2023/01/23 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド」にアシュベールさんが現れました。
■アシュベール > 「……えっとー。納品依頼、納品依頼。
…………お、あったあった。えっとぉ……いやし草が10束。シャドーウルフの爪が15本。
あー、これも行けるかー。アダマンタイト。」
夜も更けてきた時間。冒険者ギルドの一角に張り出されている依頼シート。其処に目を通す少年が1人。
日夜、様々な依頼が並べられる其処には、様々な任務が並ぶ。その中から3枚程を手に取り―――カウンターの方へ。
「これ、受けるよー。それと、はい、どーぞ。」
任務が書かれた羊皮紙を差し出したかと思えば、どこからともなく取り出す宝箱。其処に手を突っ込み、用意するのは、求められた薬草。袋詰されたウルフの爪。そして、希少な鉱石。それをカウンターに置いて、任務達成。
魔物を使役する魔王としての力。それを素材集めに利用しているだけの話なのだが―――これが割とお金にもなるし、名声にも繋がる。
鑑定が終わり、問題ない事がわかれば、カウンターの受付嬢から掛けられる感謝の言葉と、差し出される金貨の入った革袋。
「どーもどーも。また、納品できそうなものがあったら来るねー……。ふいー。」
それを受け取り、ギルドの一角に腰掛け―――「あ、サイダーお願いー。」と、近くにいた人にオーダー。
なんとなく今日は、ギルドに来ている人を値踏みするつもり。お客だったり、困ってる人だったり、何かがいたら、と。
■アシュベール > カウンター近くの木机に肘を付き、のんびりと様子を眺めている。
自分と同じように依頼の紙を見ている者。
其処に並ぶのは自分がチョイスする納品依頼だけではない。
魔物を討伐して欲しいという依頼。依頼人の手伝いをして欲しいという依頼。それらは、様々だ。
こういった物を自己の研鑽のため。一攫千金のため。自身の名誉のため。様々な理由で承るのが冒険者という職業なのである。
「しかし、今日は平和だねぇ……や、良いことだけどねー。」
其処に並ぶ依頼の中に、討伐依頼が少なかった。それは依頼自体が少ないか、既に受諾した冒険者がどうこうしているから、である。たぶん、きっと、おそらく。
■アシュベール > 「お……?」
ふと、目に入ったのは、其処にいた冒険者が取らなかった一枚の依頼。
其処にあるのは、遠くの村が魔物に襲われているから追い払って欲しい。という遠征の依頼。
少し考える素振り。これが討伐依頼。―――魔物を殺した証拠を提出しなければいけないと、こちらは率先して受けたくはない。
が、追い払うだけなら余裕である。ならば。
「あー、どーもどーも。……ちょっとそれ、貰うねー。
あ、受付の人ー。これ、やってくるよー。」
他の人が取る前にそれを取り、腕に抱えた宝箱の中に収納し、少し早足でギルドを去っていく。
―――此処で活躍するのが自分の能力。魔物を使役するそれで退散させれば、それだけで依頼達成だ。
こうして、少年は堅実に知名度と結果を残していく。
さぁ、まずは―――この依頼の村に行って、話を聞くことから始めよう。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド」からアシュベールさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にインビジブルさんが現れました。
■インビジブル >
朝方、平民地区の少し奥に入った路地。あまり人通りのない所に霧が立ち込める。
町の一角という事で狩りを行いやすい場所ではある。
とはいえ、目に付きやすい位置でもある為警戒されたり場合によっては衛兵や冒険者辺りを呼ばれてしまう事もあるのだが、彼女たちからすればむしろ好都合。戦いを生業としている者、体力のある者は相応にして取れる精の量も多くなる。
様々な職業が通るこの道はある意味で絶好の狩場のひとつであった。
「もっと休みたかったんだけど」
元気な声が言う。
「しょうがないでしょ、朝方の方が狩りやすいんだから」
冷静な声がする。
「ええ、寝ぼけていると危機感が下がりますからね」
優しそうな声がする。
3人の女性の声、だがその姿は霧の中のどこにもない。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にリデルさんが現れました。
■リデル > 「ふわあぁ~……眠ぃ、けど寒ぃ」
朝早い時間、人通りの少ない通りに間延びした欠伸の声がひとつ。
今回はとある貴族の屋敷でパーティが行われるとかで、夜間警備に駆り出されての朝帰り。
ほとんど突っ立ってるだけで報酬も悪くなかったが、実に何の経験にもならない仕事であった。
パーティのおこぼれに預かれるわけでもなく、夜明けにパーティが終わると同時に仕事も終わり、他の雇われと違って真面目な方のこの少年はサボることなく仕事をしていたので、強い睡魔に襲われつつも、この時期の朝の寒さで足取りはちゃんとしていた。
とはいえやっぱり、注意力は散漫となっており…宿までの近道としてさらに人気の無い通りへと入っていく。
「うーん?…朝だからモヤってんのか…」
妙に霧が濃いことも、普段であれば警戒すべきところである。
しかし眠気と寒さでイマイチな判断力のまま、呑気に何者かの狩場に足を踏み入れたらしい。
■インビジブル >
「あ、来た」
冷静な声が聞こえる。
それに続いて元気な声が響く。
「ねぇねぇ! 今日は皆で遊ぼうよ、1人で遊ぶのも面白いけどみんなの方が楽しいじゃん!」
なんて言うと冷静な声が反論する。
「――は滅茶苦茶にするからダメ」
名前の所にノイズが走ったみたいな音。まるで名前を隠すかのように。
なんて会話だけ聞けばまるで姉妹喧嘩のような会話。
それを優しそうな声が制する。
「はいはい、そこまでです。今はまずは彼を捕まえちゃいましょう」
なんて言うと霧が不規則にうごめく。出入口をふさぐかのように濃く、暗い霧に。
「じゃ、私が捕まえたら皆でね! とっつげきー!」
元気な声が聞こえる。
そんな声がした途端、霧の中から何かが走ってくるような足音が聞こえるかもしれない。
そっちを見れば半透明の少女が走ってきているのが見えるだろう。霧が濃く表情まではうかがい知れないが。
■リデル > 「んあ?」
寝ぼけているとはいえ、犬の遺伝子をもつ種族。
ニオイはおそらく霧だからしないまでも、そのピコピコ動く犬耳はまるで近くからするような何者かの話し声を確かに聞いた。
気配は無い、そもそも気配などあるのかどうかさえ定かでは無い存在の中に入り込んでしまっているのだ。
一応その声に反応するようにキョロキョロと周囲を見渡してみるけれど何もない。
いや、見えないというのが正しいだろう。
「あれ……これやばくね?」
ふと気づいた、その時には遅かったかもしれないが。
ぼーっと漫然と歩いていたがために霧が深くなっていることに気づかなかった。
この王都のど真ん中で周囲の建物や空すら見えなくなるほどの濃い霧の牢獄の中に囚われてしまった。
と、そんな不気味な瞬間に聞こえてくる、元気の良い声と足音。
その声のする方に振り返れば間違いなくこちらに走り寄って来ている少女の姿らしきもの。
「おばけ…っ!?」
思わず口に出たのはありきたりな反応、突拍子もない状況と存在の出現に反射的に出た行動は、速やかなる逃走。
とは言え周りが何も見えない中で素早く逃げられるはずも無い。
時折振り向いては追跡者の様子を見て、そうして足を取られては転びかけて、次第に距離は縮まっていくはずだ。
■インビジブル > 「あ、おばけってひどーい!」
なんてプリプリと怒った声が響く。見れば半透明の少女も地団駄を踏んでるような反応を見せているだろう。
だが、そのせいで置いてかれる。
「誘導ありがとう」
なんて言えば今度は逆。
正面から1人の女。冷静な声が聞こえる。
先ほどの少女よりは成長している、少女と大人の境目といった年齢の少女。。
「おばけは正解。助けるために手伝って」
そう言いながら前から手を広げ捕まえようと腕を広げる。
とはいえ、何をするかを聞いていないと恐怖心を呷るだけという事に気がついてはいない。
「それとも、私の方がいいかしら」
なんて言えば正面ではなく側面から近寄るのはさっきまでと違い大人の女性。余裕があるからなのかゆっくりと歩くようにそれは迫ってくる。
だが、一律して言える事は全て表情までが見えないということ。
「えー! 皆で遊ぼうよお兄さん! それとも、アタシだけとあそびたーい?」
後ろからも追いついた少女が追いかけてくる。
それらが全員別の方向から迫ってくる。
誰に捕まるか、もしくは回避して更に逃げるだろうか。
■リデル > 「うおぁっ!?」
なんとか振り切れそうかと思ったのも束の間。
今度は正面から、少女よりも大人びた女性が、さらに側面からもさらに大人らしい女性が迫りくる。
動揺した少年の足は取られ、べしゃりと派手にすっ転んでしまって。
膝を擦りむいたか頭をぶつけたか、痛みに悶えつつなんとか身体を起こすころには、とっくに3つの存在に取り囲まれている頃合いだろうか。
ドクンドクンと心臓の音を高鳴らせながら、生命の危機を感じて過呼吸になるほどの激しい呼吸。
冒険者になって短く、明確な危険を感じたことのない少年の表情はひどく怯えながらも、すぐ噛みついてきそうな野性味があっただろう。
噛みつけるかどうかは定かではないが。
「な…なんなんだよ、あんたたち…」
近くに来られてもまるで顔が見えない女たちに囲まれながら、絞り出した言葉はなんとか強きに見せようとする虚勢。
腰の武器の存在など忘れ、犬耳はへたり、尻尾は内側に丸まってすっかり萎縮しているのが見え見えだった。
■インビジブル > 「おっふ!」
捕まえようとしたけどすっコロンだので冷静な声の少女と元気な少女がぶつかってフラフラしている。
しかしそれを見越していたのか大人な女性は語る。
「あら、ごめんなさいね。怖がらせてしまって……うーん、そうですね。アナタも言っていましたし。わかりやすく説明すると。私達はオバケです」
少し笑うような声で優しい声がする。
それはゆっくりと歩く。フラフラしたいた2人もなんとか自分を取り戻し包囲に強力する。
「別に殺しはしません。少し、アナタの精を分けていただきたい。それだけです、拒否されますと強引にになってしまいますが……協力してくださるなら楽しい時間をお約束いたします」
横から冷静な声がする。
「見た目同い年くらいだし、私の方が良いんじゃない? お姉に任せるとこの子、今後苦労するよ」
となんとか復活した声もゆっくりと迫る。
それを遮るように元気な声が響く!
「えー! 本気のお付き合い? じゃないからこそ普通は出来ないことをだよ。お兄さんもその方がいいよね!」
元気な声はジリジリと今にも飛びつく様な動きを見せる。
それらを大人な女は制する。
「はいはい、対話しようとしてる子を襲おうとしないの……さて、どうかしら。アナタのデメリットは少し疲れるくらい。悪くはないと思うのだけど」
一瞬霧が晴れて見える口元はニコリと笑ったように見えた。
■リデル > 「まじでおばけ…」
よくよく考えれば、霊体の存在とかそういうのは珍しくないのかもしれないし、そういうのがいるという噂も聞いたことがある。
しかしこう目の前に現れてしまえば、年頃の男の子には刺激が強すぎる。
コミカルな様子を見せる少女たちと、冷静に説明を始める大人の女性の様子から、少しずつ落ち着きを取り戻していく少年。
「よくわかんないけど…本当に殺さないってなら、ほ…ほんとに後遺症とか、呪いが残るとかじゃなけりゃ…手伝ってあげなくも、ない…」
それに拒否したら強引にやるっていうことはもう拒否権無いのと一緒だよなぁと頭の中でツッコミを入れつつ。
正直まだパニックになっているところはあるものの、協力して欲しいと言われてしまうと嫌と言えるほど、経験豊富ではなかった。
「あー、でも…何を分けたらいいんだ?…セイって言ってたけど…」
はい、童貞でした。
精神力とかそういうのかなと思いきり勘違いしているため、彼女らの説明の半分も理解していません。
きょとんとした表情をしながら、とりあえず話のわかりそうで優しそうな、大人な女性の方を見てみる。
■インビジブル >
「ありがとうございます。分ける物は簡単です。少量ならどんな物でも取れますが……1番効率が良くて、沢山取れるのは私達の中の誰か、もしくは全員とエッチな事をするだけです」
フフフと笑う。大人な女性。
「欲望はそのまま精の強さに直結します。アナタが快楽を求めるたびに、それらは吐き出される。だから一瞬じゃなくて何度でも何度でも取れるんです。だから私達はもっぱらその方法で収集しています……さて」
パンと手を叩く。
「どうでしょうか、ここまで聞いて。協力してくださいますか?」
なんて聞いて近寄ろうとするが。
それを手で制するのは冷静な声をした少女。
「だからお姉はダメ……たぶん経験少ないよこの子。将来を壊すなんて後遺症としても最悪でしょう……どうかな、もし私で良ければ相手するよ。アナタの場合1番私位が普通だと思うけど」
と手を取るかのように手を伸ばす。
たしかに見た目の年齢は……表情が見えないながら同じ位だろうし、複数とか言い出してるのよりはまともだろう。
■リデル > 「ええええっ…ち…って!!??」
冷静な大人の女性の説明に対して、わかりやすいくらい盛大に動揺して顔を赤くする青少年。
あっという間にしどろもどろになってまともな返答はできなくなる。
だって経験無いんだし。
後の説明はまともに耳に入らないまま目が泳ぎまくっている少年。
手を叩く音で我に返りはしたものの、そんな状況で快くオーケーできるほど好色ではない、興味はすごくあるんだけど。
「ああ…うん……その、協力…するって言ったし…その、普通の感覚っての、わかんないんだけど…。
じゃあ…その、お…お願い…します…」
まともではない状況の中で何がまともかどうか判断できるような子ではないので、もうただ言われるがまま。
やっぱりなんかの夢なんじゃないかと思いつつ、思いっきりしどろもどろな状態のまま、差し出された手を恐る恐る取るのだった。
果たしてどうなることやら。
■インビジブル >
「ん、反応的にやっぱり正解かな?」
手を掴めば、わずかながら吸い取った精でつないでいる間だけ、その表情が具現化する。
青い髪をした同い年位の少女。
声に反して優しそうな笑みを浮かべる。
「目を閉じて、部屋に案内してあげる……大丈夫、この中では1番普通だよ私は」
慣れすぎてる姉、遊びすぎる妹に比べれば普通という範疇だが。
反対の手を伸ばしてくる。相手の目を隠すように。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からインビジブルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からリデルさんが去りました。