2023/07/20 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にクフィナさんが現れました。
クフィナ > 冒険者ギルドの依頼が張り出される掲示板の前。
そこで仕事を探すのだがその表情には切羽詰まったような色はなく、あくまで良いものがあれば受けよう、そんな気配を滲ませ。

「近場だとこれというのがないんですよね。
かといって遠出は気分じゃないのが……」

そんなことをぼやいては近場の採取や簡単な討伐依頼に目を向け。
そして次には遺跡探索などでの斥候の募集という物にも目を向けて。

しかしそのどれもが微妙に思えるものが多くて二の足を踏み。
久しぶりにPTを集めて遺跡潜りもいいかもと考えてしまい。

そんなことを考えては依頼を眺め、そして時折にギルド内に視線を向けて。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にメレンさんが現れました。
メレン > 冒険者ギルドのカウンターの向こう。
大量の書類を抱え込んで、数多くある窓口をドタバタと駆け回る丸眼鏡の女性職員。

「また新しい依頼が来ています!こちらは催促が来てますので早めに承認をして掲示板へ張り出してください!」

冒険者たちの仕事を支えるギルド職員は忙しい。
命のやり取りをする冒険者たちに比べれば……なんて生ぬるい話はない。

事務仕事や冒険者の依頼斡旋、アクシデント発生時の冒険者や依頼人への補償対応……
とにかく、大変なのである!

職員同士で業務連絡を繰り返しながら、新しい依頼書を数枚抱えて、カウンターから出てくれば掲示板の前に
やってくる丸眼鏡の女性。……と言っても小柄な体格で幼く見える。

「あっ、こんにちは。新しい依頼が入りましたよ!
 あと数刻で今張り出しているものはいくつか撤去してしまいますので、
 もし気になる依頼がおありでしたらお早めにどうぞ!」

掲示板を眺めるあなたのもとにやってきた、丸眼鏡の女性。
丁度、あなたが依頼を探していると知れば、新しい依頼の存在を知らせる。

クフィナ > このままこれという依頼が無ければ適当に街中に繰り出すのも悪くはなく。
どうしたものかとギルド内と掲示板に視線は動いて。

しかし仕事を探すよりも可愛い子がいないものかと考えが移りだした頃。
窓口の当たりが賑やかになり視線を向ければカウンターから出てきた女性が掲示板の前に。

「こんにちわ、新しい仕事が入りましたか。
今の依頼はパッとしないんですよね、どれも。
新しいのを見せてもらえます?」

ちょうどやって来ての言葉に丁度いいと頬を緩め。
新しい依頼を早速見せて欲しいと笑顔でお願いをしては抱えている書類を覗き込もうとする。

メレン > 掲示板を眺めれば、大体どんな依頼が残されているのか大体の見当はついた様子で頷く。
初級者向け……と言うか雑用に近い、移動時間ばかり取られてうまみの少ない依頼が眼に留まる。
「ですよねぇ……」としょぼくれた様子で、ピン留めされてた依頼書を回収すれば、はぁとため息。

……担い手が見つからない依頼のうち、危険の少ないものは学院と提携して課題として斡旋。
最悪、冒険者ギルド職員から人員を割り当てて消化するか再交渉するしかなくなる。

「新人さんが場数をこなすにあたっては、うってつけなんですけど……
 もう我々の教えなんて要らない方になると、もっと美味しい依頼を探したくなりますよね」

本当は、出来れば消化してくれると嬉しいのだが企業や組織ではなく、個人事業主なので
階級や条件の制限を除いて冒険者にこれ と強制は出来ない。故に売れ残りも多く。

あなたが興味を示せば、表に張り出されていた採取依頼や討伐依頼よりも、多少は手ごたえの
ありそうなものを紹介する。

「新種の有毒植物駆除……事前情報が殆どないのですので、新人さんには斡旋出来ないものです。
 戦闘を想定したものなら……中型の魔獣が王都近辺に縄張りをつくってしまって……。
 つがいの魔獣が、王国騎士団をも撤退させていると報告がありますから御一人では……うーん」

現地までの距離は大した事ないだろうが、かたや情報に乏しく手探りであることが課題。
もう一つは、一定の力量がある冒険者……あなた以外にも誰かが欲しいといった顔の職員。
さらに依頼書をめくると、貴族のペット探しや学院の特別講習の臨時講師の募集……
報酬はしっかりしているものばかりだが、当然それなりの面倒臭さも感じられるだろう。

「……あ、あとは……。……”変な”依頼も来てるのですが、……ギルドからは断ろうと
 検討しているものも……一応、ご覧になられますか……?」

あなたをまじまじと見つめ、女性であり魅力的なプロポーションの持ち主であると分かれば
少し言いづらい様子で、もう一つの依頼書を見せる。

【コクマー・ラジエル学院 水泳講師募集(女性限定) 学院指定の水着着用必須。審査アリ】

クフィナ > 「最近の新人は中途半端な実力あったりしてそういうのは見ないですしね。
最初のころは数場を踏んで経験するのが一番なのに…」

自分は新人の頃はそういう仕事をよくやっていたので分かるというように何度も頷き。
今でも馴染の個人依頼は受けはするが、それ以外はどうしても拘束時間などで疎遠となる。
勿論例外もありはするのだが……

「こういう依頼、まだあるんですね。有毒植物の駆除で事前情報なしが危険すぎですね。
戦闘は結構苦手ですから、これはちょっと……」

新種の植物に興味はあり、距離も近いのだが事前情報なしはどうにも引っ掛かり。
魔物の駆除に関しては斥候ゆえに戦闘は不得意、誰か戦闘が得意な同行者が居なければきついという自覚はあり。
ペット探しや臨時講師は悪くないと思い、そのあたりを熱心に見つめていたが。

「この依頼は教える相手が女性とならありですね。
水着の着用は判りますけど、審査?」

女生徒に教えるならついでにと悪い考えが頭によぎり。
しかし審査と聞くと何を審査するのだろうと首をかしげて。

メレン > 現役冒険者であるあなたの口から、同調する言葉が返ってくれば何度もこくこくと頷く。
自身が冒険者デビューした頃に比べれば、後進たちの素養は確実にレベルが高くなっている。
……だが、驕れるもの久しからず。
デビュー初期から挫折を知らず天性だけで乗り越えてきた者ほど、惜しまれながらこの世を去る。
多少の勢いは冒険者には欠かせないのだが。

「魔族の侵略や生物実験の余波で、自然の生態系にも影響が及んでいるみたいです。
 王国も研究機関を派遣して調査中のようですが、とにかく手探りで人手が欲しいのでしょうね」

無闇に語るべき内容ではないが、王国の内情は想像より滅茶苦茶で絶賛人手不足の模様。
危険に対する嗅覚が鋭いあなたの言葉には、安心感を覚える一方で「戦闘は苦手」と聞けば、
もう一方は速やかに取り下げて。

「流石に我々ギルドとしても冒険者の方々を、可能な範囲で守る責任もありますから。
 上の方が、厳しめに条件を付けてくれて学院の方にも呑んでいただけたのでそちらはご安心ください」

いくら提携関係と言えど、所属する冒険者には右も左も分からない者だっている。
冒険者に自己責任を求める一方で、ギルド自体が冒険者をはめるような形にならないよう気を配っているのだ。

「先方から確認してる限りでは、『安心して生徒を預けられるか』の観点で人柄、経歴……。
 あとは、着衣時の姿が生徒に悪影響を及ぼすか否か……そのようなお話を伺ってますが……」

どこか腑に落ちない様子で語る職員。
胸の下で腕を組み、うーん…… と首を傾げると「女の勘と言いますか。何かありそうに感じたので」と
断ろうとした理由を明かす。

もちろん、当人がその気なら止める謂れはない。報酬・手当類は学院相手ゆえに好条件なのだから。

クフィナ > 最初のお使い程度依頼こそ大事なものだと思う。
しかしその反面、才能があるものが頑張るのは悪くはないという気持ちもあり。
その後に冒険者は続けられるかは本人次第なのだからと。

「新種というより、品種改良された感じですか、それですと。
駆除できれば駆除して、無理なら情報を持ち帰るでもよさそうですか」

王国も調査中と聞けば駆除が無理でも情報を持ち帰れば最低限の報酬を貰えそうと考え。
苦手な事を告げればそちらを取り下げることに無理強いをしない良心的な職員とよくわかり。

「学院からするとそれは絶対ですよ。
水着の時点で悪影響は仕方ないと思うんですよね」

腑に落ちないと語る職員に悪影響は仕方ないと苦笑し。
断ろうとした理由に恐らくは教師か男子生徒のどちらかが雇われた冒険者に何かしようとしているのだろうと考え。

「とりあえずは向こうで話を聞くだけ聞いてみるのはありです?」

それで判断は可能かと、無理なら大人しく新種植物の駆除にしようと考えて。

メレン > 品種改良 そう表現するあなたには、寧ろそちらの方が相応しいかもしれないと感じる眼鏡娘。
何分、生態も解明されていない状態で変に魔族の存在を挙げると色々と面倒なのだ。
裏で起きているややこしい事情をよく知らない冒険者が「魔族が……」と憶測で話を広げたせいで
王国の動きに予期せぬトラブルを呼び込む事があれば厳重注意処分が下される。
故に、書面上ではあくまで新種 と表現している。


「はい……!王国の方々からも感謝される事間違いないでしょう。
 一応、不確定要素が多い依頼なので任意加入の保険も合わせてご案内はしますね」

冒険者としての腕前はもちろんだが、大体の依頼人の背景事情にも察しがつくあなたに、
書類を抱えたまま明るく笑って答える。
安全を取るかどうかの問題だが、依頼を受ける際は目安程度に各種保険も併せて説明だけはしておこうと。
未知の毒ともなれば治療および休業の補填も色々考えねばならない。

「……そ、そうですね……。……ええっと……その、……何と言いますか……。
 とても……整ったスタイルをされていますので、本当にお話された通り……あはははは……っ」

じっと、あなたの身体を上から下まで眺めれば、なんてメリハリのあるナイスバディなのだと思わず羨む。
むっちりとした体形がコンプレックスで上から下まで無難に露出を控えた己からすれば羨ましい事この上ない。

「あ、はい!それはもちろん大丈夫です。これだけじゃ、分からない事が多すぎて不安になりますよね。
 色々ギルドからもアドバイスやお助け出来る部分もあるはずなので、些細な事でも遠慮せずどうぞ!」

にっこりと笑い、眼鏡をくいっと整える。
あなたなら、危険に関する嗅覚は優れているので心配はなさそうだがギルドを通して物申す事で
有利に話を運べる事だってあるかもしれない。

前向きな様子のあなたには、良い仕事になるよう眼鏡娘もサポートは惜しまない。

クフィナ > 昔にそんな妙な依頼を受けたことがあったとふと思い出し。
生態も何もわかっていない植物の駆除程大変なものはない。
なのでそう考えたのだが違いは内容で安心して。

「こういう依頼はむしろ得意なんですよ。
それは助かりますね、そういう案内をしてくれないことが多いですから」

王国の感謝は良いのだが、駆除失敗でも情報を持ち帰れば成功になる依頼は得意の範囲。
しかも保険などの説明も聞ければ何かあった場合に大助かりだと。

「スタイル?これでも自慢できる一つなんですよ」

身体を眺められスタイルがと言われれば胸を張ってみせ。
貴方も良いと思いますよと見返しては微笑んで。

「ちょっと判らないことがおおいですよね。
ギルドの方でもうちょと細かな詳細が分かれば教えて欲しいですね。
それで受けるかを決めちゃいましょうか」

そう決めれば植物の駆除と学院の期間が重なっていないかと確認し、大丈夫そうなら両方受けてしまえと決めて。

メレン > 一昔前のやり方だったり、担当職員が雑だったりするとそんな事もあるのだろう。
もっと上位のお節介不要なレベルになれば、「あとはよろしく」で丸投げに近くなるのだが。

「気に入っていただけたなら何よりです!手探りと言う事は、言い換えれば早い者勝ちでとにかく
 何か持ち帰ればそのまま全部お手元に報酬が返ってきますので。出来る範囲で……ですね!」

あなたがかなり意欲的な様子なのを見れば、案内した自分も嬉しくなる。
何かあった時の懸念事項を可能な限り潰して、思う存分得意分野で活躍してもらいたいものだ。

「ぁ……あははは……。ど、どうもありがとうございます。
 その……わ、私は事務職続きで身体も絞れていないものですから……っ!」

己のスタイルに言及されれば、ぎゅ と目を瞑って恥ずかしがり、依頼書で顔を隠しあたふたと困惑する。
コンプレックスを褒め称えられた時の、どうしていいのか分からない何とも言えぬ感情にしばし動揺していたが、
依頼の話になれば咳払いしながら平静を装い。

「分かりました。念のため、昨年に同様の依頼を受けた方が居ないか記録も漁ってみますね!」

乗り気なあなたには、そう言って情報収集に努めようと意気を見せつけ。
二つの依頼の時期を気にするあなたの言葉を耳にすれば、依頼書をそれぞれ眺め、ふーむ と一考。

「学院側はカリキュラムが決められているので、該当する授業の日だけ先方に向かえば大丈夫でしょう。
 駆除依頼の方は、長めに期間が取られていますので融通は利くはずです。講師を引き受ける条件の確認や
 先方の審査もあって、後ろにずれ込むはずですから駆除依頼を先にこなした方が効率的ですよ!」

単なる仕事の斡旋を超えて、どこかマネージャーじみた領域にまで踏み込みつつ。
その場で用済みの依頼書を裏紙として使い、ざっくりとしたメモ書きでスケジュール案を書き出していく。
やや走り書きだが、日程調整の目安として分かりやすくまとめたものを見せびらそう。

クフィナ > 「こういう依頼はワタシとしては当たりなんですね。
最初だとどんなことでも貴重な情報になりますから」

恐らくは最初に聞いたのが自分なので今なら何でも依頼主は喜ぶ。
その上に保険などの保証もあるのならば引き受けるのは良い選択。

「もっと自信を持ってもいいですよ。
そんなのは少し運動を摺ればすぐですから」

恥ずかしそうにして困惑する姿にくすくすと笑って見せ。
絞れていないと聞くとそんなのは直ぐだと言い切って。

「お手間ですがお願いしちゃいますよ」

これで怪しい話があれば辞めて一つの依頼に絞ればいい。
今は二つと欲張っているがそれぐらいはできると考えてもいて。

「それなら両方問題なさそうですね。
じゃ、学院の依頼に怪しいのが無ければ両方行っちゃいましょうか」

纏めてくれたスケジュールを見れば問題なく両方行えると判り。
ならば両方にすると決めてしまい、手続きを早速しようと彼女と共にカウンターに向かおうとする。

メレン > 御眼鏡にかなう依頼を紹介出来たようで、やり甲斐を感じる眼鏡娘。
早速、冒険者の存在感を発揮してもらう為に忙しくなるが精一杯サポートしてみせようと。

「ぁ……は……はいっ。……な、なんとか頑張ってみます……。
 ……あー、えっと…!出来ればで構いませんので、本日以降もご連絡がつく状態でいただけると嬉しいです」

恥ずかしさで、思わずぎゅぅ と両腕で己の身体……特に、ジャケットやインナーを着こんでいても
全然隠れない爆乳は、必死になって隠そうと。

身体を隠す姿勢はそのまま、あなたから詳細確認を引き受ければ眼鏡を光らせてはきはきと答える。
スケジュール的にも特にややこしくなさそうと分かったなら、早速あなたを連れてカウンターへ向かおう。

「ごめんね!さっき承認もらった依頼の件で、ちょっと!!」

同じくギルドでせっせと働く年下の職員を呼び止めれば、そっと椅子を引いてあなたに腰かけるよう促す。
二人して詳細の説明に入り、後輩とあなた、両方の質問にてきぱきと答える眼鏡娘は、それからもしばらく
依頼の詳細で話を進めていく。
一通りの認識合わせを終えれば、いくつかの書類を渡してあなたを快く送り出すだろう。

クフィナ > 依頼は外れや良いものに遭遇しないことが多いのだが今日は当たり。
それもこれもが彼女のお陰と思えれば笑みが浮かび。

「無理なく運動をするとあっという間ですよ。
これでもギルドにはよく顔を出してますから、直ぐに見つけれますよ」

恥ずかしそうにする姿を見ては嬉しそうにくすくすと笑い。
隠れない物を隠そうとする姿は可愛く見え。

こんな状況でもお願いをすればはきはきと答えてくれる姿は安心できるものであり。
共にカウンターに向かえば早速手続きに入ることになり。

そして促された椅子に座っては詳細の説明に聞き入り、必要になることを訪ねてはその返答を貰えて満足そうにして。
そして認識合わせが終わり依頼を受ける契約をして書類を受け取り。
朗報を期待してと笑ってはギルドを後にして。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からクフィナさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からメレンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にビーンさんが現れました。
ビーン > 今日は普通の、そう、普段の格好。
先日までのちょっと危ない仕事でしていた女の子の服を脱いで普通の男の子の服を着て、外での薬草採取。
夏場だけあって、降り注ぐ太陽と、熱された地面によって暖められた熱風に大分やられ、汗でぐっしょり。
王都に入る前に一応水の魔法で汗を流してから予備の服に着替えたが、汗臭くないか少し心配。

本人は気にしているが実際にはほんのりと甘い、ごくごく弱い催淫性の香りとなっているが、本人がコントロールしていない為、気づいてもいない。

門をくぐり、大通りへ。
肩に食い込む背負い籠の中には夏の太陽を浴びて我儘に育った薬草、野草、根っこやらの採取物。
籠から飛び出ている葉っぱが若干わさわさと歩く度に揺れ、人目を誘う。

ビーン > 「水筒の水も魔法で作った水になったし、お腹もすいたし…」

はふはふと少し上がった息、小さな体は栄養を求めているのかくぅくぅと時折小さく啼き声を上げて自己主張。
この荷物を背負ったままでは屋台で軽く食べるなんて言うこともできずに眉尻はへにょっと下がる。

「とりあえず、ギルドに行って生産を頼むのか、荷物を置いてご飯を食べるのか…。」

荷物も下手な所に置いておいたら籠ごと消えてしまいそう。
なかなかに悩ましい様子でため息さらに一つ重ねる。
手ごろな所で手ごろな値段で買ってくれればそれでいい気もする。
特に依頼も無く、貼り付けてあった買取リストにある薬草を選んできたので、実績やら小難しい事をぬきにすればそれもまた許される範囲。
偽金だったりするとこまるが、冒険者ギルドへ売るレートは頭に入っているし、それを下回らなければ大丈夫などと、どこかボンヤリと考えながら大通りの端っこ、とことこ、わさわさ草を揺らしながら進んでいる。

ビーン > 鼻腔を擽る香ばしいたれの匂いと肉の香り。
その暴力的な匂いに口の中で唾液が溢れ、ついつい喉を鳴らし、ごくんっと飲みこんでしまう。
やはり、この荷物を背負って列に並ぶことが出来なければ、紫の瞳を隠すヴェールの様な髪の下で視線をついつい屋台に向けてしまう。

「美味しそう…」

何度か任務から帰ってくる時に食べたことがある為、味まで思い出してしまう。

ビーン > なんとか肉串の誘惑を振り切り、背負い籠を生産カウンターへ。
預かり証を受け取ってからギルドを後にして、先ほどの肉串の屋台の行列に並ぶ小さな姿。
客はあっという間に捌かれ、何とか少年の番。
肉串4本、果実水を入手。
ほくほく顔で、人気の少ないほうへと足を向け、日が落ちて涼しくなり始めた街を肉串を小さな口で啄みながら歩き始める。

路地裏へと進んでいることに今だ気づいていない少年。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からビーンさんが去りました。