2017/10/24 のログ
リト > 暫く経った後。

先程辿っていった道を、そのまま引き返してくる小さな影があった。

「何もなかった……」

ちぇっ、と小さく舌打ちをして、帰ろ、とつぶやく。
その場でとん、と飛び上がった瞬間、少女の姿は宙にかき消えた。

後は、少女の微かな残り香をその場に漂わせるのみで。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からリトさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 広場」にエインセルさんが現れました。
エインセル > 平民地区の噴水広場、その一角のベンチに腰掛ける。
抱えているのは、ほこほこと湯気の立つお饅頭。
なんでも中にお肉と野菜を練り合わせたおいしい餡が入ってるらしい。
ぺりり、と裏に張られた木の皮を剥がすと、ふぅ、ふぅ、と冷ましながら。

「ん、肌寒くなってきたから、丁度いい」

はぐ、と齧れば、程よく塩の利いた肉汁が溢れ出す。
黙々と饅頭を食み続ける少女は、実に幸せそうだった

エインセル > おいしいお饅頭も食べてしまえばなくなるもので。
はぐはぐと、最後のひとかけを食べ終えれば、ちょっとだけさみしい気分になって。
けふ、と満足げな息を吐くと、少女はひょいと立ち上がり、大通りを歩きだす。
目指すはねぐら、明日もいい日になりますように――。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 広場」からエインセルさんが去りました。