2017/03/18 のログ
リン > 「なんてね……。バカ言うのも大概にしとこう」

しばらく待っていればどうにか落ち着いてきた。
息を整えて、再び歩き出し、路地をあとにしてとってある宿へと向かう……

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からリンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にマイヤさんが現れました。
マイヤ > 普段なら噴水広場の方に行くのだが、今夜は気分的に噴水ではなく一際静かな寂れた公園で木製のベンチに腰をかけボーっと夜空を見上げていた。あの日の報酬で一応中古品ではあるが鋼のハルバートを購入する事ができたのだが、実際持ってみると非常に重たく、更に言えば長物だけに大きく無骨で長く、振り回す場所が何処にもなくて、宿の自室に持ち込むだけで色々精一杯で鍛錬どころではなかったのだ。その絶望と言うか落胆、想像では余裕でブンブン振り回し、軽い樹木であれば一刀両断!なんて夢を見ていたが、所詮は夢だったようで溜息と同時に少しだけ涙腺が弛みかけていた。

「理解ってた……長物だし、ポールウェポンだし?部屋の中で振り回すのはおろか街中で振り回せないのは知ってたよ?でもまさか室内から持ち出せないなんて聞いてないよ?どうやってオレは部屋に持ち込めたの?ほんっと勘弁して………。」
両肩がおもいっきり下がり前かがみになれば、見上げていたものが夜空から地面へと変わる。涙の粒は落ちなくても、溜息だけが地面にこぼれて広がる。
しかし、購入したモノを売りに出すのも嫌である、出来れば愛剣とまではいかなくても、そこそこ振り回せて、1対多数のときに格好良く舞うように戦いたいものである。だがそれを使いこなす人物を見つけ教わるには冒険者ギルドに加入して、伝を頼るしかないが、其処まで手持ちはない。そもそもギルドの加入金とか年会費を払える自信もない、パトロンもいない……。

「………何だかないないづくしだな……孤児院に帰ろうか?」
夢潰える、までは落ち込まなくともつい弱音は吐きたくなるもんだ。と、右手で腰のベルトの辺りを探れば好物である山羊の乳を発酵させた飲み物が詰まった革の水筒を手繰り寄せ、酒の代わりに歯で蓋をあけてから一気にそれを煽る。


……当然咽る。濃厚な甘さに咽て、今度こそ咽たあれこれで涙が零れる……ほろっと。

マイヤ > 冷たい夜風に当れば思考も段々と落ち着いてくる。喉を甘さが通れば糖分が落ち着いた思考に十分な栄養を届ける。で、気がつけば一体こんな所で何をやっているんだと無駄に冷静になり、一先ず考えたのはハルバートはバラバラに分解できないかと言う事と、別に街中じゃなくて街道で振り回せば問題ないんじゃないかと……。


「一体何を考えていたんだ……?」
数時間前の自分行動を恥ずかしく思いながら、早速行動に出ることにする。まずは宿へ戻りハルバートを持ち出せるように分解、ダメなら購入した武器屋と相談すべきだと。気合をいれて木製のベンチから立ち上がると迷わず宿屋の方へ歩いていくのだった……。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からマイヤさんが去りました。