2017/07/02 のログ
ご案内:「王都マグメール 市場」にウィルバーさんが現れました。
ウィルバー > 勤務も早く終わり、時間を持て余した僕は市場の露店の前で腰を屈めている。
目の前には兵隊、馬上の騎士、ドラゴンと言った男の子の気持ちを擽る様な人形が多数置いてある。

「やっぱり、男の子ならこの辺かなあ。」
手に取って見ても良いよと店主が言ってくれたので、とりあえずとドラゴンを持ち上げる。
なんと、羽が動くようになっていた。

「これ凄いね、結構いい値段するのかな?」
ドラゴンの脚に巻かれた札を見る。
200ゴルド。 なんと一日に暮らすのに必要な金と同じ金額だ。
クォリティを考えると、決して高くはないが…。

ウィルバー > まあ、昨日自分の為に思い切り散在したのだ。
我が子のためにはこれ位、仕方がないだろう。

「すいません、これとこれ下さい。」
結局、僕はドラゴンと騎士の人形を一つずつ購入した。
計450ゴルド。 騎士の方がちょっとだけ高かった。

人形二つを袋に入れてもらい、店を離れる。
さて、うちの子は喜んでくれるだろうか。

ウィルバー > 買う物は買ったし、後は家に持ち帰って子供と遊ぶことにしよう。
ご案内:「王都マグメール 市場」からウィルバーさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 露店通り」にアンネリーゼさんが現れました。
アンネリーゼ > 今夜もまた暇つぶし、空腹を抱えながら通りを進む。
行き先は露店通り。何やらいい匂いがして、いろんなものがある通りだ。
そのうちの一軒、米粉の麺に肉と汁をかけてのっけただけの料理をすすりながら、風情を楽しむ。

「んふふ、甘じょっぱいのがなんともおいしいわねぇ、お肉もほぐほぐ♪」

ちゅるちゅる、と食べながらも額に汗を浮かばせるような無様は見せない。
衣装にかけた冷却の術式で周囲を快適な温度に保ちながら、食べる麺は贅沢そのものだった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 露店通り」にレアさんが現れました。
レア > 喧騒と光、そして美味しそうな脂の香り漂う露店通り。その臭いに吊られるように様々な人が訪れる中で、1人の女商人がふらりと貴族地区から流れてくる。

カツカツとヒールを鳴らす足取りはどこか重く、キョロキョロと目だけを動かして店先に並ぶ食べ物を見定めるその表情はどこかゲッソリとした疲れが見える。

やがて、その中の一軒。何気なく目に付いた麺屋の屋台へと歩を進めた商人は隣に座る少女に気に留める様子もなく席に着いて。

「すみません、取り敢えず大盛一杯とエール、貰えるかしら?」

アンネリーゼ > 焼き物の匂いが漂う市場は、空腹時に歩くと財布の紐がなくなってしまう。
それは少女も同じで、中盛りの面をたっぷりいっぱい食べてしまうと、満足そうに頷いて。
この後はどうしたものか、と視線をきょろきょろ動かしていると、一人の女性がこちらへとやってくる。
何やら疲れたような雰囲気を纏いながら、大盛りの麺と酒を注文する様子はこの通りならではの光景にも見える。
ともあれ、これも縁だろう。少女もまた、店主に向けて手を挙げると。

「あ、こっちにもエール……は苦いから、果実酒をお願いできるかしら?」

などと一つ注文し、やってきた女性に声をかけるためのネタ作り。
そのまま視線を隣に向けると、くすりと微笑みながら。

「ふふり、お姉さんはお疲れかしら?ここの麺はとっても美味しかったわ♪」

無邪気に感想を述べながら、まずは懐に入り込もうと試みる。
ついでに目が合えば僥倖。挨拶代わりに微弱な魅了を流し込んでみるつもりだった。

レア > 自らのオーダーに合わせるように声が響くと隣に先客がいることに気付く。
どうやら疲れからかそれすら気付かないでいたらしい。

「あら、常連さんかしら、お嬢さん?」

目線を横に向けると丁度先程の声の主もこちらの方を見ている。
額に汗を浮かばせながら大胆に麺を口に運ぶその姿は、さながら人形のように可憐な容姿とはミスマッチであるがそれすらどこかミステリアスな魅力を感じさせ。

アンネリーゼ > オーダーの声で初めて気が付いたらしい彼女に、隣の席を勧めよう。
折角ならば近い方が色々会話もしやすい。魅了をかけるのにも。

「いえ、常連じゃないわよぅ。たまたまやってきた程度って感じ。
 ふふ、折角だもの、少しばかりお話しない?ちょっと退屈だったの」

いかがかしら、と首をかしげつつ、上目遣いで見上げる。
麺よりも、今の興味は彼女の方に向いており、視線も期待に満ちていて。
乗ってくれる?と幼子のような雰囲気を演じながら、彼女の油断を誘うのである。

レア > 少女の純真でこちらへの興味に満ちた目に吸い寄せられるように腰を上げ、そのまま数席離れた少女の隣に自然に足が進む。

「あ、あぁ御主人、ありがとう……っと。ごめんなさいね、すぐに気が付かなくて。私、魔導具の商人をしているんだけれど、ちょっと今日1日仕事が忙しくて、ね」

店主から手渡されたエールのグラスを片手に椅子へと腰を下ろしながら少女の問いへ答えを返していく。疲れからか酒のせいか、はたまた他の何かか、軽い靄が掛かったように回らない頭は彼女の口を妙に軽くさせていて。

アンネリーゼ > 視線に混ぜ込んだ魅了の術は、少しばかり口が軽くなる程度のもの。
好意を抱く位に留めておいたのは、対話の楽しみを得るためだ。
強すぎれば自分に追従するだけの存在になってしまい、楽しくないのである。

「ん、いえいえ、疲れていたなら仕方ないわ。頑張ったんでしょう?
 魔導具、と言うとどんなものがあるのかしら、私、興味があるのだけど」

見せて、とせがむような雰囲気で、話題を合わせる。
対話が上手くいけば、その分だけ警戒を誘わずに潜り込めるのだ。
彼女が乗ってくれるならば素直にほめるし、乗ってくれないならぷいっとすねる。
容姿を武器にして、徐々に彼女の素性だけを引き出していこうとしていた。

レア > 「ふふ…優しいのね、ありがとう。ただどんなものか…んー、そうね…」

少女に対して穏やかな表情で受け答えしていた商人。
しかし、その中で物を見せてというお願いにわずか、ほんの少しだけだが表情を固くした。

なぜなら、商人が今宵行った仕事とは真っ当な商品の売買ではなく裏の顔…怪盗としての窃盗であって。

「例えば…そうね、このイヤリングなんかは魔除けの印が刻印してある他に魔力を込めると障壁になるの。まあ簡単な護身用ね」

いくら少女といえども流石に今宵の戦利品を晒すわけにはいかない。そういった思考が働いたからか、少女の顔に自らの顔を近づけ常用しているアクセサリを見せて。

アンネリーゼ > 「ん、いえいえ――頑張ってる人は、私好きよ?」

小鳥の囀りの様な声を聴かせながら、視線は彼女の表情を観察。
僅かな硬さを感じると、少しばかり目を細めて、攻め処を理解する。

「ん、ふふ、素敵なイヤリングね。こんなに綺麗なのに、魔法を防いでくれるなんて。
 ――でも、これだけじゃない、でしょう?ふふ、お姉さん、他にはないの?」

先ほどと同じ笑みで、再びの踏み込み。彼女の隠し事を引き出すための、半ばはったりの様なもの。
引っかかってくれるかは、ひとえに彼女次第である。