2017/08/14 のログ
シズク > 正しく綺麗に、すぱっと、という切れ方をしている布に、
うりうり、と綿を押し込んではいたが、なかなかうまく入りきらない。
次第に、その綿が何やら指先にくっつく感触と、甘い香り。
ん?とばかりに目線の高さまで持ち上げたそれをこちらへと引き寄せて目を細める。

「ひじょーしょく?………あぁ、飴で、クッキーで…に、肉まんか、よくできてるな~。
って、えええっ?!ちょっと肉まんはやめた方がいいよ!衛生上、危険だよ!」

確かにこの甘い香りは、と納得して、お菓子仕様のぬいぐるみだということに頷いたものの、
非常食一覧の中で、もっとも痛みそうな肉まんに言及。
どうでもいい指摘をしたのち、

「だ、だいじょーぶ、うん、今はお腹いっぱい、だし」

ありがと、と愛想笑いを浮かべながらも丁重にお断り。
大丈夫?と品質なのか、出ている綿なのかを心配そうに、加害者たる少女は眺めている。

「おさいほー、得意じゃないもんなぁ…」

斬るのは得意でも、縫うのは論外。自身に家庭的なスキルがないことに、ちょっと遠い目をする。

テネブレ > うりうりされる度に、くすぐったそうにきゅうきゅう鳴くぬいぐるみ。
そして判明する、色んな部位が食べられます仕様。
お腹に注目されると、恥ずかしいくまー、ともじもじしてる動きがちょっとうざったいかもしれない。
でもお腹の中を見られるのって恥ずかしいと思うんだ。

「くまー?おまんじゅうの方が良い?」

そういう問題ではない。
問題ではないのだが、そこらへんは不思議精霊。何時だって、新鮮出来立て、汚れは一切御座いません!
そんな売り文句は、当然相手には伝わらないのだろうけれども。
不思議そうにつぶらなおめめ(※本日は飴ちゃん)で相手を見ながら小首を傾げる。

「おんなのこだからだいえっとー?じゃあお腹減ったらテネ呼んでねー。
 ぴかーってして、ぼふってしてテネブレ 参☆上☆ってするくま!」

登場シーンには拘りたい。ピンチの時には駆けつけるくま!ときりりとおめめを吊り上げる。
果たして呼んだら本当に現れるかは謎であるが。

兎も角として。

心配そうな相手が遠い目をしていると、んー、と唸りながら両手をはたはた。

「じゃあねぇ、切れてるとこの端っこで良いから、ちゅっ☆ってしてー。
 痛いの痛いの、とんでけー!ってそしたら直るくま!」

解決策は、なんともお手軽だった。
問題は、ぬいぐるみにキスをする、という光景が周囲の人に見られるかもしれない事だが。

シズク > 増殖(?)しているような綿…なのか、綿菓子なのか、兎も角押し込もうとこちらはややムキになりかけ。
両方の親指だけで押し込もうとしていたが、キリがない、と思ったのか、片手でその身体を支え、
もう一方の手で、はみ出している綿…っぽいものを掴んで、ぐいぐいぐい、と押し込む。
所詮ぬいぐるみだから、やや乱暴でも気にしていない様子。

「んー、そうだなぁ。おまんじゅうより、アイスとかがいいかなぁ。あと氷のお菓子ね」

形状よりも、季節柄食べたいモノを口にする。
雪だるまもいいなぁ、と白色という共通点から、そんな呟きも落とすから、
立派な売り文句も、なんとなしに半目になってみてしまう。

「ふふふ、ダイエットなんてしても無駄っ!しないっ!これで勝負よっ!」

これ、とは現状の己の体型らしい。良し悪しはあえて気にしない。
だから、甘いものもありがたくゴチソウになります、なことを伝えると、

「わお、テネたん、すごいねえ。結構本格的に魔法使えそうじゃない!」

その登場シーンに歓声を上げて、拍手する代わりに、お腹に押し込む綿をぐいぐい。
やりますな!とちょっとかっこいい…かもしれない登場シーンにうんうん、と相槌落とし、

「もう少しこう、きりっとね、きりっと。…まぁ、ぬいぐるみにきりっと、っていうのも変だけど」

飴らしいその瞳にダメ出ししても、無意味かもしれず。
きりっとだよ、きりっと、と念を押していたものの、提示された解決策に、ぶはっ、と盛大に噴出した。

「斬ったのは私だし、おさいほーも得意じゃないからなぁ…。
じゃあ、はい!」

一応、加害者としての自覚はあるようで、詫びの心算で、すっぱり斬った端っこに、ちょん、と口付けして。

「はーい、いたいのー、いたいのー…お空の彼方へー、とんでけーーー!」

ついでに、たかいたかーい、でもするみたいに、白いもこもこを両手で持ち上げ。
こんな感じ?と両手を上に上げて、高い高いの体勢にて、首を傾げて問いかける。

テネブレ > 結構ぞんざいな扱いされているけれども、構って貰えれば割と満足な精霊である。
綿菓子を押し込まれると、きゃふきゃふくすぐったそうに鳴く様は、可愛いんだか、ホラーなんだか。

「アイス―。アイスー。わかったー!」

まかせとけ!みたいな感じで何か請け負った。
お股の辺りをぽんぽんと手で叩いている辺り、色々察せられるやもしれない。
生やすならここだぜ、と言わんばかり。以前のあれこれ的に。

「おー。しずくまかっこういいー!きれいー!おっぱいぽよぽよー☆」

ぱふぱふ拍手しながら褒め称える。褒め称えているのです。
その肉球が、本日は肉まんである事を加味すると、何かもう色んな行動が非常に危なっかしく見えてくるかもしれないが。
実際、むに、と肉まんが潰れて中の肉汁とか出てきそうな予感。

「魔法使えるくまー。へんしーん☆て服も変えられるの!
 しずくまも変身する―?お空飛ぶー?きらきらー☆って星出すくま?くまくま。」

ぽっふん、と何度目かの拍手の折、金平糖めいた☆がしゃらんと飛び散って直ぐ消えた。
特に意味のない魔法的演出は得意だ。何だか楽しい気分になるので、実用性とか無視して本能で覚えている次第。
念押しされた際に、しゃきーん☆と一瞬眉毛が現れて、鋭い釣り目になったのもその演出の一つ。でも直ぐに丸い目に戻るけれど。

そして、いよいよ治療のお時間です。
小気味よい台詞と共に、切り裂かれた部位に唇が触れると、しゅわーっと其処から光が溢れ。
それこそ、しゃきーん、と。掲げられた状態で、四肢を伸ばしてポージング。
見る見るうちにその傷?は消えてゆき、元の丸くてぷっくりしているお腹の稜線が復活した。
ふかふかもこもこだけれども、その中には綿菓子が詰まっている。日により中身は変わる事は、此処だけの話だ。

「しずくまありがとー☆お腹ぷよぷよ直ったくまー!」

えへん、と言わんばかりに胸を張る。
だっこして、だっこしてー、とそのまま甘える様に手足をばたばた。
そんな感じで一部騒がしく賑やかに、相手に甘えてくっつきじゃれ続ける。
まぁ時折エッチな悪戯もするのだろうが、可愛い悪戯だと思って頂きたいところ。
お買い物のお手伝い――ではなく、邪魔になるのだろうが、じゃれつく時間は続くのだった―――

シズク > ややムキになっていたものが、本格的にムキになってきた。
く、出るなっ、と押し込めども上手く入らない綿にイライラも募るよう。
むー、と唇尖らせたかともうと、ふと押し込むのをやめる。
明らかにあきらめたという顔になると、もう出るなら出れ、の心算のようで。

「………いや、ダメだ、ダメだぞ、そこはスルーだ、私」

いろいろ察するところはあったが、あえてツッコミは入れない。
こほん、となんでもなさそうに空咳したのち、

「かっこいーとか!まーねー、これから魔法も使えるようになって、更にかっこよくなる予定だしねー!」

ふふーん、と自慢げに更なるバージョンアップを口にして、かっこいい、という賛辞に否定はしない。

「変身魔法まで?!やりますね、さすがしゃべるぬいぐるみを扱うだけはある。
しないしない、いつか自分でするし!………まぁ、先は長いけど」

あくまで、目の前の白いの、はしゃべるぬいぐるみである。
それゆえに、多岐にわたる魔法の種類に感心してしまうも、その習得がまったく見えない己に、ちょっとがっくり。

ちょっとがっくりしたので、そのきりっとした表情は見ていなかった………。

次に見た時は、見事に縫い上げられた切り口に、おお、と歓声を上げると、

「やったね!これで無事にぬいぐるみに戻りました!!」

ぬいぐるみだから、ついやってしまうアレ。お空に向かって、ぽーん!
だっこ、の言葉を聞くより早く、たかいたかーい、の延長で空へと投げたが、ちゃんとキャッチはする。

「ねえねえ、折角だからさぁ、もう一つのダガーのほうも………いい?」

綺麗に縫い目もなくくっついたぬいぐるみ。
となれば、爽やかに、満面の笑みで首を傾げて問いかける。
己が手にしていたダガーは2つ。
もう一方の、重さはあれど耐久性のあるダガーの切れ味を試したいところ。
そんなこんなで、暫し賑やかな時間が訪れて………。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 広場」からシズクさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 広場」からテネブレさんが去りました。