2017/03/01 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にマイヤさんが現れました。
■マイヤ > ――星も月も輝かない、夜にしては深く暗すぎる真夜中近く、唯一無二の明かりは噴水が奏でる水の音色心地良い広場を囲むように設置されている魔法の灯り。その明かりはぐるりと広場を囲み、四方の通りへと続いている。決して治安のいいとは言えないそんな夜、そんな時間に暇を持余し、宿泊している宿から抜け出した人影がひとつ、噴水の縁に腰をかけ欠伸を噛み締めていた。全く警戒などせずに……
「……眠いっちゃ眠いけど、寝落ちるほど眠くないんだよなー酒を飲みたくても美味いと思えないし、首根っこつかまれて追い出されるし……?」
そう、眠るに眠れず宿泊している宿の1階の酒場で酒を飲もうとしたら、追い出され、頭が冷えるまで帰ってくるなと言われて、往く当ても無く、今現在に至っているわけで、愚痴を零した後に薄ら白い吐息をふかーくふかーく吐き出して、星一つ見えない夜空を身体を仰け反らせて見上げる、再び欠伸を噛み締め……愚痴はまだ続く。
「……そもそも追い出す事はねぇよなー……酒が不味くなると言われたってさーオレ酒の味変える魔法なんてつかえねぇよ?ほんとだよ?」
と、そんな言葉区切るたびに溜息を吐き出し、白い吐息のブレスを吐き出すドラゴンになった錯覚すら感じるほどに色々色々持余しているのだった。友人も顔も知りもいないこの街で、ただ一人で愚痴で暇を潰すしか、やれる事はなく。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」に花琳さんが現れました。
■花琳 > 夜の噴水の周りの灯りに、蛾のようにふらふらと近づくような、そんな足取りで歩く異国の女がいた。
「はてさて…街の地形把握をしていれば、もう夜になってしまいましたが…
ふふふ、ですが、運命とは数奇なものですねぇ
はたまた、この都が案外狭いのでしょうか?」
女は、眼前の噴水の縁に腰かける青年を知っていた。
先日、王都まで案内してもらった(面白そうな)人物だ。
名前は…聞いていないしこちらもまた、名乗ってもいない。
故に、青年の方に近づきながら、こんな風に声をかけることにした。
「もし、ひょっとして貴方は昨日の剣士様でしょうか?」
■マイヤ > 顔見知りの全くいない王都で聞き覚えの有る声がすれば自然と視線は声の主の方に向こうか、月と星の祝福の無い夜空を仰ぎ見る視線をゆるんとたぶん自分を呼んでいると思われ方向へと向ける。「剣士様」一度だけ邂逅した相手がそう自分の事を呼んでいたと思えばこその行動で、もし思惑と外れるならば噴水にでも飛び込めばいいと……其処まで考えて。
「……剣士様、ああ、あー……あー……昨日の?」
誰彼其と見知った声を主であったが、名前が出てこないので、昨日の?と誤魔化して返答をするが、良く考えれば名前を聞いていなかった……なんて返答の後に気がついて、兎にも角にも一先ず友好的な態度で左手を左右にひらりひらりと振ってみせる。出会いの時ほど唐突でないし、顔見知りであれば態度は柔らかなもので……どころか一切警戒無くの行動。近づく人影に対して立ち上がる素振りもせず、言葉の絞めに大きく欠伸を噛み締めて右手の掌で自分の口元を覆い隠す。流石に人に欠伸する口元を見られるのは恥ずかしいのだ。
■花琳 > 顔見知りが少ないどころか居ないと思われる異国の王都だ。そんな中で人混みではない場所で、昨日会った相手を間違えるはずもない、が、正直声をかけたときはちょっぴり不安だったりした。
「こんばんは、また会えるとは正直あまり思っていませんでしたよ。」
くすくすと、団扇で顔を隠しながら笑い、数歩近づく。
「なにしろ剣士様に私は名乗り忘れておりましたし、剣士様のお名前も伺っていない身でしたから、これは流れに身を任せて会えるかどうか、などと、考えておりましたよ。」
困ったものです、とさして困った風でもないように言いつつ、相手の返答を待たずに
「あぁ、すみません、隣、座ってもいいですか?」
■マイヤ > 「………どうぞどうぞ?」
拒む理由を幾つか検討したが特に浮かばなかったのと、寝るまでの軽い暇つぶしが出来たと思えば今宵のこの再会も悪い物ではないと、心の中で一つ納得すれば、隣に座りたいと口にした女性の言葉を無碍にも出来ず、噴水の縁、その自分の隣を左手でポンポンと叩いてこっちこっちとアピールしてみせる。
「そう言えば、確かに名乗ってないし、名前を聞いてなかったな……何だまた会えると思っていなかったし、時間が時間で早く王都につきたかったしねー……。っと、マイヤ、剣士様じゃなくてマイヤでいいよ?後さんでもちゃんでも君でも好きなように付け加えてよ。たぶん、アンタ、オレより年上だろ?」
矢継ぎ早に、とまではいかない速度で昨晩よりも砕けた声色でさらっと名前を名乗って見せると、名前を尋ね名乗っていなかった事が多少気恥ずかしく、誤魔化すようにちょっとだけ苦味を含んだ気まずそうな笑みを浮かべる。で、ついでに軽口交じりに適当に自分の事を呼んでくれなんて格好付けてみたが、反応はいかに?と言う感じでチラっと視線を相手の相貌の方へと向けて見せた。
■花琳 > 「ありがとうございます。
ふふ、まぁ、名乗る機会がうまくなかったですからねぇ
…ふむ、マイヤさん、ですか。
私は桑 花琳(サン ファリン)と申します。こちらの国の名前の形式はわかりかねますが、先頭の桑が名字で、後に続く花琳が名前です。どうぞ、お好きなようにお呼びください。」
かるく一礼して隣に腰かけつつ、名前を聞けばこちらも、と名乗りを返す。
「ところでマイヤさんは、先日、強くなりたい、等とおっしゃってましたが…
なにかあてはあるのですか?剣を教えてもらうとか、術を教えてもらうとか、はたまた、精神面を鍛えるとか。」
ふと、思い出したように問いかける。
最も、問う理由は『強くなりたい』等、欲求や願望について、自分が付け入る隙を見いだせないか、等というあまりよろしくはない理由なのだが。
■マイヤ > 王都に到着してまだ丸一日経っていないが、初めて困った事に遭遇したかもしれない。理由は何と言うか自分の無知が大変宜しくないのだが、名前を名乗った彼女の名前の響きが耳慣れない彼女らしいと言うとまだ出会ってないのに何を知るんだと言われそうだが……と言い訳はよして、彼女のらしい名前の柔らかな響きの名前であるが、発音がどうもし辛い。口にして確りと言葉に口の中でどう発音していいのかと、モソモソと名前を繰り返しながら、結局一番言いやすい響きの言葉を選び、続ける言葉に混ぜ込んでいく。
「ファーがいいか、ふぁ、ファ…ファー……?ファさん?リンさん?……うーん……リンさんで!えっ、あ、うん……強くなりたい、とは思ってるんだけど、何だまだ方向性がね?例えば今は……。」
言葉を一度切ると、縦に頷いてから腰に手を伸ばし孤児院から持ち出した剣の柄に手を添えようとしたが、残念な事に宿に忘れて、手も指もすかっと空振りしたので、仕方なく……彼女の太股に手を伸ばし、空振りの誤魔化しついでに軽く撫でてしまおうと。
「例えば、じゃねぇや……昨晩剣持ってたの覚えてる?何の変哲も無い剣なんだけどさ、その剣を使うのもいいけど、でもハルバートとか長物も使ってみたいし、魔法って奴?も憧れるけど、どうせなら何か一筋がいいかな?とかも思うし……。」
と、彼女の問いかけには真っ直ぐに答えた心算であるが、まだ自分の進むべき道は決まってはいない、故に表情はあの晩見せたほんの少しだけ引き攣った、自嘲を混ぜた笑みを何て浮かべて、……言葉の締めに大きく溜息を吐き出した。なんにせよ経験不足が優柔不断の原因でもあって、こう、自分でも悪いと思ってはいるが今一ハッキリと決められないでいて。
■花琳 > 一方、女は自身の名前を言いにくそうにしている青年の様子になるほど無理もないと思っていた。自分とて先程聞いた異国の名前を言いやすいかと言われたら否と答えるだろう。うんうん、と内心納得しながらも微笑みは崩さず、むしろ軽く破顔し
「あだ名ですか、いいものですね。えぇ、えぇ、リンとお呼びくださいな。」
太ももを撫でられて軽く内心驚きつつもかわさず、それでいて青年の話を聞き、ふむと一応真面目に考え始める女は、数秒後にこう返した
「なにごとも経験、ともうしましょうか…例えば、何かひとつを極めていらっしゃる方…剣豪などがおられるとしましょう。
でもそういった方は私の知る限りただ物体を斬るだけにとどまらず、魔力の類いを切ることも、外を切らずに内側のみを切り裂くことすら出来ます。まるで術の類いの様に。
つまり、ひとつを基点にはしていますが、実際は様々なことに通じているのですよ。
まぁ、簡単に言いますと…一は全に通じ、また逆もしかりといいましょうか。
故に、ひとつを極めるとしても、その過程に至るための知識などを得る、という意味では、ご自身の興味のあることに手をつけるのもありではないでしょうか。」
女は、妖仙としては割りと生真面目であった。
■マイヤ > 彼女の微笑が寄り深く崩れた事でホっと胸を撫で下ろす気分だったが、続いた言葉には頬が引き攣る思いで、こう、孤児院でシスターに説教された時に良く似た何とも言えぬ気分になるが、それは彼女が悪いわけではなく、自分の頭が非常に宜しくないだけで、表情が困ったやら何と言っていいやら、と移ろいながらも彼女の言葉を自分なりに噛み砕いて、納得しようとする表情は少し険しい表情で落ち着く。怒っているとかではなくて、悩んでいると言う表情である……。後太股の感触はごちそうさまでした、と言う奴で真面目な空気を感じていながらも、年齢相応の性欲とあの晩の彼女のと息を思い出し、手の動きを大胆に変えていく、撫でるだけから、彼女の上から太股を掌で弄りながら、自然と腹部にまで伸ばし、胸元にまで指先をわきわきさせながら這い上がらせようと……そして止められなければ撫でるだけ胸元を撫で様と。
「………ふーむ、様々、かぁ……じゃあ一先ず稼いで武器屋に行って幾つか使いたい武器を見繕ったり…するのがベターかな?……かなぁ?」
セクハラする手も悩む表情もどちらも隠す事の出来ない表情であり行動で、視線も身体を彼女の方へと向けて真っ直ぐに……胸元に注ぎ込む。生真面目な彼女の対して凄く全うに性欲に正直で、好奇心に従順で、それまるで理性の薄い獣の様に考えは単純で。
■花琳 > 一応は真面目に考えてはいたものの、青年の理性の様子を見れば、くすくすとまた笑いだして
「…そうですね、稼ぐ、といえば先日の報酬のお話がありましたねぇ…
いかが、なさいますか?」
じっと、青年の目を見つめる、女の緑の目。そして女は、自身の体を軽く這う青年の手を導くようにそっと握り、軽く胸に当てさせる。
真面目なお話はきちんとした。自分は仙人としての役割は果たした。ならば次は、妖仙としての役割を果たそうか…等と考えていた。