2023/06/19 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にアスリーンさんが現れました。
アスリーン > 夜も更ける時刻。
月が空にかかり、星が流れ、屋内の火は消える。
遠く賑やかな喧騒が響く通りから外れて、昼間は人で溢れかえる広場は、今は閑散として。
その広場の中央に、それはいた。
3メートルに届こうかというほどの巨躯を持つ女。
その風貌は、少女のような顔つきに、白い豊満な胸元を見せた法衣。
神職者とわかるいで立ちで、白銀の髪は長く夜風に揺られている。
只の人から見れば、巨人の血でも混じっているのかと思うだろう。
それ以外の"見分け"のつく者から見れば、それが人ではないと一目で看破できる筈だ。

彼女は広場の路傍に悠々と膝をついて座り込み、人の営みを愛しく見守る慈母に似た微笑みを浮かべている。
その腕には全裸の身に恍惚の表情で、多幸感に溢れながら快楽に沈む者の姿があったか。
その者を撫で、愛で、愛を囁き、幸福な絶頂を齎す手。

こんな夜更けに、一体誰が通りかかるのか。
もし通りかかったなら、貴方はその光景を見るだろう。
近づくも逃げるも、貴方次第だ──。