2023/04/18 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にマリスさんが現れました。
マリス > 平民地区にある一般的な酒場。
大通りにあるそれと比べるとやや活気に陰りはあるものの、常連はそこそこ多いと店主は言う。
その隅にあるテーブルに腰を下ろし、一人のんびりとお酒を嗜む姿があった。

「ふぅ……」

形の良い唇がやんわりと吐息を零す。
仕事帰り、折角なので…と立ち寄った場所。
特に予定もないため、何事もなければこのまま帰宅するつもりだ。

ぐるりと酒場を見渡す。
髭面を突き合わせて何やら怪しい商談をしている男達。
カウンターに座り、店主と談笑する青年。今いる客といえばせいぜいそのくらいだろうか。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にヴェルニールさんが現れました。
ヴェルニール > 酒場の上階から、ふらりと降りてくる足音は静かなもので。
カウンターの店主へと軽く声をかけては、酒を待つ合間に店内へと視線を巡らせて。

この時間は普段もやや静かなものだが。

「―――あら。」

客待ちをする気分でもなかったのだが、さて…と思っていれば。
ふと片隅のテーブルに座る人影に視線を留めて。

普段は適当にカードを広げて腰を下ろしている事も多い場所。
別に指定席のつもりでもないが、店内を見渡せて、喧騒からもやや遠くひとりで過ごしやすいのだ。
目を惹く容姿の彼女をヴェールの影から不躾にならない程度に観察しては、待ち合わせ…という雰囲気でもなさそうか、と。
酒の注がれたグラスを片手に足を向けながらも、彼女の方からも視線が返るようであれば柔らかく笑みを浮かべて。

「御機嫌よう、良い夜ですわね。
…宜しければご一緒しても?」

マリス > 一人静かにグラスを傾けていれば、上階から降りてきた女性にふと目が行く。
カウンターで店主に注文している様を眺め、一度視線は他の客に遷った。
テーブルに頬杖をつくようにして寛いでいると、先ほど見ていた彼女が此方に歩み寄ってくるのが見えて。

「ええ、大丈夫よ。一人で暇を持て余していたところだったし…」

どうぞ、と傍らに招き入れるような素振りで片手を揺らす。
エンパイアワンピースと、顔を覆う薄いヴェール。
どこかオリエンタルな雰囲気を纏う姿にやんわりと瞳を細め…

「このお店の常連、かしら。私は今日初めて来たのだけれど」

ヴェルニール > ちらり、と彼女からも一度視線が降ってきたのを感じては、無言のままに意識を向けて。
再度宙を見ながら寛いでいるところへと歩み寄り。

「…ふふ、きれいなお嬢さんがひとり佇んでいるのも絵になるものですけれど。
あなたのお時間を埋める程度にお相手いただけると嬉しいわ。」

勧められるままに腰を下ろして。
同じように此方を見遣る瞳に、一度視線を交錯させては、口元を持ち上げる。

「この処は、こちらに居ることが多いかしら。
あたくし、今日は商いをする気になれなくて籠っていましたの。
こんな出逢いがあるのでしたら、降りてきてみて良かったわ。」

さて、彼女の方では仕事なのかもしれないが。
持ってきたグラスを掲げてみせ、口元へと傾ける。

マリス > 「絵になるかどうかはわからないけれど、私は一人でいるよりも誰かと過ごす方が好みよ?
だから声をかけてくれたのは嬉しいわ」

柔らかい視線が交錯する。
初対面ではあるが、砕けた空気感での会話は好みだ。

「そうなの。まぁ、偶には部屋に籠って穏やかに過ごす時間も必要よね。
商い…というと、どんなことを?」

首を傾ぐ。差し支えなければ、といったニュアンスを含む声音。
口元にグラスを運び、ややぬるくなった酒で喉を潤しながら。