2017/08/17 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にタマモさんが現れました。
■タマモ > そろそろ日も沈みかけている、そんな時間帯か。
少女はまだ人の多い、露店の大通りを歩いていた。
夕食の頃合だ、そして、まだ何も買っていない。
お腹を満たす為に、こうして何か面白そうなものがないかと探しに来た。
いつもと同じ露店もあれば、来る時来る時によって変わっている露店もある。
そうした変化を見付けながら、のんびりと歩き回るのも、なかなかに楽しいものだ…と思う。
とりあえず、まずはよく食べている露店は位置の確保、何もなかった時の保険みたいなものだ。
そうしてから、新たな発見を求め、歩き巡るのである。
■タマモ > 一先ず、食べる物から探そう。
甘くて美味しい、冷たいものであれば尚更良い。
逆に辛い、酸っぱい、熱い、そういったものは要らない。
子供味覚とか言わないように、無理なものは無理なのだ。
「ふむ…何とも、これだ、と言うものがなかなか見付からんものじゃのぅ…?」
露店の一つ一つに足を止め、そこの食べ物が並んでいれば、これはどうか?と近付いてゆく。
まぁ、少女にとっての当たり外れは、結構判断がし易い。
味覚は匂いで大体分かるし、熱いかどうかは…言うまでもない。
後は、こう、見た目のインパクトとかなのだが、そんなものに拘るような露店の方が少ないもので。
だが、まだ全部は見てないが、少々疲れた。
まだお腹に余裕はあるし、と通りの端に置かれた路地近くのベンチへと、よいせ、と腰掛ける。
■タマモ > 『ご主人様~?例の方達についての情報、まとめておきましたですの~。
後で、こちらの邸宅においで下さいませですわ~』
不意に、誰もいない路地の片隅から、同年代っぽい少女の声が掛かってくる。
ちらりと視線をそちらに向ければ、かさかさと蠢く子蜘蛛が一匹…まぁ、普通に見たら、目立つようなものでもないだろうが。
「うん?…そうか、お主にしてみれば、今やこの王都は手の平の上じゃからのぅ。
分かったのじゃ、適当に腹を満たしたら向かうとしよう」
『はい、分かりました、お待ちしておりますわ~』
周りには届く事のない、二人?だけの会話。
それを終えれば、ひらひらと挨拶代わりに少女は手を振った。
子蜘蛛はそれを確認し、そのまま姿を消してゆく。
「やれやれ、無駄に目に付く者達は覚えておけとか、ナズナも面倒を言ってくれるのじゃ…」
ぽつりと呟き、はふん、と溜息を一つ。
ぐーっと軽く伸びをすると、ぐい、ぐい、と体を左右に曲げ解し、よいせ、と立ち上がった。
■タマモ > 「王城で、妾達の計画に近い話をした者か…気取られる前に、事は進めねばな」
歩みを進める前に、目を閉じ、子蜘蛛の消えた路地へと言葉を紡ぐ。
さて、では気を取り直して…そんな感じに、その場を後にして露店の通りへと戻ってくる。
結局、面白そうなものは無かったのだ、安牌を掴んで帰ろうと考え、その露店へと向かう。
ジュースと、パンと、串焼き、知った露店なので安心だ。
■タマモ > 色んな意味での冒険は良い、色々と新しい発見がある。
だが、こうした安全な道を進むのも、時には悪くない。
安牌三種を手に入れれば、満足気に食べ歩きをしながら、約束をした邸宅へと向かう。
色々と覚えなければならない苦行が待っている事を、少女はまだ知らない。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からタマモさんが去りました。