり言いたくないから。
「それならいいけど、安全な国じゃないから本当に気をつけてね。
それにしてもクウのここまでの冒険話にも興味あるな、いろいろ見たり体験したりしたと思うし」
各地を旅する冒険者の体験談は常に面白いもので、中には興味深い情報も出てきたりする。
彼女がどのような体験をしてきたのか食事をしつつ聞いてみたいと思った。
■クウ > 「……そう言う冗談は面白くない」
男性と向かい合う様に座り。
何日か宿を取った所とは全く違う事につい何度も見まわしてしまい。男性が告げる師団長、国では将軍と同じ具来偉い人のはず。
そんな人が街中をふらふらとしている筈がないと信じずに。
「安全じゃないのも聞いてる。来てすぐに親切な人にあえて教えてくれたから。
私の……?聞いても楽しくないよ?」
それでも聞きたいのならと食事をしながらで良いと見返して。
■ヴェルム > 「あはは、まぁそうだよねぇ…ほんとは単なる不良騎士ってだけだよ」
案の定というべきかやっぱり信じてもらえない。
いつもの、当たり前の状況に苦笑いし、冗談が失敗したことにして誤魔化した。
旅人である彼女が王国軍師団長の中に、ヴェルムの名前があることなど知る由もないからだ。
「親切な人か、今時だと珍しいな…クウは幸運に恵まれてるのかもしれないね」
そう笑って二人食事をオーダーし、彼女の旅の話を交えて食事を始める。
聞いても楽しくないという彼女だが、ヴェルムとの掛け合いを交えた話は自然と楽しいものになっていく。
食事を終えて食後のエールが運ばれて来る頃にはすっかり夜も深くなっていた。
「やっぱり旅するといろんなものを見るんだね、凄く興味深かったよ。
そう言えばお酒は飲める?」
食後のエールはクウとヴェルムの二人分運ばれてきた。
ついつい話に夢中になってしまったが彼女もお酒が飲めるのだろうか。
■クウ > 「不良?この国の騎士って真面目な人がいない?」
不良騎士と聞くと納得が出来てしまい。
王都に来てから観光をしている間に見かけた騎士は真面目なものはほとんど見なかっただけにそちらを信じて。
「うん、本当に良い人にあえて良かった。運が良かったみたい」
男性が食事を頼むのに任せて待ち、料理が届けば旅の話をしながら食べ始め。
この国に来るまでの事を話すだけなのだが男性が聞き上手なのか思いのほか盛り上がって。
気が付けば食事を食べ終え外はすっかりと暗くなって。
「そう言うのが見たくて旅をしてるから。
お酒…?飲んだ事ないぁな」
判らないと男性の問いかけに首を左右に振って。
■ヴェルム > 「すごく…耳が痛いです…面目ない」
見かけた騎士はみな不良ばかりと、否定しようもない事実を突きつけられ、師団長はただただ平謝り。
その姿は横暴な不良騎士ではない故か、微妙に笑える光景だった。
「試してみる?そんなに強い酒じゃないから大丈夫とは思うけど」
酒を飲んだことが無いと言う彼女に酒を勧める。
この世界に酒の年齢制限は無いためあまり抵抗はない。
初めてならもう少し甘い酒を勧めたいところだが、酒場ではないため気の利いたものは少ない。
とりあえず少しくらいなら平気だろうと。
■クウ > 「そう思うなら…もう少し真面目にして」
騒動が起きても放置して、場合によってはその騒ぎの被害者から金銭を巻き上げる姿を見たとどこか呆れたような声色で小さく告げて。
男性が悪いわけではないがやはり騎士と聞くと市民を守るのでしょ?と。
「…それなら、少しだけ」
酒を飲んでよく騒ぐ者たちを見ているだけにどういう物かは興味はあった。
しかし一人旅で飲んで何かあれば大変と手を付けないでいた。
しかし今は宿が傍にあるので大丈夫と思い…。
小さく頷けばエールを手にして一口飲み。
その苦さに眉を顰めて直ぐに口を離すのだが…顔はみるみる赤くなっていく。
■ヴェルム > 「は、はい…真面目にやらせて…うん、そう遠くないうちに状況を変えたいと思う」
一市民に叱責される王国軍代表みたいな構図になっているこの状況。
しかし師団長としてその声に耳を傾けないわけにはいかないし、部下ではないとはいえ同僚の不始末を謝罪するのは師団長としては当然。
ただ真摯に受け止めるしかない…が、いずれ第十三師団を使い王国内の腐敗も取り締まるべきだと考えを改めた。
無論不良騎士だと思われている以上は何を言っても信じてはもらえないだろう。
ただその瞳だけは真剣だったかもしれない。
「…ちょっと、顔が一気に赤くなったけど」
彼女がエールを一口飲むと、あっという間も無く顔に反応が出始める。
みるみる赤くなるクウの顔に驚き、心配の声を上げて。
■クウ > 「あれだと危なくて落ち着いて観光もできない。そうして欲しい」
地元の人間なら慣れてはいるだろうが土地勘のない者には危険でしかなく。
もし迷ったとしてもあんな光景を見れば騎士に頼ろうとはとても思えず。
状況を変えるという男性の言葉もいまいち信用しているようには見えず。
それは不良騎士だと思ってるのが原因で…。
「………ふぇ…?」
一気に回ったアルコールに酔ってしまい思考が止まり。
男性が何か言っているのが判るが意味が解らずに首をかしげるだけで…。
■ヴェルム > 「お酒…弱かったんだ、悪かった…」
一瞬で酔っ払ってしまったらしい彼女の様子にため息を漏らし、酒を進めた事を後悔。
クウの手からエールを渡してもらい、これ以上飲まないようにする。
食事の代金はヴェルムが二人分支払い、彼女を支えるように宿の受付へ向かい部屋を確保。
彼女を部屋のベッドに休ませれば、彼女に聞こえているかどうかわからないながらも別れの挨拶をして部屋を後にし、侘びとして宿代一泊分を支払い、店を後にしたのだった。
■クウ > お酒に酔いもう何がどうなのかさっぱりと理解できないようになってしまい。
手が軽くなったと思えば持っていたはずのエールは男性の元へ。
ふわふわとする意識の中に支えられてそのままなされるがままに連れていかれる。
そうしてベッドの感触に身を沈め何か聞こえた気がしたがそのままに眠りについてしまい……。
親切にしてくれた男性にきちんとした別れを告げれるままに別れる事に…。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からクウさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からヴェルムさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 古書店街」にツァリエルさんが現れました。
■ツァリエル > 冬の寒気が辺りを覆い、日差しが少しでも暖かく感じる午後
城を抜け出したツァリエルは王都でも有名な古書店街にやってきた。
探している本は身体の変化に関する呪い、魔法などについて書かれたものだ。
ただあまりにも多くの店が立ち並んでいてどの店に入ればいいか迷っていた。
とりあえず飛び込んでみた一軒の書店で、魔法や呪いに関する分類の棚をざっと眺めてみる。
どの本の背表紙も難しく古い言語でかかれたものばかりで判別することが出来ない。
その中でも優しい文体で書かれているものを見つけるが、あいにくとツァリエルには手の届かない位置に置いてある。
つま先立ちになって手を伸ばしてみても、指先が少し付く程度で引っ張り出すこともできなかった。
困ったように書棚の上を見つめる。
■ツァリエル > 店員を探したがうず高く積まれた本の山、その奥にも人影らしきものは認識できなかった。
結局本を諦めて店を後にする。
とぼとぼと肩を落とし、古書店街の通りを歩いて行くが再び別の店に入る元気はなかった。
「困ったなぁ……こういうとき、誰か着いてきてもらえれば助かるのに」
そうぼやいてみるも、そんな宛はない。
侍女達に相談したところで何故そんな魔導書が欲しいのかと問い詰められてしまうだろう。
ツァリエルの呪いはなるべく周囲に秘密にしておきたかった。
だから侍女といえど、相談してバレるわけには行かなかったのだ。
■ツァリエル > 今日は少し、探索の元気が出ない。
また後日改めて本を探しに来ようと決めて王城への道のりを帰っていった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 古書店街」からツァリエルさんが去りました。