2016/04/03 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にタマモさんが現れました。
タマモ > 今日も平民地区を歩く少女、その姿は商店街にあった。
露店の並ぶ大通りは結構歩いているし、裏路地も気が付いたらよく歩いていた。
…うん、気付いたら歩いていたってのもあれだけど、気にしない。
という訳で、露店に並ぶ商品を眺めるのではなく、まず何か売っている商店で引かれるものを探している。

当然、これといった目的は相変わらずない。
目を引く何か、がありそうな店を探しているのだから、そうそう見付からない。
誰かと一緒ならばともかく、1人の時は並な物では止まらないのだ。

タマモ > いやいや、それだといつものように素通りだろう。
そう思えば、別の案を考え始める。
商店街とはいえ、全部が全部の建物が商店ではない。
片っ端から入ってみようか?そんな事を考える。

どうせ、こう長々と眺めるような商品の置いてある場所なんて、そうはない。
これといった目的もないから買う物を迷う事もない。
目に付いたものが高額だったらどうするか?
…そもそも、富裕地区の店ではない、そこまでの物が売っている店もないだろう。

タマモ > 考えがまとまれば、後は早いだろう。
一旦、この商店街っぽい通りの始まりだか、終わりだかの辺りまで一気に歩く。
店なのか、民家なのか、まぁ、入り口を見れば判断出来ると思う。
これがこの店だという判断もつけぬまま、これがここ、これがここ、と目星を付け、通りの端で足を止めた。

よし、考えるよりも実行だ。
体で覚える云々と同様、まずは動くのがこの少女。
目星を付けた店っぽい雰囲気の建物と思う一つ目の入り口を、すぱーんっと豪快に開け放つ。
この時点では、まずここが何の店か分かってない。

タマモ > さぁ、何がくる?何が来ようと、適当に眺めていれば済…
開け放ち、目の前に店内の姿が映れば…考えがそこで停止した。
感覚を空けて置かれたテーブルと、囲むような椅子。
そこに座っている客は、テーブルに並べられた料理を各々口にしていた。
あ、うん、これは…見てるだけじゃ済まない場所だった。

開けた勢いで店内に入れば、カウンター隅に空いていたテーブルへと腰掛けた。
メニューを手に、ずらりと並ぶ料理の名前を上から選ぶように見ている。
見た目は入ってきて普通に食べるものを選ぶ客の姿。
だが、しかし、少女は少し前に食べ歩きをした後だった。
…小食の少女、後どれくらいで限界がくるだろうか?
メニューをしっかりと選んでいるのは、量を少なく済ませる為に真面目に選んでるからだ。

タマモ > あ、拙い、分からない。
通い慣れている店ならばともかく、ここはそういった店ではない。
メニューを見たところで、それの量が分かるものではなかった。
ちらりと、視線を店内へと移して客の食べている料理を見る。
皿の大きさとか、その上に盛られた料理を見て、それで判別しようと…
…うん、見てそれがメニューの何なのか、把握してる訳がない。

ならばと、店内に知り合いという救いの手があるかどうかもついでに見る。
考えてみれば、自分のこの見た目であの登場で、気付かない知り合いは居なかった気がする。
さて、本当にどうするか…?はふ、と溜息を一つ、天井を見上げた。

タマモ > 少女は考えた、考えに考えて…その末の答えは、これだった。
店員を呼ぶと、メニューのいくつかに指を当てていく。

「………これと、これと、これ、持ち帰るので包んで頼むのじゃ」

うん、完璧だ。選んだものも、自分の分かる範囲で包めるものを注文した。
注文を伝えに戻る店員を後に、ぐてーっとテーブルに突っ伏す。
…なんでこんなに無駄に頭を使わねばならんかったのじゃ、と。
しばらくすれば、包みを持ってやってくる店員。
支払いを終え、そそくさと立ち去るのであった。

買った料理はどうしたのか?ちゃんと冷めたけど食べました。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からタマモさんが去りました。