2016/12/21 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にハクさんが現れました。
ハク > 「ううむ、この辺という話を聞いたでござるが……
本当にこのような場所にあるでござろうか……?」

(平民地区に取っている宿から少々歩きやってきた区画。どうも、冒険者ギルドなる場所がこの近くにある、という話を聞いたのだ。
路銀も心もとなくなってきており、宿もあと5日分の前払いが出来ている限りで何かしら収入がなくては宿を引き上げなければならない。
この街にいる仇を狙っている身としては街から出る事態は避けたいがために金策を求めてやってきたのだが……
どうやら、迷子になってしまった様子で。)

「ぬぅ……あ、いやしかしここの宿安いでござるな……」

(冒険者ギルドの看板を探して覗き込んだ宿。その入り口の札に書いてある宿泊料金は今とっている平民地区の宿のおよそ1/3。
逆に言えばそれだけ客がこないか――危険な宿なのであろうが。
場合によってはこちらに移動する必要もあるか、と考えつつ尾を揺らして道を歩く。)

ハク > 「どうもこっちは違う気がするでござるが……」

(身の丈と同じ程もあるサイズの大太刀を背負いあるく狐幼女。
先程、道を尋ねた際にこっちに目的地がある、と言われたので素直に歩いてきたのだが……
次第に貧民地区に近づいてきており、空気の匂いの変化を感じ取りつつある。)

「通りを間違えたにござろうか?」

(一つ立ち止まり、壁に背を預けて狭い空を見上げて耳を揺らす。
人気のない通りだ。近くの店に入れば人はいるだろうが……
とりあえず不慣れな場所であるが故に、ここは一つ誰か人が通りかかればそこで尋ねてみようと考え。
黒い魔力被膜に包まれた体を反らすように背伸びしながら人の往来を待つ事にした。)

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にハルクラム=メイプルさんが現れました。
ハルクラム=メイプル > 先程の家では、空き巣外れを喰らった夢魔のハルクラム。
今度こそ目当てのいい男を見つけようと、暗がりにそれの住みどころを探している。

「うぅ・・・ちょっと・・・おなかすいたの・・・だれか・・いないかなぁ・・・・。」

ふらふらと、裏通りを彷徨う。次第に雲かかっていた空からは三日月が顔を出して、少し辺りは光が差して・・・

と・・・光差す所に、黒く光る誰かを見つけ・・・。見かけは自分と同じくらいの身長だが、体の輪郭がくっきりと、乳房も陰部もはっきり見える。なにやら耳が長い。

「・・・・ふぇ?」(あのこ・・なんだろぉ・・・?)

ハク > 「……む?」

(壁に背を預けて人の往来を待っていた所、道の端に新しい気配を察してそちらに顔を向ける。
――と、其処に居たのは何やら体調があまりよくなさそうな桃色の髪の少女。
少しずつ近づいてくる様子だが……どうにも、健常者の動きには見えず。)

「ぬ、おぬし、大丈夫にござるか?
このような時間に一人歩くにしては、どうにも不調の様子にござるが……」

(たまらず、壁から背を離し少女に近づき声をかける。
身に着けているものからしておそらくは冒険者ではなく近所に住まう家の子供か、という気持ちではあるが――)

ハルクラム=メイプル > とても心配そうに声をかけられたので、助けてほしいことがあれば教えてくれと言わんばかりのようすだが、ハルクラムの求めている助けが、男の精が欲しいなんて言ったら恐らく逃げられるか、笑われるかだろう。ただ、無言でいるわけにもいかない。だから言葉を濁すように

「え・・・えと・・・、お父さんと迷子になってぇ・・・、ちょっと・・・、お父さん見つけないとぉ・・・あたい・・・薬が・・・」

と、自分はまた迷子の少女なんだとあえて告げて

「多分ねぇ・・・お父さんはまだ灯りがついてる場所であたしを待っていると思うの・・・そこまで行きたいけどぉ・・・もう足が・・・」

と弱々しい声で言っては、ふらりと地面に崩れて見せて

ハク > (近寄り声をかけた所、弱弱しい声で訴えながら地面に崩れ落ちる様を見せられ少し慌て。)

「ぬ、ぬっ、お、おい、迷子……でござるか?
ぬう、しまったでござる。近くに衛兵の姿も詰所も見つけておらぬというのに……!
薬、薬か?むう、それは父上がお持ちなのでござるな?」

(体調が悪いのは薬が切れているから、という風に言葉尻から受け取り。
であればこのような場所に迷い込まずに素直に表通りに行けばよいものを……!とは思うが流石に口にはできず。
父親を捜しているのであれば、その男が持っているのだろうと察して周囲を見回すが、もちろん人影はない。)

「明かりのついている場所――とはまた大雑把な指定にござるな!
ぬう……それがしの体が大きければ運びようもあるのでござるが……
すまぬでござる、これで勘弁するでござるよ」

(自分よりやや小さい程度の少女を背負うのも難しく、であれば仕方ないといわゆるお姫様抱っこをして少女を持ち上げ。
はてさて、どこに行けばいいかと考えながらとりあえず人気のある大通りに向けて足を踏み出す。
自分と同じサイズの刀を振り回すためか、軽い少女の体くらいは難なく持つ事ができるため、その足がふいに揺れる事はない。)

ハルクラム=メイプル > そうハルクラムをお姫様抱っこをして大通りをきょろきょろと辺りを見渡しながら歩くハク。周りの人々がみれば、なんとも美しく、幼気で貴族らしき少女が、何やら狐耳の、肌がくっきりと見える露出の変な少女にお姫様抱っこをしてもらっている。これは誘拐か?とも捉えられる光景だが。。。

「えっと・・・ええと・・・あ、ここ!ぱぱぁ!」

と、ハルクラムが指差したのは偶然にも、ハクが探していた冒険者ギルド。中は数名ほどの男女がいるが・・・実際はハルクラムの父は既に死んでいる。だから適当に偽の父を誰かに演じてもらって取り敢えずはその場を取り繕う必要があると。
長身で髭面のおじさんを指差し、あの方が自分の父であると叫んだ上で

「ぱぱぁ、あいたかったのぉ!」

と抱きついて、耳元に顔を近づけて、小さく周りに聞こえない、かつ冷ややかな声で

「パパを演じないといたずらするの・・・」

と。事態を察した男は、そうだ、この子が自分の娘だと辺りに状況を説明する。

ハク > (周囲からかけられる視線には慣れている。この魔力被膜の姿は体に密着しすぎており、特に男からの視線はよく感じている。
だからこそ、少女を抱いて歩く際の視線もあまり気にしない様子で道を歩き――)

「む、ここ――おお、ここが冒険者ギルドにござったか」

(やがて少女が指さした先は偶然なのか自分が行こうと考えていた場所であり。
ある意味助かったと思いながら併設されている酒場の喧騒が響くギルド内に足を踏み入れ。
すると、中にいた男性を指さしパパと言うので、少女を下ろしてあげるとそちらの男性に飛びついていくのを見送った。)

「――むぅ」

(少しばかり悩むのがその『父親』と少女の姿に大分違いがある、という事。
幼く病弱で体を包む衣類が高級なものであるにも関わらずあんな場所に居た、ある意味箱入りの娘のような存在の父が一介の冒険者か。
どうにも違和感は禁じ得ないが……)

「まぁ、よかったにござる。
父上殿、ちゃんと娘殿に薬を飲ませてあげるでござるよ?」

(ひとまず肩の荷はおりた、と父親であるという男性に声をかけると背を向けて、カウンターへ向かう。
とりあえず仕事を探し、金を稼がないといけないのだ。)

ハルクラム=メイプル > ハクが仕事の依頼の打ち合わせをしている間に、ハルクラムはどこかいい隠れた場所を探して父と偽った男の精を頂こうと考えた。さすがに前日の食事から丸一日分の時間が経っている。そろそろ苦しくなり、今すぐにでも頂かなければと

再び父役の男に近づいては

「ねぇ・・・、ゆっくりとぉ、こっちにきてねぇ・・・そう・・何も漏らさず・・・静かに・・・怪しまれないように平然としてねぇ・・・」

そう脅迫するような冷えた口調で囁いては、男は言いなり通りハルクラムを抱っこしたまま冒険者ギルドの裏へと消えていく。

・・・仕事の注文を確認していたハクは、その姿にふと気づいたわけだが

ハク > 「ふむ、ふむ。では街の外……なるほど、街道沿いの獣退治にござるな」

(父親に甘える娘の姿を見てからカウンターで何か仕事を探す。
とりあえず急ぎで金を得る手段として確実にできて1週間程度の宿代になる仕事を2つ3つ貰うと、仕事の手続きを行って。)

「――?」

(その際に、少女が父親とギルドの裏に消えていくのを見かけた。
まぁ、おそらく薬でも飲みにいったのだろうと考えて、視線を職員に戻し。)

「む、承ったでござる。では早速――」

(仕事の承認を貰うと、頷きそのままギルドから出て、急ぎ街道から自然地帯へ向けて出発するのだった。)

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からハクさんが去りました。
ハルクラム=メイプル > 薄暗い路地裏で、悲痛な呻きが響く。しかし、声はやがてかずれ、消えていく。誰もそれを助ける者はいない。

「・・くへぇ。。。ちょっと乱暴にしちゃったぁ・・・ごめんねぇ・・、あたいのパパ・・・してくれたひとぉ・・・」

その日の食事を終え、元気もすっかり取り戻した少女は、服は千切られ、枯れ果てたミイラのようにぐったりと、あぁ・・・とばかり繰り返す廃人となった、元冒険者の姿を背に闇夜の空へと羽ばたき消えていく。

「ちょっとぉ、面白い冒険したなぁ・・・、あの子は助けてくれるかなとはほんのすこしおもったけどぉ・・・」

と皮肉を。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からハルクラム=メイプルさんが去りました。