2017/05/14 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にホウセンさんが現れました。
ホウセン > 麗らかさと爽やかさと、少しばかり初夏の風情が混在する昼下がり。
暫く王都を空けることとなっている妖仙の姿が、平民地区の片隅に存在していた。
曰く、請け負っている依頼の中間報告のため。
極力、人の目に触れぬようにとの注釈を受けているが故の措置だが、多少非効率と思わないでもない。
妖仙の持ち合わせる”帳”の能力が無ければ。
ともあれ、王城にて散文的な報告を行った後の、聊かの無聊。
生真面目な者ならば、すぐさま任地にとんぼ返りをして仕事の続きに着手するのだろうが、この妖仙にそんな振る舞いを求めるのは無駄。
それはもう、穴の開いた柄杓で海の水の全てを汲み上げようとするかの如く。

「少しばかり腹ごしらえ…いやいや、ちょっとした遊びでも…」

俄かに湧いて出た自由を謳歌するべく、平民地区の路地を歩み進む。
大通りからは少し距離があるものの、賑わいの片鱗は及んでいる。
しかし、その一方で目抜き通りほど素性の確りした場でもなく、多少の良識外の事柄も転がっている。
そんなボーダーライン上のエリアを、腕組みしながらポテポテと。

ホウセン > 任務地というべきか、現在の活動拠点はハテグの主戦場から少し後方に下がった辺り。
兵士や傭兵達をあて込んだ娯楽施設の類が無いでもないが、質も量も王都や娯楽都市には及ばない。
それは食堂についても同様の事情。
一つ特筆するものがあるとすれば、依頼主から引き合わせられた”世話役”だが、それはそれ、これはこれという奴だ。
如何な美貌の持ち主が手の内にあっても、趣の異なる者がいればそちらにも欲を疼かせてしまう。
この妖仙の強欲であると同時に、牡というものの大半が抱えている業のようなもの。

「折角の王都故に、誰ぞ顔見知りにでも会えれば重畳じゃが…」

アポ無しの帰還だというのに、都合の良いことを言う。
寧ろ、自分の都合しか口にしていない我侭っぷりの発露。
一度立ち止まっては腕組みを解き、その場で両腕を大きく上げて背伸び。
外見年齢故か、肩凝りとも四十肩とも無縁だけれど、小なりとも全身を伸ばす心地良さに眦を下げる。

「いや、まぁ、アレじゃ。
 見目麗しい娘ならば、おおよそは歓迎じゃが。」

両腕を下ろすと同時に、ぽろっと本音を零す辺りガードが緩い。
尤も、遊興の種になりそうなら誰でも良い。
政争の種を抱えている者なり、不道徳な遊戯に耽溺する者なり。
何処までも他力本願なぼやきを零し、周囲をチラリと見遣る。
少しばかり足を踏み込みすぎたのだろうか、まともな営業許可を受けていないもぐりの娼館やら、日の高い内から営業に勤しむ立ちんぼやらが目に留まる。

ホウセン > この国では、多くの他国と同様に売春は違法ではない。
然し、その営業は許可制であることが専らで、国に対して開業当初に認可料を支払う必要があるし、その後も継続的に税を搾り取られる。
街娼も似たり寄ったりの事情で、同業者組合に加入する事を求められ、場所代なり何なりの上納金を求められる。
上前を撥ねられる事を嫌った者が、独自に商いをするという考えに至るのは自然な流れだ。
露見した際のリスク――前者なら牢に繋がれ、後者なら私的な制裁を受ける――にさえ、目を瞑れば。
だが、群集心理というのは時に思いも寄らぬ行動に突き動かす。
違法も違反も群れを作り、固まってしまえば簡単には手を出せないだろうと。
開き直りに近しい考え方が、この一帯を支配している。

「それに惹かれてフラフラと立ち寄る者がおるからこそ、成り立っておるのやもしれんのぅ。」

駄目と言われると、余計に気になってしまうのが人間の性という奴だ…と、自分の事は全力で棚上げして論評する。
少し、口寂しい。
歩みを止め、建ち並ぶ石造りの壁を背に。
懐から煙管入れを取り出し、銀と黒漆で細緻な装飾の施された煙管を手に。
柔らかそうな唇に咥え、喫煙するでもなくピコピコと先端を上下に揺らす。
傍目には、さぞ暇を持て余しているように映るだろう。

ホウセン > 背中を、重みを預けていた壁から離す。
只々佇んでいるだけでは落ち着かぬ様子で、再び歩みを再開する。
たまの王都だ。
きっと夜半頃まではサボる気満々なのだろう。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からホウセンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨屋」にピングさんが現れました。
ピング > 最近、ちょいと大口の客が入り、実入りが良くなった。
道楽だと口野暮ったく公言してきたものの、やはり儲けが出れば嬉しいものだ。
家族に贅沢でもさせるぜぃ、と意気揚々としているものの、本日している事と言えば

「く、ぬぅ………ぬぐぐ…っ……いかん、想定が甘かった…!」

カウンターに座り、いつもの如く店番をしているかと思えばその実は。
ズボンの隙間からペニスを曝け出し、自らの手で扱き―――有り体に言えばオナってた。
カウンターは天板のみが突き出しているタイプで、離れていれば判らないが、近づき、ちょいと屈みでもすれば下は丸見え。
そうでなくとも、会計の際に近づけば自己主張激しいその存在は見て取れてしまうだろう。

無論、露出趣味がある訳ではない。

「精液をどばっと出すくらい、簡単だと思ったんだがなぁ」

片手には、勃起はしているものの射精にはまだほど遠いペニス。
もう片方の手には、さらりとした粉上の物が入った手のひらサイズの袋。

―――精液を混ぜ込むと優秀な魔力媒体になります。 ※濃ければ濃いほど効果UP

嘘か本当か判らぬ、胡散臭い説明文を確認しようと思い立ったがその場でおっぱじめたのが駄目だった。
どうしたものかと、ご立派に反り返る自らの分身を見下ろし、なでなでしながら思案に暮れる。
愚か極まる光景だった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨屋」にルチル・ラ・ティタニアさんが現れました。
ピング > そうしてもやもやしていると、雇っているバイトの子が1人やってくるのが見て取れた。
おおい!と助けを求める様に声をかけ、そのまま――――。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨屋」からルチル・ラ・ティタニアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨屋」からピングさんが去りました。