2017/01/07 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にノアさんが現れました。
■ノア > 噴水を囲む広場の端、ベンチに脚を組んで座る黒ずくめの女が一人。年が明けてからというもの、連日飲み続けていたせいか.. 気怠くて しゃんとしない背中を、ぐったりと凭れて。
「 .........っ、」
左隣に置いた紙袋から林檎を一つ取り出すと、ローブで軽く磨いてから しゃり、と小さな音を立て一口。
■ノア > 勿論、こんな時間に買い物帰り.. な訳ではなく。よく行く安酒場に寄った帰り。いつの間にか顔見知りになった常連達の目の前で、一滴も酒を飲まず夕食にとサラダのみを注文したのが始まりで ──
「 嬉しいけど、こんなに貰っても.. 」
林檎を片手に紙袋を覗けば、中には食べきれない程の果物やらハムやら何やらがごちゃ混ぜに詰め込まれている。二日酔いには果物がイイだとか、肉喰ってりゃ元気になるだとか、皆心配して持たせてくれた品々だった。食欲なんてそんなにないけれど.. しゃり、とまた一口。
「 .........あま。」
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にイルマさんが現れました。
■イルマ > 本日も、とあるお得意様との取引を終えた帰り道だった。
手元に残ったのは、小さくも赤く鮮やかに光る宝石。それをコロコロ掌で転がしながら歩く。
フードに顔を埋め、静々と歩いていた足がふと止まった。噴水広場の端にあるベンチ、そこに座る様は何かと見慣れている。
「……どうしたの、盗人さん。仕事に失敗でもした?」
冗談めかし問いを投げかけながら、ゆっくり彼女へと歩み寄っていく。
林檎を齧っている様子から少なくとも悪いことではなかろうと判断したのだが。
■ノア > ふと ── 先日受け取った知人からの贈り物にも、疲労や冷え症.. それから二日酔いに効く薬草が入っていた事を思い出す。
( なんか.. 恵まれすぎ。)
一人で気楽に楽しめる事なんて、酒を飲むくらいしか思い付かないから.. あちこち飲み歩く内に、いつの間にか常連客と顔見知りになっていたり。他にも色んな出逢いがあって、何だか随分沢山のモノを得てしまった気がした。人との関わりが嬉しくも心地好くもあり、同時に、多くを得てしまう恐さもあって。盗人風情には贅沢すぎる悩みに、小さな溜め息漏らしていると..
「 .....イル マ、」
聞き慣れた声が聞こえ、顔を上げる。歩み寄る貴女を見上げたまま、小さく笑みを溢して
「 そんな訳ないじゃん、最近飲み過ぎて調子悪いだけ。仕事の方は.. ちょっと前にイイの手に入った、今度持ってく。まだ新居も殺風景だから、買い物もしたいしね♡ 」
■イルマ > 隣に置かれた紙袋を一瞥しながら、座っていい?と首を傾いだ。大丈夫そうであれば彼女の隣へ腰を下ろそうとして。
「なら良かった。ノアの懐に余裕があるのは知ってるけどー、程々にね?」
売りさばいているのは主に自分なのだから、彼女の懐具合を特に知っているわけで。ニヤリと悪戯っぽい笑みを返した。
「お待ちしてます。いいね、買い物。何か必要なものがあれば、あらかじめ仕入れておくけど?」
■ノア > 首を傾げる仕草に "勿論" と頷き、紙袋のない右隣をぽんぽんと手のひらで叩いて招く。隣に座った貴女の悪戯笑みには、げんなりとした表情で目を細め
「 もう今年一年分くらい飲んだ、当分要らない.. 身体だるいし... 」
そう言うと、ちゃっかり頭を貴女の左肩に乗せ。甘ったれた体勢のまま、何口かかじった痕のある林檎を差し出してみたりしながら
「 必要な物は揃えたんだけど、なんか無機質ってゆーか.. 綺麗な小物とか花瓶とか飾りたいから、機能性より見た目重視で幾つかよろしく♡ .....ん、食べる ? 甘いの。」
■イルマ > 紙袋のない方、右隣に腰を下ろしたところで、肩に乗っかる彼女の頭。
それに嫌な顔一つせず、むしろ距離を詰めてくっつきながら差し出された林檎を受け取って。
「あまりひどいなら薬か何かあげよっか? 店にあるけど…」
そんな提案をしつつ、林檎を一口齧った。あま、と小さく呟く。
「見た目重視ね、わかったー。ふふ、落ち着いたら家に呼んでね♪」
■ノア > 「 知り合いに薬草いっぱい貰った、飲んだくれのイメージ定着してきたっぽい。」
いつだって甘えさせてくれる貴女に、断りもなく こてんと頭を預け。近況やら、他愛もない会話を交わす。悩んでいた割にはやっぱり人との関わりが嬉しくて、心地好くて.. 布越しに感じる体温を、確かめるみたいに頬を擦り寄せた。
「 てゆーか.. 落ち着いたし、何なら今から寄らない ? 」
視線だけ、琥珀色の瞳でチラと貴女を見上げながら提案を。
■イルマ > 「薬草……あはは、だってアタシもそんなイメージ持ってるもん」
あっけらかんとした言い草。体温は自分にとっても心地よく、気がつけばお互いに擦り寄り合っていた。
「ん、今から?いいの? …まぁ、寒いし。寄らせてもらうのもいいかなー」
どうせ店は閉まっているから、店主がいなくとも何ら問題はない。
彼女さえよければぜひお招きに与りたいと頷く。
■ノア > 「 イルマまでー ? もう酒なんてやめてやるっ......... 数日間くらいは.. ね。」
あっけらかんとした貴女の言葉に つんと唇尖らせて断酒宣言をするも、最後に小さく付け足してみたり。続く提案に頷いてくれると、尖っていた唇も にっこりと弧を描いて
「 じゃ、行こ♡ 早く見せたかったの、部屋も例の "イイモノ" も。」
怠かった身体も軽やかに、すくりと立ち上がり。ごちゃごちゃと食べ物の詰め込まれた紙袋を両手で抱え、貴女を先導すべく斜め前を歩こうと。
■イルマ > 「たった数日ー?……まぁ、完全に止められたら一緒にお酒飲む楽しみもなくなるしねー」
プチ断酒宣言。彼女が酒を止められるわけがないとわかっていてこその言葉をかけながら、相手に続きベンチから立ち上がる。
「そうね。お店に来てもらう手間も省けるし、ちょうど良いかも?」
イイモノ。さてどんなものだろうと期待を隠さずに、彼女に先導してもらいながら一緒に向かおうか。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からノアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からイルマさんが去りました。