2017/03/06 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にマイヤさんが現れました。
マイヤ > 何時ぞやたどり着いた平民地区のほぼ中央に位置する噴水広場。今宵は拠点にしている宿の主人の好意で夜食にもらった麦で作った黒パンに兎型モンスターの肉とチーズを挟んだサンドイッチを供にその噴水広場に散歩に来たのだ。腰に孤児院より持ち出したロングソードを帯剣し、右手にはそのサンドイッチを紙に包んだものを装備しながら、鼻歌交じりで何時も以上に機嫌よく歩き続け、目的の噴水広場にたどり着くと、今宵は噴水の縁ではなく傍にあった木製のベンチに腰をかけ「フゥ……」と大あくびを零す。

「まず無料ってのが怪しいがあれだなー宿の代金の代わりに店で働いてるからその温情だな……うん。しかしあのエプロンは恥ずかしいぞっと……。」
と言う訳なのだ。何日も宿の一室を借りられるだけの経済力もなく冒険者ほど稼げる仕事も請けられるこなせず、出来るのは宿屋の主人の手伝いで給仕をしたり清掃したり巻き割りしたり、と言う奴だ。何と言うか欲を言えばお金持ちのお嬢様に雇われて見たり、遺跡やダンジョンで一攫千金なんて夢を見たいが、今は目の前の暖かい布団に温かい食事が最優先、何とも世知辛い人生なんだろうか……しかし、しかし腹が減ってはレベリングも出来ない。ぐーっとベンチの背もたれに体重をかけて、軽く首を仰け反らせ、背筋をおもいっきり伸ばしながら片手に持っていたサンドイッチの包みを太股に乗せて、ついでに両腕もぐんっと夜空に向けて天高く伸ばした。

マイヤ > 身体を存分に伸ばせば後は膝に乗せた紙の包みを開き、黒パンのサンドイッチをまず両手を合わせて軽く祈りを捧げてから頂く事にする。――水分を忘れた為に何度か咽て喉を詰まらせながらも中々に美味しいサンドイッチはあっという間に食べ終り、最後に服に零れたパンの欠片を叩いて地面に落すと、丁寧に紙をたたんでくしゃっとポケットに突っ込むと、のんびりと歩き出す。気の向くままに、楽しげな気配の有りそうな方向へと……。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からマイヤさんが去りました。