2022/12/27 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にアストラさんが現れました。
アストラ > 心地よい青空の下で歩いていく。
遠出するような冒険者業は厳しくなる冬の間は休みにする予定だが、王都内での依頼は変わらずお小遣い稼ぎ感覚で続けている。
今日も簡単な依頼を受けて報酬を得てから、平民地区の大通りを歩いて店の中を覗きこんでは冷やかしたり好いと思ったものを購入したり。

「ん~…何か食べていこうかしら。何か面白いことでもあればいいのだけれど」

平民地区の広場にたどり着いて公共掲示板を眺めながら、近隣や直近のイベントなどが何か掲載されているかを眺める。
秋ごろには冬支度前に大きな市場が開催されたようだが、本格的な冬が近づいてきている今は大きなイベントはないようだ。
アストラも魔術を編んで冷たい風を遮断しているので、変わらず寒々しい薄着の恰好をしているわけだが。

「奴隷市場の方でも冷やかしにいこうかしらねぇ…」

すっかり慣れてしまったこの国の当たり前。
それとも新しい服でも買いに行こうかなどと考えながら、広場を歩いていく。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にアクラさんが現れました。
アクラ > どうしてこうなった、、、としがない奴隷商はぼやく
王都への道すがら拾った子供、顔立ちが良く物も知らず上手く丸め込み目玉商品になる筈だったが今となっては過去の自分を殴り飛ばしたい気分だ
それもこれも、、、、

「おい、私はいつになったら売れるんだ?
お金持ちの家でご馳走が沢山なんじゃなかったのか?」

檻の中から奴隷商を睨む子供、綺麗な顔立ちをした小柄な見た目に反して言動はまるで獣の様
ただ反抗的なだけなら鞭でもくれてやるのだが、檻の中に居るアクラは街に入る前に一度素手で檻をこじ開けている
その時は食べ物と奴隷商の話術で誤魔化したが、、、今となっては二束三文でも良いからこの子供が暴れる前に手を切りたいというのが本音

アクラを見に来るお客様に対してもお前は金持ちか?ご飯を沢山食べれるのか?と生意気な事を言うばかり
幾ら見た目が小奇麗でもこんな反抗的な奴隷が売れるはずもなく奴隷商は頭を抱えていた

アストラ > アストラはまだ広場から移動していないが、道行く通行人が奴隷市場で面白い奴隷がいると言っていた。
暇潰しがてらそちらに見に行ってみようかと歩いていく。
そしてたどり着いた奴隷市場では、冬であるからかその数はいささか少なく感じた物の変わらず人を売り買いする光景が見られる。

どの奴隷も死んだ魚のような目をしているか、少しでも身なりの良い裕福そうな相手に買って貰おうと檻の中から媚びを売ったりしているのが見える。
アストラは冒険者なので奴隷を飼うつもりはないので見て回るだけだが、この国ではいつ誰が奴隷堕ちするかわからないので、毅然とした態度で歩いていく。

アクラ > 奴隷市場の一角、他よりも少し人が集まる場所が出来ている
そこではなぜか奴隷がやる気なく檻の中に寝転がりながら
奴隷商人が殊更媚びを売り奴隷の見た目を褒めちぎっていた

奴隷商として培ってきた美麗字句で檻の中の奴隷がどれだけ素晴らしいかを口にし、、、奴隷自身はそんな奴隷商人と見物客を見比べる
どうしてあんなに態度の悪い奴隷に何も言わず寧ろ褒めたたえているのか?
奴隷への注目と言うより奴隷商人の物珍しさが人を集めていた

「お前、何言ってるのかよく分からん。」

そんな中、檻の中のアクラは奴隷商人に引いていた。突然ややこしい言葉でこちらを褒めちぎる姿はアクラからすれば気持ち悪かった

アストラ > やたらと賑やかな一角で、奴隷商人が奴隷をひたすら売りに掛かっているようだ。
人だかりの出来ているところに立ち寄ったアストラも、奴隷商人が持ちうる限りの語彙を使って奴隷を褒めちぎる様子が伺える。
檻の中の奴隷を見れば、やる気のなさそうに寝転がっている奴隷を見る。

「ああ…手放したいのね」

アストラは納得したような表情を浮かべて独り言ちた。
美しい人形のように端正な見た目をした少女だが、年齢に見合わぬ態度を見れば、普通に奴隷商人に売られたものではないのだろうと思えた。
あのぐらいの年齢で、見目が良いのであれば好事家にでも売れると判断したのだろうけれど、蓋を開けてみれば手に負えないものだったから安くでも売りつけたいという。
そんな判断をして、檻の中の少女?らしき存在をじっと見る。

(そもそも、人間ですらないわね。変化する魔物でも拾ってしまったのかしらね)

魔力を目に集中させて見てみれば、そもそも人ですらない何かが人間に擬態してるように見える。
さっさと元居た場所に戻すのが一番いいというのに、と呆れ気味に肩をすくませた。
かと言って、偽善でも仁義でも、アストラが奴隷商人に手を貸すつもりはない。
きっと好奇心が刺激された貴族辺りが手を付けるのだろう。もしくは、値段次第では平民でも手が届くのなら、善き人が彼女を解放するために動くだろう。

アクラ > 奴隷商人は思い出していた、商人として今よりも必死に働いていた頃を
そんな若き日の思い出が脳裏を掛けながら、、、一刻も早く手放したいと奴隷を紹介する

と、そんな折一人の女性がこちらを見ているのに檻の中のアクラは気が付く
視線、それも他の者とは違い何と言うか気持ち悪い感じ
これには覚えが有る

「、、、そこのお前、私を買わないのか?」

立ち上がり、檻にもたれて目が合った蒼銀の髪の女性に声をかける
変声期前のソプラノの様な声、見目麗しい少女の様な顔は少年とも言える顔立ちで判別はし辛いが一般的には美しいと呼べる

「私は美味しいご飯が沢山食べたいのだ、食事をくれるならお前がして欲しい事をしてやるぞ?」

奴隷が何を偉そうに、と思うだろう
だがその言動もある意味堂々とした態度、そして端正な見た目のお陰か不愉快な程ではないだろう
何も知らない客が見れば貴族の子女が奴隷落ちしたのかと思う程である

アストラ > 少女の姿をした何かと視線が合った。
まっすぐにこちらを見る少女か少年かにも見える姿だが、美醜に対して拘りを持つことのないアストラにとってその見目がどうであってもアストラの琴線に触れることはない。
確かに可愛いとは思う。年下や子供には甘いアストラではあるが、それが人間ではない何かだと分かっていて手を出すほど迂闊でもない。

「あなたを買う利点が私にはないもの」

周囲の視線、奴隷商人の視線もこちらへと向くだろうか。
不遜な態度に対して、うーん、と頬に手を当てながら軽く首を傾ける。

「して欲しいことねぇ……」

ないとは言わないけれど、刹那主義であるアストラにとって少女を買う利点は殆どない。
いつ死ぬかもわからない冒険者業であり、自由気まま気分次第で行動するので、奴隷を飼っても持て余すだけなのだ。

「特にないわねぇ。悪いけれど、他を当たって頂戴」

美味しいご飯を沢山食べさせてくれて、して欲しいことがあるだろう人物へ売り込むことをお勧めして、アストラは踵を返した。
面白いものは見れたので、小腹を満たしてから依頼の続きへと戻るとしよう。
そのままアストラは人だかりの中へと姿を消した──。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からアストラさんが去りました。
アクラ > 「むぅ、そうか。なら仕方ない。」

自分に気付いた相手であれば、色々と都合が良かったのだが本人にその気がなければ仕方がない
立ち去る彼女を見送りながらまた檻の中で横になる

奴隷商人と言えば手放すチャンスを逃し落ち込んではいたがまた懲りずに奴隷を売り込んでいる

その後、アクラが誰かに買われたのかは分からないが翌日同じ場所にはその姿は無かった

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からアクラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシャオさんが現れました。
シャオ > 平民地区の大通りの一角に出された露店。
道に敷物を敷いた上に何本かの武器とポーションなどを並べ、声をあげての客引きはしていないが視線が合えば手招きし。
もしくは興味を持って近寄ってきた相手には出来るだけ愛想を見せての商売。

「毎度あり、またの御贔屓を」

そして運よく商品が売れれば少しだけサービスをしての販売。
また来てくれればと願いを込めてそう告げて見送り。
そうして客が去ればまた次が来ないかと通りに視線を巡らせて。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からシャオさんが去りました。