2015/11/13 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にレミュレさんが現れました。
レミュレ > (昼間、晴天。平民地区で一番の賑わいを見せる市場、商店や露店の連なる大通り。人の往来は盛んで、細い通りなどはまっすぐ歩くのも難しいほど。明るい陽光が降り注いで一層活気づいていた。)……ふ、わぁ…っ、……すっごーい…!(そんな雑多な景観に混じりこみながらも、その景観に驚き感嘆の声を小さく上げながら歩みを進める一人の女。傍らの男にすごいね、すごいね…!と飽きずに感動を伝え、その度に前を見て歩けと窘められていた。)…でも、すごいんだもん、……こんなに人いっぱい、みたことない…!(こそこそとしゃべるつもりで口元に手を当てて傍らの男にだけ伝えようとする言葉は、周囲の活気にかき消されて結局普通の声量となっていた。)
レミュレ > …あっ!あったよ、あったよ!(人の頭の間に見えたとある店の景色。通りにせり出した布張りの屋根、その奥にロール状になった大判の布が壁に幾つも立てかけられている。目的の店は布屋だ。次の舞台公演の衣装のために探していた店だった。いうや否や、人込みの間をすいすいと軽々通り抜けて、同伴というか付き添いというか監視役だった同僚の男と離れてしまう。そんなわけで一人で立ち入った布の店。豪奢な柄もの、繊細な模様、カラフルな色合い、たくさんの種類の布が大の男をも超える高さのロールとなって、壁に幾重にも立てかけられている。客は好きなものを選び、店員に必要分だけ切り取って購入するシステムのようだが、女は目に映る柄の多さにばかり気を取られていた。)
レミュレ > (店は思いのほか奥行きがあり、四方を布で囲まれているせいか暖かく、空気がこもっていた。足元には糸くずが無数に落ちているのも布屋らしいといえばらしいが、整頓されているとはお世辞にも言えない雑多な雰囲気である。見上げる天井もオレンジ味のかかった布で、直射日光を遮りながらも風に揺らいでいた。)……はぁ…!すっごい、きれい……!……わ、こっちはキラキラ……!(目に付くものに飛びついては直接触れて、触り心地を確かめ、ついでに匂いを嗅いでみつつ。次から次と飛びついているうちに、迷路じみた店の奥ほどへと足を進めていた。通りの喧騒も、いつの間にか遠くなっている。)
レミュレ > (真っ白なレース編みの布地を見つけると、息を飲んで足取り軽くそちらへと歩み寄る。髪の毛が遅れて背中にやってくるころ、広げる布に体を巻き付けるようにして頭からすっぽりと布に覆われる。とはいえレース編みの布で女から店内の様子は不鮮明だが見えてはいる、同時に外から誰が見たとて布にじゃれ付いた女の姿も認めることができるだろう。)…はぁ…きれいだなぁ……こんなドレス着たいなぁ…!(すらりとした腕を目線の先へと伸ばし、そこに沿うレースの布地。模様の美しさに感無量といった様子で、うっとりとしたため息をついた。)