2016/08/12 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にソル・グラディウスさんが現れました。
ソル・グラディウス > 本日の依頼を終え、地形を把握するため平民地区の通りをウロウロと歩いている。
治安が悪いと聞いたが、平民地区に関しては未だ目立った犯罪は見かけていない。いや、まぁ、窃盗や暴力沙汰は一つ二つ見かけたが…
ともかく、彼が見た街の中では「それなり」にいい都市だ。
4年前見た街は酷かった。出歩けば窃盗、暴行、売春の嵐、もはや街としての治安の統治、規律の統制は機能しておらず、腐敗した人間どもがゴロゴロ転がっていた。

(…表向きは綺麗でも、裏はどうなっているか知れたもんじゃない)

依頼達成の報告と報酬の受け取りのため、冒険者ギルドへと歩を進める。

ソル・グラディウス > 街を歩くと遠方でざわめきと悲鳴が聞こえる。
あぁ、まただ。
何処かの貧困層のガキが一般市民から何か巻き上げたのか?
悲鳴を聞くとその風景を思い浮かべ、嘲笑を浮かべる。

「あぁ…まぁ、確かにな」

誰かに返答するようにそう答える。
心なしか、後ろにその声を届けるようにしゃべり、自分は窃盗に会わないようにポケットの私有物をしっかりと握る。

(そういえば思い出したが、こういう窃盗も冒険者が逮捕した方がポイントになるんだっけか?
前に会った少女はそうやって老婆にカバン返してたし…いや、まぁ、本当にポイントになるかはわからないが…)

立ち止まって悲鳴が聞こえた方を向く。
何故だか心の中に迷いが生じる。

ソル・グラディウス > 「……」

そちらの方向を眺めているうちに自然と足がそちらの方へ向き歩き出す。

(あんまり気は進まないが、困ってる人を助けて住人の信頼を多少なりとも勝ち取っておいた方がいいだろう。
それが結果的に大金の手に入るチャンスになるかもしれない。

全く、大体盗られないようにしろってんだ。第一…)

そう心の中でぶつぶつぶつぶつと繰り返すが、足はいつの間にか早歩きのスピードになっており、
全速全身で走りたいのを我慢しているように体はうずうずしている。
自分にとってこれはただの売名行為であり、住人が困ってるから助けに行くわけではない。
そう自分に言い訳をしながら、自身の心の奥底にある善の感情をねじ伏せる。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からソル・グラディウスさんが去りました。