2023/03/11 のログ
ハンス > 「そっか。驚かせたんじゃないならよかったよ。
俺が気にしないけどね、こんなところで大きな声出したら変なのが寄ってくるよ?」

口許を押さえていた手をのけて首を左右に振る相手。
そして謝られると気にしていないというように首を振って見せ。
更に距離を詰めるように近づいていき。

「よそ見って言ってたけど…まさか迷子だったりする?」

路地など慣れていなければ近道に使わないと思うのだが、まさかと思いながら問いかけ。
もしそうならちょっと意地の悪そうな笑みを浮かべる事となって。

ヴィア > 変なの、とは。
双眸が瞬いて、不思議そうな表情で相手を見遣る。
冒険者となって―――故郷の森から出て、長い、とは言えぬ時間しか過ごしていないものだから、都市部の危険性にはぴんと来ていない。

然し、次ぐ台詞には、間の抜けた表情が些か引き締められた。

「――――ま、まだ迷子じゃないです…! まだ、……。」

紡ぐ台詞は、何とも情けないものだけど。
否定するまでは良かった威勢は、徐々に尻窄みに。
尖る耳先も、心なしか下がり気味だ。

ハンス > 変なのと言えば普通は危機感を覚える。
しかし不思議そうに自分を見る姿に、おや?と見てしまい。
もしかしてわかっていないのか。それならと邪な考えを浮かべてしまい。

魔の抜けた顔を見ては悪い考えを巡らせるが、表情が引き締まると気が付かれたかと警戒するが。

「まだ…なんだね。よかったら通りまで案内する?それなりにお礼は貰うけど」

勢いはあったが情けない言葉に笑みを浮かべ。
徐々に尻窄みになっていく様子にそんな事を口にして。
どう?と問いかけるようにして返事を待って。

ヴィア > 確認するようにも言葉を重ねられ、うぐ、と、喉の奥で呻きを上げる。
己で言った通り、まだ、である。
まだ慣れていない地理に、似たような建物の並ぶ景色では、いつ迷子になるかも分からぬ。

相手から出される提案は、内心を読めねば今の己にとっては、有難い申し出に違いない。
暫く迷った様子で視線を彷徨わせ―――

「……うう………、 お願い、出来ますか……?」

結局、再び相手へと視線を戻せば、困り顔を浮かべて頼る事にした。

ハンス > 断られればそれはそれ、そう考えての提案。
ただ本格的に迷子になった時に出会った相手は善良という保証はなく。
自分も善良ではないけどと内心笑みを浮かべ。

どう返事をするかなと笑みを浮かべて答えを待ち。
迷っている様子にあえて急かしたりはせず。

「いいよ。それじゃ行こうか」

視線を戻されて相手の困り顔と続いた言葉。
その言葉に笑みを見せれば、こっちだと案内するように歩き出して。

ヴィア > 「よろしくお願いします!」

ぺこ、と下げた頭が持ち上がる頃には、安堵の色が滲んだ笑みを浮かべているのだろう。
彼に着いて行く間、本当は武器屋に行きたかったのだ、なんて事を離しながら、その後を着いて行く事に―――。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からハンスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からヴィアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」にセカンドさんが現れました。
セカンド > 昼のランチ営業を控え、開店を待つばかりの酒場。

安息日前は客の入りが少ない。仕事が休みの者は自宅で食事をとるからだろう。
安息日ともなると、配偶者にせっつかれてか逆に家族連れが増える。
今日ここに来るのは仕事でこの付近を回っている人達や、休みがあってないような冒険者が大半か。
入口の黒板に本日のメニューを記し、看板をオープンへと変えると店主の女はカウンターへと入った。

「野菜のスープにミートパイ、っと。多少はフィッシュ&チップスも出るかもしれんなぁ」

今日はそんなに混みはしないだろう。のんびりと構える。

セカンド > 「最近、ちょこちょこと食材の値段があがっとるなぁ。うちも値上げを考えんと」

材料費、人件費、光熱費。頭の中で計算をして、算出された数字に一瞬渋い顔をする。
この店は利益をあげるのが目的ではないとはいえ、赤字営業はできない。
細かな数字からちょろまかすことができなくなるし、何より雇われの身。結果が出ずとも、努力する過程くらいは見せるべきだろう。

「ちゅーてもウチの一存では決められへんしな。後で相談せにゃ」

そう言いながら、値上げの原因を考える。戦争……は毎度のことだ。不作……という訳でもない。
山賊が出没して流通が滞ったり、護衛を雇った結果の価格転嫁という話も聞かない。
腕を組んで、首を傾げる。

セカンド > 入口の扉が開き、客が訪れる。
思索を中断し、仕事へと――。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」からセカンドさんが去りました。