2023/06/07 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にファルスィークさんが現れました。
■ファルスィーク > 夏日と言ってもいい気温ではあったが、日も落ちて少し経てば多少涼しく過ごしやすい。
この時間帯になると盛況になり始めるのは飲食店と娼館辺り。
風に乗って料理のいい香りや、客引きの声も聞こえてきたり。
まだ宵の口である。もう少しすれば酔客の喧騒もより賑やかになってくるのだろうが―。
「さて…取り敢えず食事も酒も、少し腹に入れたい所ではあるが……」
何処かいい店はあるだろうか。
そんな事を考えながら、ゆるりと歩く通り。
■ファルスィーク > 不意に届いた香ばしい香りになる腹の虫。
空腹感が増長され、香りに誘われるままに立ち寄った酒場にて、暫し飲食を楽しむ事になった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からファルスィークさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にミンティさんが現れました。
■ミンティ > 日が暮れるまで仕事が途絶えなかった日。一日の締めくくりに出張での鑑定依頼を終えて帰途につく。大通りをのろのろと歩く足取りは、すこし心もとないもの。
今日は瞳の力を使い過ぎたから、なんだか頭がぼーっとしていて。冷たいものでも取って気持ちを入れ替えたいなと思っていたところ、通り沿いの小さな公園に、いくつかの屋台が出ているのを見つけた。
これから遊びに出るような、若い人向けのお店なのか。屋台を飾る華やかな装飾に、自分も若者であるのに、なんとなく尻込み。
けれど、なにを売っているんだろうと観察し、その中の一店が氷菓子を扱っているようだと察すると、足はふらふらと引き寄せられるように公園の中へと進んでいた。
三人ほど並んでいた列の最後尾について、その間にメニューを確認する。
細かく砕いた氷に、果物由来の甘いシロップをかけたもの。以前にも口にした事があるけれど、冷たさに頭がすっきりした事を思い出すと、財布の中、手持ちの金額を確認。
そうしている間に順番が回ってくると、これにしようと決めていた商品の器を指差して。
「……これ、一つ、お願い…します…」
声はいつもどおり小さいせいで、店主の人に届いたかどうか。それでも指差しでシロップの種類まで指定していたから、注文は滞りなく終わった。
しばらく待って、山盛りの氷を入れた器を手渡されて。料金を支払うと、周囲を見回し、近くのベンチへと向かう。
さすがに家に帰るまでには溶けてしまいそうだからと、腰を下ろし。小さな木のさじで掬った氷を口に含む。途端、突き抜けるような冷たさに、きゅっと目をとじて。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にキルシュナさんが現れました。
■キルシュナ > 「だ~~れやっ?♥」
気配など欠片も無かった背後から、特徴的な西国訛りのハスキーボイスが聞こえて来たと思ったその瞬間、少女の薄い胸をふにゅんっと絶妙にして猥褻な力加減で揉み込む二本の淫手。
ついでにはむはむっと桃色髪から覗く耳朶にも八重歯による甘噛みなどが行われる物だから、不意打ちを受けた少女としてはたまった物ではないだろう。
そんな自由奔放好き勝手な事をやらかしながら、縦割れの瞳孔を持つ金の双眸は油断無く少女の手にする氷菓を見つめており、驚きから彼女がそれを落としそうになるのなら、さっとスマートにフォローを入れる準備をしていた。
そんな気遣いしてるヒマがあるならいきなりの乳揉みをやめろと言われそうな物だが、『そんなん知らん! ウチは乳揉みたなったら揉むんやっ!!』などという常識に小便引っ掛けるような持論を投げられるだけである。
■ミンティ > 一口、もう一口、さじを口に運ぶたびに粘膜が氷で冷やされて、だんだん舌の感覚が曖昧になってくる。もしかしたら味覚も多少落ちているのかもしれないけれど、なにも感じなくなるほどでもなく。
ほどよい甘酸っぱさと、とろりとした甘さ。単純に果汁だけでなく、砂糖を煮詰めたような舌触りに、頬は緩みっぱなしだった。
身体が芯から冷えて、そのうち夜風に撫でられる頬や首筋に肌寒さを感じはじめて、きゅうっと身を竦めた。
気がつけば背凭れにくったりと重心を預けて、くつろぎきった姿勢。自宅でもないのに行儀が悪いと思うものの、姿勢を整えたりはせず。
「ふやぅ♥」
仕事終わりの、ささやかなご褒美の時間に浸りきっていたから、周囲への意識なんて散漫になっていた。
冷えて少々敏感になっていた身体に、背後から唐突に触れてくる手。さほどもない胸の膨らみを掻き集められると、伸ばしていた両足をひょこんっと跳ねさせるほどに反応し。
「ッ……~~~~!!」
公共の場で、屋台が出ている事もあってそれなりに人のいる場。そんなところで、それなりのボリュームでおかしな声をあげてしまったと気がついた直後。
その手の主が誰か察しがついたように、器を持たない片腕を暴れさせての抵抗と抗議を開始する。
■キルシュナ > 「にゃはははははっ♥ いやぁ、可愛らしい声だすなぁ♥ ウチかて思わずその気になってまうやん?♥」
"思わず"どころか四六時中"その気"である淫乱猫は、不意打ちの甘悦に両の細脚を跳ね上げエロ可愛い声を漏らした知人に大満足の笑みを浮かべる。
そのまま少女が派手にイクまで執拗に乳揉みしたいという欲望に耐えて身を離した長駆は、ひょいと軽やかにベンチの背もたれを飛び越え少女の隣に腰を下ろした。
相も変わらぬハイレグの競泳水着めいたボンテージファッションが、鋼糸のレースアップから覗く肉果実をたゆゆんっと揺れ撓ませ、柑橘を思わせる甘酸っぱい体臭を仄かに香らせる。
「しばらくぶりやねぇ、ミンティちゃん。元気しとったぁ? 何や美味そうなモン食っとるけど、それ何? 何味?」
くねくねふにゃふにゃ猫の長尾を揺らめかせ、少女が手にした氷菓子に興味津々。そこに行き過ぎたセクハラ挨拶に対する反省などは欠片も無い。
そして、王都に棲息して長い猫娘なので、夏の風物詩とも言うべきそれ―――俗に"かき氷"と呼ばれるそれを食べた事くらいは当然ある。
あくまでも『ミンティちゃんが食べている物に興味がある』のだ。
■ミンティ > 振り回した腕は、背後にいた誰かに仕返しをするより先に、ベンチの背凭れに強かに打ち付けてしまいかねない鈍臭い動き。
さっさと隣に腰をかけてもらえて、逆に怪我をしなくて済んだというような状況かもしれない。もちろん、そんな風に納得できるような状況でもない。
前髪で目元を隠すように俯きながら、しゃくしゃくと、口に運ぶ氷の冷たさとシロップを味わう。
今の声をあげたのが自分ではないと、他人事を決めこむような素振り。
「おひさしぶりです。こおりです。………え…えと、…いち…ご?」
一切声の抑揚がない発音で、不愛想な応答。けれど、思考が必要な問いかけをされると、きょとんと目を丸くし、小首をかしげた。
そういえば何味なんだろうと、しっかり味わうようにして。赤い色、甘酸っぱさと甘さから思い浮かんだ果物の名前をあげる。
糖蜜だか、練乳だか、他にも混ざっているような気がしたから、はっきりと断定した口調にはならず。
■キルシュナ > 先の失態を無かった事にしようと素知らぬフリで氷菓子を搔き込む様子には、唇端をにんまり持ち上げた大口を繊手で隠してぷくくと小さく忍び笑う。
先の声音に何事かと目を向けていた周囲の人々にもモロバレであったらしく、皆々が大層優しげな目を向けていたが、その事実は少女の為にも伏せておこう。
そんなどうでもいい優しさを発揮した猫娘の問いかけへの少女の返しはいちご味。
「ほほぉう、いちごか。ウチ、いちごには目がないんよねぇ。食べたいなぁ、食べてみたいなぁ。ミンティちゃんの食べとるかき氷、ウチもおすそ分けしてもらいたいなぁ……♥」
ちらりちらりと金眼を向けてアピールするのはもちろんの事、セリフの末には妙に蠱惑的な艶を帯びたベージュの唇を「んあぁ…♥」と広げ、口腔の暗がりの奥に唾液に濡れた紅舌を蠢かせて"味見"を強請る。
細めた金眼がじぃぃぃ……っと少女を見つめて言外に告げるのは、口移しによる味見である。
彼女が大人しくそれに応じるならばそれでよし。
こちらの期待を裏切るならば、相応に恥ずかしい目に合ってもらおう。
そんな邪悪な企みが金瞳の奥には見て取れよう。
■ミンティ > いきなり身体に触れられて、脱兎のごとく逃げ出したりしない程度には気を許している。
だからといって、いつもいいようにされているから、たまには仕返しをしたいという思いもあった。
結局反撃のために振り回した腕も当たりはしなかったから、そんな機会はそうそう巡ってはこないだろうと思っていたけれど。
隣に座っている彼女が、大きく口を開けて、かき氷のお裾分けを要求してくる。意思の弱さから、つい要求されるままに動きかけて、はたと手を止めた。
「……、っ…、……っ…、っ…、っ~~~……っ!」
しゃくしゃくしゃくしゃくと今までのんびりペースで食べていたかき氷を、次々に口にかきこんでいく。かきこむ、といっても行儀を気にしてか、器に唇を添えたりまではしなかったけれど。
そうして、盛られていた甘い氷を全部自分の口の中に移して、こくんと喉を鳴らして飲みこんだ。
一口も分けてあげないという自分なりの意地悪が、いきなり触れられた事への仕返しのつもり。しかし、ようやくやり返せたと満足そうに口角を上げたのも、一瞬のうちだった。
すぐにやってくる、きいんと染みるような頭痛。氷を一気にかきこんだのだから当然の結果なのだけれど。全身を強張らせ、こめかみを押さえて、声にならない呻きをこぼす。
■キルシュナ > 【部屋を移動します】
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からキルシュナさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からミンティさんが去りました。